トランプ米大統領の「純支持率」は最低値のまま横ばい、世論調査

(米国)

調査部米州課

2025年07月17日

米国のドナルド・トランプ大統領は各国に追加関税を課す通告を行っている(2025年7月11日7月14日記事参照)。最近の世論調査では、トランプ氏の「純支持率」(支持率と不支持率の差)が最低値のまま横ばいとなった。

経済誌「エコノミスト」と調査会社ユーガブは7月16日、トランプ政権などに関する世論調査結果(注1)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。それによれば、トランプ氏の支持率は40%で、「純支持率」はマイナス14ポイントと就任以来の最低値(2025年6月26日記事参照)のまま横ばいが続いた。

支持政党別では、民主党支持者からの支持率が4月初旬の6%から3%に、無党派層が32%から29%に低下している。一方、共和党支持者は90%から92%に上昇した。共和党支持者の中でおよそ半数とみられるMAGA(注2)を自認する支持者の支持率は98%と高く、MAGAではないとする支持者の支持は過去6週間で70%から85%に上昇したとする。これは全米の支持率の約2ポイント上昇に相当するという。

また、トランプ氏の健康状態や年齢が大統領としての職務能力にどの程度影響するかという問いに対して、「かなり制限する」が31%だった一方、「全く制限しない」(34%)と「ほとんど制限しない」(26%)を合わせると60%だった。

コネティカット州のキニピアク大学が7月に実施した世論調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注3)によれば、トランプ氏の支持率は40%と6月の調査時(41%)から1ポイント低下した。支持政党別では、共和党支持者の89%(強く支持74%、いくらか支持15%)が支持しているが、民主党支持者の95%(強く不支持90%、いくらか不支持5%)、無党派層の58%(強く不支持50%、いくらか不支持8%)は不支持となった。

トランプ氏が7月に署名し成立した「大きく美しい1つの法案(OBBBA)」(2025年7月15日記事参照)に関しては、不支持が55%と支持(35%)を大きく上回った。

(注1)実施時期は2025年7月11~14日。対象者は全米の成人1,680人。

(注2)「米国を再び偉大に(Make America Great Again)」の略称で、もともとトランプ氏の選挙キャンペーンのスローガンだが、トランプ氏の支持者を表現する際にも用いられる。

(注3)実施時期は2025年7月10~14日。対象者は全米の登録有権者1,290人。

(松岡智恵子)

(米国)

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