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第5回東方経済フォーラムの全体会合、ロシア極東への観光客誘致で一致

(ロシア、日本、インド、モンゴル、マレーシア)

欧州ロシアCIS課

2019年09月11日

ロシア極東最大のイベントである東方経済フォーラム(EEF)が9月4~6日にウラジオストクで開催された。EEFの開催は今回で5回目。9月5日に行われた全体会合には、プーチン大統領、安倍晋三首相、インドのモディ首相、モンゴルのバトトルガ大統領、マレーシアのマハティール首相が出席した。

プーチン大統領は冒頭のスピーチで、ロシア極東地域における経済振興実績を説明。EEFが始まった2015年以降で6,120億ルーブル(約9,800億円、1ルーブル=約1.6円)の投資、242件の製造案件の立ち上げ、3万9,000人の雇用創出が行われた。優先的社会経済発展区域(TOR)では3,448億ルーブルの投資と2万人の雇用創出、ウラジオストク自由港では952億ルーブルの投資、1万人の雇用創出が実現した、と述べた。さらなる発展に向け、人材教育、ハイテク産業分野の振興、木材加工をはじめとする製造業の加工度深化・輸出強化、スタートアップ企業支援、住生活環境の改善(低金利住宅ローンの提供、医療体制整備)が重要とし、さらに、観光客誘致に向け、空港改修や観光情報整備に取り組むと語った。

安倍首相は、プーチン大統領が注力している国家プロジェクト(2018年5月8日記事参照)と日ロ「8項目の協力プラン」が結び付いていることを指摘。日立造船グループ企業によるモスクワ郊外のごみ焼却炉プラント受注(2019年7月18日記事参照)、北極圏のヤマル液化天然ガス(LNG)プロジェクト(2019年6月28日記事参照)、アルクティクLNG2プロジェクト(2019年7月23日記事参照)における協力、ウラジオストクへの日本人渡航者の増加を受けた日本の航空会社2社の2020年からの直行便就航(2019年8月1日記事参照)、8項目協力プランに関わるロシア企業・研究機関やロシア人学生へのビザの要件緩和など、日本による協力実績を紹介した。

モディ首相は、ウラジオストクに領事館を初めて設置したのはインドであり、ソ連時代は閉鎖都市だったにもかかわらずインド人には開かれていた点を挙げ、ロシア極東とインドは長い歴史を有すると指摘。今回の訪ロで、ロ印企業間で、エネルギー、鉱業、木材加工、ヘルスケア、教育などの分野で合計50件、総額50億ドルに上る契約が締結され、さらに、ロシアに対し10億ドルの信用与信枠を提供する「前例のない」措置を行ったと強調した。

バトトルガ大統領は、貨物トランジット輸送面でロシアが優遇措置を供与していることに感謝を示し、貿易・投資の活性化に向け、ユーラシア経済連合との自由貿協定(FTA)締結、北東アジアにおける電力網の構築、モンゴルを経由するロ中天然ガスパイプラインの敷設を提案した。

マハティール首相は、観光分野での協力について言及。マレーシア人は北方地域に関心があり、オーロラ観測などを求めてアイスランドが人気の観光地になっている事例を紹介し、ロシアの気候は熱帯地域の人々にとっては魅力的と述べ、マレーシアではウラジオストクのことが知られていないため、情報の普及面で協力を図りたいと語った。

(齋藤寛)

(ロシア、日本、インド、モンゴル、マレーシア)

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