人材派遣とPTUに関する一連の法改正を官報で公布

(メキシコ)

メキシコ発

2021年04月27日

メキシコ政府は4月23日、夕刻の官報において、人材派遣を規制する連邦労働法および関連税法などの改正(2020年11月13日2021年4月14日4月15日4月22日記事参照)を公布した。2019年の労働法改正(2019年5月7日記事参照)の際のように、5月1日のメーデーに合わせて官報公布されるとみられていたが、メーデーを待たずに国会承認から3日後という迅速な公布を行った。改正施行令の付則1条に基づき、連邦労働法の改正は官報公布翌日に発効した。ただし、税法に関する改正内容については、8月1日に発効となる。なお、労働者利益分配金(PTU)の1人当たり分配額の上限については、2021年5月30日まで(雇用主が法人の場合)、あるいは6月29日まで(自然人の場合)に支払う必要がある2020年度のPTUから適用されると解釈されるが、本件についての明確な政府発表はない。

派遣労働者を派遣先の事業所が正規採用する場合の雇用主変更手続き(改正施行後90日以内)、専門サービス・工事請負業者の労働社会保障省(STPS)への登録(法改正施行後30日以内にSTPSが公布する細則の公布後90日以内)など、法改正の影響を受ける事業所は定められた期間内に手続きを終える必要がある。一連の法改正により、新たな罰則なども定められたため(添付資料参照)、注意が必要だ。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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