ジェトロがエストニアで3回目となるネットワーキングイベントを開催

ジェトロは5月21日、エストニアの貿易投資機関エンタープライズ・エストニアとの共催により、「ジャパン・イノベーション・デー（Japan Innovation Day）」と題したネットワーキングイベントを、エストニアの首都タリンで開催した。2022年（2022年5月27日記事参照）、2023年（2023年6月2日記事参照）に続き、3回目の開催となる。今回は、人工知能（AI）やグリーン・イノベーション、機械工学などのディープテック分野をテーマに、日本企業とエストニア企業によるピッチや、エストニア外務省、スタートアップ援助機関による市場やサービスに関するプレゼンなどが実施された。エストニア企業との協業に関心のある日本企業や、エストニアのスタートアップ企業など約100人が参加し、活発な交流が行われた。プリート・カラカス・エストニア外務省ビジネス外交局長は、同国が物品の輸出を過度にEUへ依存している現状を脱却すべく、同国が設定した協力優先国20カ国の1つである日本と、特に情報通信技術（ICT）、エネルギー、食の分野で強く連携していきたい考えを示した。

エストニアからは8社のスタートアップ企業が、日本からはTOPPANデジタルがピッチを行った。TOPPANデジタルは、デジタルIDウォレット（注）の導入が国際的に加速している潮流を捉え、国境を越えても身分証明がより自由にかつ確実にできるサービスの実装を目指し、エストニア企業との協業に前向きな姿勢をアピールした。エストニア企業のピッチのオンデマンド配信の視聴を希望する方は、こちらから申し込みが可能だ（9月1日まで限定配信）。

ジェトロは、日本企業とスタートアップなどの海外企業の国際的なオープンイノベーション創出を支援するビジネスプラットフォーム「J-Bridge」を参加者に紹介した。J-Bridge会員は、セミナー、ピッチ、商談会などの協業連携につながるイベントに関する情報収集が可能なほか、日本との協業に関心のある海外有望企業約1,400社（2025年6月18日時点）の詳細の閲覧や面談の申し込みができる。会員申し込みは、ジェトロのウェブサイトより随時受け付けている。

（注）スマートフォンなどの端末に自身の属性、資格情報などを保存・管理する仕組み（2023年11月13日記事参照）。

（下畑真優）