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在米日系企業の多くが生産再開、3割が売り上げの年内回復見込む

(米国)

ニューヨーク発

2020年06月04日

米国各州では経済活動への規制が徐々に緩和され、経済再開の動きが活発化するなど、事業環境が大きく変化している。ジェトロは在米日系企業を対象に、アンケート調査を5月27日~6月1日に実施した。生産・販売の状況、事業活動再開に向けた課題、「コロナ後」の事業戦略などについて、834社から回答を得た。アンケート結果の概要は以下のとおり。

多くの企業が生産を再開

過去1カ月に売り上げが減少した企業の割合は75.5%で、前回調査(4月28~30日実施)の73.9%から微増した。中でも、50%以上減少した企業は、前回調査に引き続き3割を超えており、厳しい状況が続いている。新型コロナウイルス感染拡大前の売り上げ水準への回復時期の見通しについては、年内と見込む企業は3割となった。

生産を中断または減産している企業も約8割に上る。ただし、生産を中断している企業の割合は、前回調査の28.2%から3.3%に大幅に減少し、多くの企業が生産を再開していることが示された。

在宅勤務が定着する兆し

経済再開により職場での事業再開が認められた企業は13.0%だった。ただし、そのうちの半数は安全確保などのため、在宅勤務を継続している。また、規制下にある企業(必要不可欠な事業でないため、在宅勤務を実施している企業)は前回調査の35.1%から23.0%に減少し、経済再開の効果がみられた。

年内に従業員全員を職場に復帰させる企業は製造業で4割弱、非製造業では2割にとどまる。特に非製造業では、従業員に在宅勤務か職場を選ばせる企業が2割、業務に支障がないため在宅勤務を継続する企業も15%を超え、在宅勤務が定着する兆しがうかがえる。事業再開に取り組む企業の多くが課題として、「マスクなど防護用具、衛生用品の確保」(61.8%)、「州などの事業再開の諸条件の把握」(61.3%)、「従業員の不安の払しょく」(58.4%)、「自社に適した安全対策マニュアルの作成」(57.8%)など、職場の安全確保に係る項目を挙げた。

コロナ後を見据え、接触回避に自動化・無人化などを追求

サプライチェーンの見直しの予定を聞いたところ、69.4%の企業は見直す予定なしと回答した。理由は(今回「コロナ禍」による)「影響がない」が5割を超え、「様子見」も3割を超える。一方で、サプライチェーンの見直しに既に着手している、予定している、または検討中の企業は合計で3割を占めた。サプライチェーンを見直す理由は「新型コロナウイルスの影響」が58.2%、「米中貿易摩擦」も48.4%に上り、この2つが大きな要因となる。

新型コロナウイルス感染の影響による事業環境の変化を受け、事業戦略やビジネスモデルについて、どのような見直しを行うかとの設問(自由記述)に対しては、在宅勤務の本格導入に伴いIT化を推進する、人同士の接触回避に向け、自動化・無人化・非接触化を推進する、Eコマースを強化する、といった声が多く集まった。その他、資金調達の前倒し(財務・ファイナンス)、非中核事業の整理加速(企業経営)、人材現地化(雇用・人員体制)など、見直しが多方面に及ぶことが示された。

アンケート結果の全文は「第4回 在米日系企業の新型コロナウイルス対策に関わる緊急・クイックアンケート調査結果PDFファイル(2.1MB)」から閲覧できる。

(注)第1回調査は3月24~26日に実施(2020年3月30日記事参照)、第2回調査は4月6~8日に実施(2020年4月13日記事参照)、第3回調査は4月28~30日に実施(2020年5月8日記事参照)。

(若松勇)

(米国)

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