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センシティブ産業の一般関税率一時的引き上げ措置が失効

(メキシコ)

メキシコ発

2019年02月06日

メキシコにおいて、センシティブ産業を保護する目的の一般関税率の一時的引き上げ措置が2月5日現在、失効している。鋼材については2015年10月8日、0%だった一般関税率を15%まで一時的に引き上げる措置を導入し(2015年10月14日記事参照)、その適用期間(約6カ月間)を何度も延長してきた。2018年6月5日には、2019年1月31日まで再延長するとともに、関税率15%の対象をそれまでの鋼板類から棒鋼や鋼管にまで広げた(2018年6月7日記事参照)。しかし、その後、2019年1月末までに再度適用を延長する政令は公布されておらず、2月1日時点で一般関税率は0%に戻っている。

衣類と履物については、2008年12月24日付政令(2009年1月15日記事参照)に基づき、2013年以降は関税率を20%に引き下げる予定だったものについて、同年以降も従来の25%に維持する政令を2012年末以降、4回も公布し、最終的に2019年1月31日に20%に引き下げる予定となった。1月末までに25%を維持する内容の政令は再度公布されず、2月5日時点で関税率は20%になっている。

CPTPPの特恵税率との逆転現象も

メキシコは現時点で、ベトナムを含む6カ国に対し、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)を発効させており、センシティブ品目の履物については、30%のベースレートから10回に分けた関税削減スケジュールを組み、現時点の関税率は27.0%だ。2019年1月31日以降、一般関税率が20%に下がったことから、CPTPP税率との逆転現象が発生しており、現時点ではCPTPP税率を適用しない方が無難だ。

なお、HS72類の鋼材については、現時点で一般関税率が0%に下がっているものの、全国鉄鋼産業会議所(CANACERO)が1月31日付で、関税率を再度15%に引き上げることを求める書簡を大統領と経済相宛てに送っている(CANACERO1月31日付プレスリリース)。現政権が関税引き上げ措置の延長を公布しないのは、政権交代や上級公務員の給与カット(2018年11月7日記事参照)などによる、多くの経済省高級官僚退職を背景とした、政令策定作業の遅延との見方が一般的だ。一般関税率がいつの時点で15%に戻るかは不明だが、日本製の鋼材に関してはこれまでどおり、日本メキシコ経済連携協定(EPA)やCPTPPの原産地証明書を用意し、特恵関税の適用を申請する方が無難だろう。CPTPPを活用すれば、税関手数料(DTA)の削減メリットもあるため、一般の輸入よりもコスト削減につながる(2019年1月4日記事参照)。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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