メキシコの新たな電力事業の枠組みが明確に
電力部門法施行規則と関連細則を読み解く
2026年1月26日
2025年10~12月にかけて、同年3月に施行された新電力部門法(LSE)の施行規則や細則、電力部門開発計画などが相次いで公布された。これにより、2024年の憲法改正以降、不透明な状況下にあったメキシコの電力事業の新たな法的枠組みが明確になった。今後も国の監督下で民間事業者の参入機会は存在し、発電分野では、国との長期契約や共同出資メカニズムの活用も見込まれるため、依然として民間投資が果たす役割は大きい。再生可能エネルギーによる中小規模のオンサイト自家発電事業については、従来よりも実施しやすい環境になりそうだ。メキシコにおける新たな電力事業の法的枠組みについて解説する。
施行規則で国の優先発電比率の計算公式を定義
2025年3月18日に官報で公布され、翌日施行された電力部門法(LSE)の最大の特徴は、アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール(AMLO)前大統領が2024年2月5日に国会に提出し、クラウディア・シェインバウム現政権下で2024年10月末に国会を通過して公布された憲法改正の内容を反映した、エネルギー開発における国家の優先だ。LSE第4条は、電力供給を公共の利益と定め、そのための発電や売電は競争原理に従うものの、改正後の憲法27条に基づき、民間企業が(国に対して)優位性を保つことはできないとした。LSE第12条は、国が強制力のある電力部門開発計画(PLADESE)を策定し、その中で国家電力系統(SEN)に注入される電力のうち、年平均で54%以上を国が供給することを保証するとしている。従来の国家電力系統開発プログラム(PRODESEN)には法的拘束力がなく、発電所の新設や既存の発電所の撤去については中期目標に過ぎなかったが、PLADESEには強制力を伴うかたちで発電所新設・撤去計画が盛り込まれる(2025年5月1日付地域・分析レポート参照)。
2025年10月3日に官報公布され、翌日施行されたLSE施行規則は、エネルギー省が毎年5月にPLADESEを発表すると規定する(2025年については、同規則施行令付則18条に基づき9~12月の間に発表)。同規則第8条は、国の優位性を保つことを前提にした上で、エネルギー省が13の要素(注1)を考慮してPLADESEを策定すると定めている。同規則第9条は、エネルギー省が公共発電における国の優位性(54%以上)を確認するため、以下の公式で毎年2月末までに国の発電比率を計算するとしている。同比率を基に、今後15年にわたって国が拡充する発電・送電・付帯設備の投資プロジェクトを特定し、PLADESEに盛り込む。ただし、国が推進する投資プロジェクトが、経済的負荷配分(注2)や需要への対応に悪影響を与えず、系統のコスト増加を招くことがないようにすべきとしている。
出所:電力部門法(LSE)施行規則第9条から作成
国の参加は54%を超える必要があるが、分散型電源を含むSENに注入されないLSE体系下の自家発電スキームによる発電は分母に含まれない。施行規則第2条XIIIの定義を見ると、「国により系統に注入された発電量」とは、国営企業である電力庁(CFE)の発電所が系統注入した発電量に加え、国と民間企業の共同投資による発電所、そのほかの国家機関や州政府、メキシコ市政府の行政機関が所有する発電所による系統注入電力の合計とされている。また、100%民間の資産ではあるものの、CFEが民間事業者との間で長期契約を締結することにより発電された電力は、電力卸売市場(MEM)でCFEの電力と見なされることから、「CFEによる系統注入電力」とされるとの解釈が一般的だ(2025年5月1日付地域・分析レポート参照)。
エネルギー省がPLADESEに基づき民間部門の優先事業枠を公募
