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「ヤマルLNG」プロジェクト、日本向け出荷を開始

(ロシア、日本)

欧州ロシアCIS課

2019年06月28日

ロシア北西部・北極圏のヤマロ・ネネツ自治管区で天然ガス採掘を行う独立系天然ガス開発大手ノワテクは6月26日、「ヤマルLNG」プロジェクトで生産された液化天然ガス(LNG)を初めて日本向けにタンカーで出荷したと発表した。

「ヤマルLNG」プロジェクトは、フランスエネルギー大手トタル、中国石油天然気集団(CNPC)などとの合弁で、ヤマロ・ネネツ自治管区サベッタでLNG生産を行う事業。第1トレイン(生産設備)は2017年12月に生産と出荷を開始し、第2トレインは2018年8月に稼働。同年11月に第3トレインが完成し、12月にLNG生産がフル稼働に達した。この事業の年間LNG生産量は1,650万トン(2018年12月12日記事参照)。事業の実現には、ロシア企業やフランスのプラント建設大手テクニップなど、地場系や欧州系企業だけでなく、日揮や千代田化工建設といった日系企業が参画した。既にインド、スペイン、中国、ブラジル、ノルウェーには出荷を行っている。

ノワテクのレオニード・ミヘルソン会長は「日本へのLNG出荷開始は当社にとって重要な出来事。日本には巨大なLNG市場があり、市場開拓優先国の1つだ」と指摘。北極海航路とカムチャツカ半島での積み替えターミナル(2019年3月27日記事参照)を活用した物流ネットワークをさらに発展させ、日本への供給拡大を図り、日ロ間の貿易経済関係強化につなげたいと述べた。

近年、ノワテクと日本企業の間で関係強化に向けた動きが見られる。丸紅は2016年12月、「アルクティクLNG2」プロジェクト(以下、AL2、2019年3月7日記事参照)の上中流開発、LNG取引、輸送、ガス関連インフラの開発、石油製品取引に関する協業機会の検討を目的とした覚書を締結。2017年11月には商船三井を含めて、カムチャツカ半島でのLNG積み替え基地事業化調査に関する覚書を締結した。石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は2018年9月、AL2を含む北極圏のヤマル半島と、その東に位置するギダン半島におけるプロジェクトでの協力機会と、北極海航路経由の日本やアジア太平洋市場向けのLNG輸送・マーケティングに関する情報・知見交換に関する覚書を締結。12月には、九州北部地域に都市ガスを供給する西部ガス(福岡県)が、ノワテクの最終消費者市場への進出、北九州市のひびきLNG基地を利用したアジア太平洋地域へのLNG供給最適化を検討に関する覚書を締結している。このほか、三井物産やJOGMECによるAL2への10%出資も取り沙汰されている(「コメルサント」紙6月6日)。

(齋藤寛)

(ロシア、日本)

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