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米国の非移民ビザに関する入国制限、日系企業の駐在員1,400人超に影響、ジェトロ緊急アンケート調査

(米国)

ニューヨーク発

2020年07月06日

トランプ米国大統領は6月24日に非移民ビザに関する大統領布告(2020年6月23日記事参照)を発効し、同ビザの一部に入国制限を課している。同措置により、在米日系企業の事業・人事計画に支障が出ており、中には米国事業の存続を危ぶむ声もある。同布告による影響について、ジェトロが6月26日~7月1日に実施した緊急アンケート調査の結果を報告する。

ジェトロのアンケート調査によると、回答した在米日系企業958社の3分の1以上が「事業活動に影響あり」としており、「深刻な影響あり」と答えた企業は1割を超えた。駐在員の赴任に支障が出る企業数は308社で、影響を受ける駐在員は計1,406人に上った。特に、Lビザ(企業内転勤者)に対する制限の影響が大きく、回答全体の9割近くを占めた。Jビザ(交流訪問者のうちインターンや研修生など)やH-1B(特殊技能職)、H-2B(熟練・非熟練労働者)での派遣を検討していた企業への影響もみられた。

同布告の影響としては、人事異動や駐在員の派遣計画の遅れが懸念される。マネジメント職や技術職などの駐在員を派遣できないことにより、取引先との関係で品質管理やサービス提供が困難になるとの声が出ている。生産・開発活動についても、エンジニアなどの不在により、生産ラインの立ち上げや現地従業員への技術伝承にも支障が出ることが予想される。

これらの問題から、一部企業からは事業継続上のリスクが指摘されている。今後、駐在員のビザ取得・延長ができなくなることにより、事務所から駐在員が不在になる可能性や事業規模を縮小せざるを得ないとの声が上がっている。また、新規プロジェクトの設計・工事に必要な駐在員の派遣が制限されることから、追加コストなどで競争力の低下が見込まれる。中には、事務所閉鎖に向けて現地従業員の解雇に着手する動きもみられる。

大統領布告については、具体的な細則が示されておらず、ルールや運用の明確化を求める声も多い。在米日系企業からは、Lビザの更新手続きに関する審査厳格化への懸念や、布告の例外範囲(コロナ対応のための医療関係者や経済復興に必要な人材など)が不明との指摘が出ている。また今回、布告の対象から外れたEビザ(貿易・投資駐在員)の発給制限を心配する声や、現在停止中の在日米国大使館・領事館でのビザ面接の再開を求める声も多く聞かれる。

アンケート結果の全文は「第5回 在米日系企業の新型コロナウイルス対策に関わる緊急・クイックアンケート調査結果PDFファイル(1.9MB)」から閲覧できる(注)。

(注)第1回調査は3月24~26日に実施(2020年3月30日記事参照)、第2回調査は4月6~8日に実施(2020年4月13日記事参照)、第3回調査は4月28~30日に実施(2020年5月8日記事参照)、第4回調査は5月27日~6月1日に実施(2020年6月4日記事参照)。

(藪恭兵)

(米国)

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