エネルギー省は2025年10月17日、LSE施行後初めてとなる「電力部門開発計画2025~2039年(PLADESE2025-2039)」を発表した。同計画によると、2024年のSENを通じたメキシコの全電力消費量は35万9,807ギガワット時(GWh)であり、前年比2.3%増加した。過去15年間(2010~2024年)の年平均成長率は2.6%だった。今後15年間の年平均成長率は、GDP成長率平均見通しに合わせて2.5%としているが、過去15年間の年平均GDP成長率は1.7%であったことからも、経済成長率以上に電力消費が拡大する可能性が高い。SENに接続された発電所の2024年の総発電容量は9万543メガワット(MW)であり、前年比1.7%の増加。電力消費の伸び(2.3%)と比べると低い伸びにとどまった。エネルギー省は、今後の電力消費拡大に備え、2025~2039年の15年間で合計7万6,000MWの発電能力を拡充する必要があるとしている。今後、5年間の短期見通しとしては、2030年までに2万8,004MWの増強が必要となり、その約6割に相当する1万7,009MWを国が、残り1万995MWを民間が担うとしている。民間の1万995MWのうち3,590MWは、既に許認可を取得して開発・建設が進んでいる発電所の稼働で賄うことができるが、7,405MWについてはこれから許認可を付与して建設を進めるとされた。
エネルギー省は2025年10月20日、PLADESE2025-2039に基づき、民間事業者による2030年までの新規再生可能エネルギー発電所の建設を促す優先事業枠の公募を開始した。必要な許認可の申請窓口を一本化するなど、優先的に発電許可や系統接続許可などの手続きを行う枠組みを設け、審査プロセスを2カ月以内、12月10日までに完了させるとした。今回のプロジェクトは、電力卸売市場(MEM)での売電が前提となっており、分散型発電や自家発電、コジェネレーションは対象外とされた。エネルギー省は12月17日のシェインバウム大統領の早朝記者会見の場で、公募の結果として民間発電プロジェクト20件を認可したと発表した。20件のうち、15件は太陽光発電、5件は風力発電で、発電容量はそれぞれ2,471MW、849MW。総発電容量は3,320MWに上り、合計推定投資額は47億5,200万ドル、2027~2029年にかけての稼働を予定するとされた(表1参照)。建設予定発電所の所在地は、北東部のタマウリパス州、西部のグアナファト州、サカテカス州、ケレタロ州、中央部のイダルゴ州、東部のプエブラ州、ベラクルス州、オアハカ州、ユカタン半島のカンペチェ州、ユカタン州、キンタナロー州の11州だ。欧州のエネルギー関連ニュースサイト(Strategic Energy Europe
)によると、応募した企業の多くは欧州系企業のようだ。例えば、スペインのダーマエナジー(3件)、イベルドローラ傘下のグリーン・パーク・エナジー(2件)、ソラリグ(1件)、エレクノール(1件)、イデア・エネルヒア(1件)、デンマークのコペンハーゲン・インフラストラクチャー・パートナーズ(CIP)傘下のサンストーン・パワー(2件)、オランダのアルテン・リニューアブル・エナジー・ディベロップメンツ(1件)などだ。
| 地域 | 発電源 | 許可件数 |
推定 投資額 |
稼働開始予定 | 発電容量 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 許可合計 | 公募 | |||||
| 北部・北東部 | 太陽光・風力 | 2 | 359 | 2028年4~12月 | 240 | 980 |
| 西部 | 太陽光(・風力) | 5 | 861 | 2027年11月~2028年11月 | 471 | 1,350 |
| 中央部 | 太陽光 | 3 | 527 | 2028年6~12月 | 440 | 550 |
| 東部 | 太陽光・風力 | 3 | 785 | 2027年12月~2028年6月 | 520 | 1,320 |
| ユカタン半島 | 太陽光・風力 | 5 | 2,219 | 2028年6月~2029年7月 | 1,419 | 1,770 |
| 総計 | 18 | 4,752 | — | 3,090 | 5,970 | |
注:各地域の投資額を合計すると、総計と若干異なるが、政府発表資料の数値をそのまま掲載。西部について、政府は風力事業も想定していたが、応募があり許可されたのは太陽光のみ。
また、西部では当初7件の許可を付与する予定だったが、2件で事業者の辞退があった。
出所:2025年10月17日付官報公示エネルギー省公募およびエネルギー省ウェブサイトから作成
