ASEAN主要6カ国の第1四半期GDP、2四半期連続でプラス成長に

(ASEAN、ベトナム、タイ、フィリピン、シンガポール、マレーシア、インドネシア)

アジア大洋州課

2022年06月20日

ASEAN主要6カ国(シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピン、ベトナム、インドネシア)の2022年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率の統計が出そろった(注)。2021年第4四半期(10~12月)に続き、主要6カ国全てでプラス成長となった。

各国の第1四半期成長率を高い順にみると、フィリピンが前年同期比8.3%(2021年第4四半期:7.8%)と最も高かった。続いて、マレーシア、インドネシア、ベトナムがそれぞれ5.0%(マレーシア3.6%、インドネシア5.0%、ベトナム5.2%)となった。さらに、シンガポールが3.7%(6.1%)、タイが2.2%(1.8%)だった(添付資料表参照)。

高成長を記録したフィリピンでは、フィリピン国家経済開発庁(NEDA)が5月12日、GDPの水準が「新型コロナ禍」前を超えたと発表した。NEDAは、2022年2月1日から3月末までの期間に、新型コロナウイルス感染対策の制限措置を緩和したことにより、経済成長と公衆衛生とを両立することができたとしている(2022年5月24日記事参照)。インドネシアは、4四半期連続のプラス成長となった。インドネシア中央統計庁(BPS)のマルゴ・ユオノ長官は、高い成長率は社会活動が回復してきていることの表れとした一方で、2021年第1四半期の成長率が低かったことの反動とも言及した(2022年5月19日記事参照)。

2022年第1四半期は好調も、各国で通年成長見通しが減速

一方で、外部環境の変化を受けて、各国は2022年通年の経済成長見通しを下方修正している。シンガポール貿易産業省(MTI)は5月25日、2022年通年のGDP成長率予測について「前年比3.0~5.0%」を維持したものの、同年のGDP成長率が「予測幅の下半分(3.0~4.0%)となる見通しが強まった」と述べた。MTIはその理由として、3カ月前と比較して海外需要の見通しが弱含むとともに、国際経済の減速リスクが依然強いと説明した(2022年5月30日記事参照)。フィリピン開発予算調整委員会(DBCC)は5月24日、2022年の経済成長率の予測値の範囲を7~9%から7~8%へ引き下げた。DBCCはその理由として、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻や中国経済の減速、米国の金融政策の正常化による影響を挙げている(2022年6月2日記事参照)。タイも5月17日、3.5~4.5%の見通しを2.5~3.5%に下方修正している(2022年5月20日記事参照)

(注)各出所は以下のとおり。マレーシア:マレーシア中央銀行/統計局、フィリピン:フィリピン統計庁(PSA)フィリピン開発遺産調整委員会(DBCC)、シンガポール:貿易産業省(MTI)、タイ:タイ国家経済社会開発委員会(NESDC)、インドネシア:インドネシア中央統計庁(BPS)、ベトナム:ベトナム統計総局。

(糸川更恵)

(ASEAN、ベトナム、タイ、フィリピン、シンガポール、マレーシア、インドネシア)

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