習近平国家主席、バイデン米大統領にロシアとの対話促す

(中国、米国、ロシア、ウクライナ)

北京発

2022年03月23日

中国外交部は3月18日、習近平国家主席と米国のジョー・バイデン大統領が同日夜(中国時間)にオンラインビデオ会談を行ったと発表した。両者の会談は2021年11月15日以来となる(2021年11月17日記事参照)。外交部は、両者が米中関係やウクライナ情勢など関心を共有する問題について、率直で踏み込んだ意見交換を行ったとしている(米国側の発表は2022年3月23日記事参照)

外交部によると、習主席は2021年11月に開催した前回の会談以降、国際情勢に新たな重大な変化が生じたとの認識を示した。両国は国連安全保障理事会常任理事国で、かつ世界の2大経済大国として、米中関係を正常な軌道に沿って前進させると同時に、果たすべき国際的責任を担い、世界の平和と安定のために努力しなければならないとした。

習主席は現在の両国関係について、米国の前政権が作り出した困難な状況から抜け出しておらず、それどころかさらに多くの課題に直面しているとした。その原因は、米国側の一部の人々が両者の重要な合意を実行しておらず、バイデン大統領が表明した前向きな意思表示も実行されていないためだと指摘した。

習主席はウクライナ情勢について、国連憲章を順守するという中国側の基本的立場(2022年2月28日記事2022年3月17日記事参照)を堅持するとともに、米国とNATOもロシアと対話を行い、ウクライナ情勢の背後にある根本的原因を取り除き、ロシアとウクライナ双方の安全保障上の懸念を取り去るべきだとした。

ロシアへの制裁については、全面的、無差別の制裁は一般市民に被害を与えるものであり、グローバル規模で経済・貿易、金融、エネルギー、食糧、産業チェーン、サプライチェーンに重大な危機を発生させるとして、情勢が複雑であればあるほど、冷静さと理性を保つ必要があるとした。

習主席は「もめごとには双方に責任がある」「問題は引き起こした当事者しか解決できない」という中国のことわざを引用し、当事者同士が政治的な要望を提示し、現在の状況に目を向け、未来を向いて妥当な解決方法を探ることがカギとなるとした。その他の者はそのための条件を整えるべきだとした。

新華社は今回の会談について、(1)米国にとって中国との対話・コミュニケーションの必要性が増加している、(2)対立をコントロールすることが米中関係のカギ、(3)中国は一貫して平和のために尽力しているとのシグナルを発したと評価した(「新華網」3月19日)。「環球時報」の胡錫進特別評論員は3月19日に自身のSNSで、会談内容の公表に当たって中国側が米国側よりも公表時間が早く、内容も詳細だったことから、「中国のおおらかさと自信が表れた」との見方を示した。

(河野円洋)

(中国、米国、ロシア、ウクライナ)

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