今回公募された5,970MWのうち、最終的に許可が付与された発電プロジェクトの発電容量合計は3,090MWにとどまった(注3)。ルス・エレナ・ゴンサレス・エネルギー相は、2026年1月に2回目の公募を行う予定と2025年12月17日の記者会見で述べている。2030年までの民間部門の新規能力拡張見通し7,405MWのうち、残り1,435MWの発電許可については、現時点でどのような方法で付与するのかは不明だ。事業者からの(優先枠ではない)通常の申請に基づき付与される可能性もある。エネルギー省は2025年10月17日、国家エネルギー委員会(CNE)が民間事業者からの発電許可申請を審査する基準を定める細則を公布した。細則の第4条は、CNEがPLADESEの内容に即した方向で事業者に許可を付与するため、7つの基準(表2)で評価するとしている。そして第6条は、発電許可申請に関連するプロジェクトが、当該基準のいずれかを満たしていないと判断された場合、当該許可を付与してはならないと規定している。
| 基準 | 評価項目 |
|---|---|
| 1.電力の需要充足とアクセシビリティへの貢献 |
a.当該地域の電力需要増加に応えるものか b.拡張が求められる年以前に操業を開始するか c.当該地域で必要とされる発電技術か |
| 2.国家電量系統(SEN)の信頼性、継続性、品質、安全性 |
a.電力卸売市場(MEM)の付随サービスの基準を満たすか b.MEMに付随しないが、国家電力管理センター(CENACE)の調査に基づき必要とされるサービス(蓄電設備を含む)の基準を満たすか c.同期発電所・非同期発電所における周波数および電圧の制御がグリッドコードを満たすか d.予備要領の確保、少なくともグリッドコードに基づき非同期発電所に求められる容量 e.蓄電システムを用いた同期慣性または合成慣性の確保 |
| 3.電力セクターの効率性 | SENの長期的なインフラ運営コストの低減につながるか |
| 4.エネルギー転換とSENの持続可能性 |
a.クリーンエネルギー目標達成への貢献 b.温室効果ガス排出削減への貢献 |
| 5.国家の優先 | 発電プロジェクトが、国家に対する民間部門の優位性を認めないことを確認(暦年でSENに供給する平均電力の54%以上の国が確保) |
| 6.エネルギー正義 | プロジェクトが、公平なアクセス、不平等の是正、エネルギー貧困への対応にどの程度寄与するかを評価するもので、具体的には、地域社会対応計画の実施に充てる金額が発電プロジェクトの総投資額の少なくとも0.5%以上 |
| 7.革新と技術開発 | 新技術導入、効率向上、および国内の技術開発に関するプロジェクトの貢献度を評価するもので、発電技術ごとに定められた最低効率を満たす必要あり |
出所:「発電事業の計画に関する拘束力を有する一般的な行政規定」(2025年10月17日付官報公布)から作成
CFEの発電能力拡充には限界も
PLADESE2025-2039では、国(CFE)の2030年までの能力拡張について1万7,009MWを計画している。そのうち、1万4,046MWが新規に建設する発電所だ。2025年12月17日の記者会見では、CFEによる発電所建設プロジェクトについても発表された。具体的には、ソノラ州プエルト・ペニャスコの太陽光発電所の拡張を2025年末から2026年2月にかけて開始し、合計580MWの発電容量を見込む。そのほか、2026年にコアウイラ州の2カ所で太陽光発電所の建設を開始し、ドゥランゴ州、キンタナロー州、グアナファト州でも計画があるとした。
しかし、2030年までにCFEが1万MWを超える発電能力を増強できるかは不透明だ。シンクタンクのメキシコ競争力研究所(IMCO)によると、2026年のCFEの投資予算は611億ペソ(約5,364億円、1ペソ=約8.8円)であり、前年比で実質16.7%も少ない(注4)。2025年2月5日に発表された国家電力系統強化拡張計画(PFESEN2025-2030)では、2025~2030年に年平均1,041億ペソの投資が必要とされていたが、2026年は430億ペソも少ない水準だ。CFEは、憲法の規定で国が独占的に行う送配電事業も担うため、送配電網整備に向けた投資も必要だ。2025年12月17日の記者会見では、送電プロジェクトについても2026年に44件が計画されており、うち20件が第1四半期に入札公告開始、5~6月に3件、残り21件は第3・第4四半期に公告される予定とされた。他方、PLADESE2025-2039には223件の送電網拡張計画があり、そのうち73件について短期的に着手するとしている。同73件だけで677億8,700万ペソが必要とされるため、CFEは送配電網の整備だけで精一杯だ。
CFEの予算制約から、発電事業において民間資本を積極的に活用しない限り、中長期的に持続可能なメキシコの発電能力構築は困難とみられる。その観点から、LSE体系下で認められた共同開発スキーム(2025年5月1日付地域・分析レポート参照)に基づく、(1)民間事業者とCFEとの間の契約に基づく長期発電事業、(2)CFEと民間事業者の共同投資による発電事業、の活用が見込まれる。双方とも、民間が参画する発電事業でありながらも、国の発電として計上されると考えられるからだ。
共同開発スキームに基づく、国と民間企業の契約は最長30年(LSE施行規則第73条)。(1)の場合は、従来の独立発電事業者(IPP)と同様のスキームであり、発電した全電力をCFEに売電し、余剰電力の他社への販売や他のスキームの許認可は受けられない。ただし、同スキームの発電所は「MEMにおいてCFEが代表する」(同第76条)とされるため、民間ではなく国の発電とみなされると解釈できる。同スキームの発電所建設・運営は全て民間資本により行われ、CFEは同開発に資本参加しない(同77条)。事業者の選択に基づき、契約終了時に発電所の所有権をCFEに移転できるが、その場合は無償で行う(同79条)。
(2)は、CFEと民間事業者が共同出資で発電事業を行う形態だ。CFEには最低でも54%(子会社経由、信託経由などの間接出資を含む)の資本参加が求められるが、施行規則(第85条)で、発電所の商業運転開始から180日以内に同参加率を達成する必要があるとした。つまり、建設当初は民間事業者に資金調達を任せ、CFEは商業運転開始180日後まで持ち分の払い込みを繰り延べることが可能。なお、共同投資発電所が発電した電力のうち、どこまでが国の発電なのかは依然として不透明だ。CFEがマジョリティーを有する発電所のため100%国の発電とみなされるのか、資本の持ち分比率(54%など)に応じた量か、もしくはCFEが同発電所から購入した電力量なのか、専門家によって見解が分かれる。
資本関係がない企業グループによる自家発電も可能に
発電分野におけるCFEの投資を抑制しつつ、国の優先比率(54%以上)を達成する方法としては、新法(LSE)体系下での自家発電(Generación del Autoconsumo)の推進がある。新法体系下で自家発電は、原則として電力系統を介した売電ができないため、優先比率計算の分母に算入されないからだ。
自家発電は、(1)系統に接続しない形態(Aislado)と(2)系統に接続する形態(Interconectado)がある。(1)の場合、系統に接続しないため、系統接続許可申請のほか、電力部門社会影響評価も不要となる。(2)の場合、余剰電力は無償で系統に流すか、またはCFEに全量を市場価格(注5)で販売することとなり、CFE以外への売電はできない。(2)について、発電容量が0.7MWから20MWまでの場合、LSE第30条に基づき発電許認可取得要件が簡素化される。同要件については、2025年8月6日付でCNE決議として官報にて公布されている。
施行規則や細則の公布で明らかになったのは、自家発電は発電事業者自身の消費に加え、「自家消費グループ」として登録(注6)された他社に供給できる(施行規則第51条)ことだ。ただし、自家消費グループに登録された消費者であっても、私設電力網(Red Particular)を通じてのみ供給が可能で、公共電力網(SENやRGD)を通じて供給することはできない。すなわち、工業団地が発電所を建設し、私設電力網を通じて「自家消費グループ」として登録された利用者に電力を供給することは可能だが、1992年の電力公共事業法(LSPEE)に基づく自家発電スキームのように、遠方に存在するオフテイカー(注7)に対し、自家発電事業者が発電した電力をSENやRGDを通じて供給することはできない。なお、再生可能エネルギーを用いて系統に接続する形態で自家発電事業を行う場合、蓄電システムを整備するか、CFEに対して電力系統安定に向けたサービス提供を依頼し、同経費を負担する必要がある。
法律(LSE)では、自家発電の定義として「発電事業者自らの需要をオンサイトで満たすための発電」とされたが、施行規則や細則において「自家消費グループ」の概念が導入され、「私設電力網」を通じた供給であれば、他社に対しても供給が可能とされた。発電事業者は「自家消費グループ」に登録された利用者との間で「電力の生産および利用サービス提供契約」を締結し(電力自己消費制度を規制する一般行政規則の第5.1則)(注8)、内容変更などがある場合は、CNEに対して届け出る必要がある(同第5.3則)。「自家消費グループ」による共同発電スキームが整備されたことにより、CFEの電力供給が不十分な地域において、工業団地のデベロッパーなどが自家発電所と私設電力網を整備することで、クリーンな電力と競争力のある価格設定を売りにした電力供給ビジネスの実現可能性が高まる。
2025年末までに新電力部門法の法的枠組みはおおむね明確化されたが、残る懸案事項は、1992年のLSPEEに基づく自家発電事業やIPPの新法体系下への移行についてだ。LSE施行令の付則第5条によると、旧法体系下で付与された許認可は有効期限までは引き続き有効だが、期限後の更新は不可能だ。そして付則第6条で、エネルギー省が旧法体系下の発電許認可から新法体系下への許認可への迅速な移行を促すための指針を公布することを定めていた。エネルギー省は2025年12月5日、国家規制改善委員会(CONAMER)のウェブサイト上で同指針の草案(注9)を掲載し、パブリックコメントを公募した。しかし、エネルギー省は12月19日、「詳細な検討の結果、対象範囲を見直す必要があると判断されたため、修正を反映した新たな草案を作成し、規制の実効性および整合性を確保するか、必要に応じて規制戦略の方向性を再検討する」とし、同草案を取り下げてしまった。既に旧法体系下の許認可の有効期限が迫っている事業者もあるため、早急な公布が求められている。
- 注1:
-
電力産業法(LSE)施行規則第8条は、以下の12の要素をPLADESEには盛り込む必要があると規定する。
- 電力需要および電力セクターの主要投入財価格の予測
- 連邦政府が推進する開発拠点計画を考慮し、連邦政府機関と調整した経済成長の予測
- 長期的な電力の最低発電・供給コスト基準
- 発電所の設置および撤去、ならびに国家送電網(RNT)および一般配電網(RGD)の拡張および近代化に関する拘束力のあるプログラム
- エネルギー省が定める国家電力系統(SEN)におけるアクセシビリティ、品質、信頼性、継続性、効率性、安全性、持続可能性に関する政策
- 民間部門、国家、または混合開発スキームによって開発されるプロジェクト(自家発電プロジェクトを含む)
- 全国ガスパイプライン網の拡張プログラムとの連携
- 脱炭素化、クリーンエネルギー開発、新燃料導入に貢献する促進・奨励メカニズムとの連携
- RNT、RGD拡張の代替案に関する包括的な費用便益分析
- 国家開発計画、エネルギー分野別プログラム、国家エネルギー転換戦略、およびエネルギー転換と持続可能なエネルギー利用計画との整合性
- 国内電力分野における技術開発の促進、新技術の導入、およびイノベーションの推進
- 「エネルギー正義(エネルギー貧困、エネルギー利用における社会的不平等やジェンダー格差を軽減し、地域開発と共有繁栄を促進する行動または戦略)」の促進。
- 注2:
-
電力需要の変化に応じて、効率の異なる発電所の経済的な出力配分を計算し、出力を制御すること。
- 注3:
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合計20件について優先事業枠が付与されたが、そのうちの2件について、許認可付与の直前に事業者が辞退したため、最終的な許認可付与件数は18件、合計の発電容量は3,090MWとなった。
- 注4:
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Instituto Mexicano de Competitividad(IMCO), El sector eléctrico ante el nuevo panorama regulatorio:2025(スペイン語), Diciembre 2025
- 注5:
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系統接続地点における短期電力市場の市場価格でCFEに売電する(2025年12月12日付官報公布「電力自己消費制度を規制する一般行政規則」第6.4則)。
- 注6:
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自家発電事業者は、毎年第1四半期に「自家消費グループ」に参加する電力使用者登録簿を提出する必要があり、またリストに変更があった際は同変更が生じた日の15営業日以内に届け出る必要がある(電力部門法施行規則第52条および電力自己消費制度を規制する一般行政規則第7.3則)。
- 注7:
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供給される商品やサービスを引き取る契約相手のこと。
- 注8:
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電力自己消費制度を規制する一般行政規則の第5.1則では、最低限、以下の情報を契約に盛り込む必要があるとしている。
- 契約または法的文書の有効期間
- 自家消費に係る設備の概要
- 発電所が自家消費利用者に提供するサービス・商品の概要
- 提供される電力サービスの特性の説明(電圧、契約需要、不履行時のペナルティーを含む)
- 不可抗力または偶発事象発生時における当事者の義務履行に関する考慮事項
- 電力その他提供されるサービスおよび商品の数量を算定するための手段および要件
- 情報の請求、苦情の提出および対応に関する手段および仕組み
- 請求額や対価に関する仕組みおよび要件
- 電力サービス停止時に適用される仕組み
- 自家消費利用者への割引や補償を行うための仕組みおよび要件、ならびに適用事由の設定
- 自家消費利用者の電気設備をRNT、RGDその他の個別ネットワークに接続することの禁止(、ただし、当該利用者が私設電力網から独立したかたちで必要な調査・工事を実施し、関連する接続契約を締結し、当該規定およびその他の関連規制を順守する場合を除く)
- 許可保持者がCENACE、委員会、事務局その他のセクター構成員に対して行う手続きに関して自家消費利用者に通知する義務
- 発電所および自家消費利用者双方の権利および義務
- 注9:
-
同草案では、エネルギー省がデジタル単一窓口を設定すること、旧法体系下のIPPと自家発電許認可の新法体系下の許認可への移行を迅速に実現するための制度的枠組みと手続きの指針が規定されていた。新法体系下への移行は任意。IPPは新法体系下のCFEとの長期発電事業契約にのみ移行できる。自家発電事業者(コジェネを含む)については、新法体系下の系統接続のない自家発電事業許可、系統に接続する自家発電事業許可、MEM向けの(大規模)発電事業許可、CFEとの長期発電事業契約のいずれかに移行する。また、旧法体系下の自家発電事業のオフテイカーについては、新法体系下で電力供給事業者を選択できる「有資格利用者」(電力需要1MW以上が条件)として登録するか、CFEからのみ電力を購入する「基礎供給サービス利用者」になるかを選択することが規定されていた。
- 執筆者紹介
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ジェトロ調査部米州課主幹(中南米)
中畑 貴雄(なかはた たかお) - 1998年、ジェトロ入構。貿易開発部、海外調査部中南米課、ジェトロ・メキシコ事務所、海外調査部米州課を経て、2018年3月からジェトロ・メキシコ事務所次長、2021年3月からジェトロ・メキシコ事務所長、2024年5月から調査部主任調査研究員、2025年4月から現職。単著『メキシコ経済の基礎知識』、共著『グローバルサプライチェーン再考: 経済安保、ビジネスと人権、脱炭素が迫る変革』、『NAFTAからUSMCAへ-USMCAガイドブック』など。




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