日本からの輸出に関する制度

調味料の輸入規制、輸入手続き

UAEの輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2023年7月

1. 放射性物質規制

アラブ首長国連邦(UAE)政府は、2020年12月10日付で東京電力福島第一原子力発電所事故の発生に伴う日本産食品の輸入規制を撤廃しました。

2. 輸入地域規制

2017年6月のカタールとの断交以降、カタールとの輸出入は不可となっていましたが、2021年1月に開催された第41回湾岸協力会議(Gulf Cooperation Council: GCC)首脳会議においてGCCおよびエジプトが「アルウラ声明」に署名し、カタールとの貿易や航空便などの往来も復活しました。これにより、実質的な地域的輸入規制はありません。

2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)

調査時点:2023年7月

1. 施設登録

UAEに輸出される菓子で、食肉由来の原材料を含む場合、食肉を取り扱うと畜場及および食肉処理場は、ハラールと畜証明書発行機関により承認され、UAE政府から牛肉輸出施設として登録されていなければなりません。

2. 輸出事業者登録

輸出する商品のラベルをUAEの管理システムに評価申請・登録する際に、ラベルに製造業者、生産者、卸業者、輸入業者、輸出業者または販売会社の名称と住所が入っている必要があります。

3. 輸出に必要な書類

UAEへの調味料の輸出において輸出者側で用意すべき書類は次のとおりです:

  • 荷渡指図書(Derivery Order:D/O)
  • 船荷証券(Bill of Lading: B/L)
  • インボイス
  • パッキングリスト(Packing List: P/L)
  • 原産地証明書
  • 放射性物質検査証明書(該当する場合)
  • 衛生証明書(日本の商工会議所で衛生証明書の代替となるサイン証明書を取得する必要があります。その際、ドバイ首長国向けにかぎっては、サイン証明書の書式が規格化されています。書式は、サイン証明書を発給する最寄りの商工会議所から入手してください。)
  • ハラール証明書(「その他」の記載を参照してください)

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2023年7月

UAEに日本から調味料を輸入する場合は、動物および植物検疫証明書なしで輸出できます。

UAEでの輸入手続き

1. 輸入許可、輸入ライセンス等、商品登録等(輸入者側で必要な手続き)

調査時点:2023年7月

UAEにおける食品の輸入手続きは、各首長国の税関および食品安全局(Food Safety Department)や農業食品安全機関(Agriculture and Food Safety Authority)が実施を担っています。

ドバイ首長国の場合、牛肉を含むすべての食品の輸入に際して、輸入者によるドバイ市政庁のE-Governmentウェブサイトで食品の登録と評価の申し込みが必要となります(輸入者の要件は「輸入手続き」の「4.販売許可手続き」の項を参照してください)。
輸入者は輸入前に食品ラベルの評価も実施する必要があります。登録と輸入申請のための手順は次のとおりです。

  • 企業の登録:商業ライセンスを持つ輸入者がドバイ市政庁のE-Governmentウェブサイトに登録してアカウントを作成し企業を登録します。
  • 食品の登録とラベル評価手続き:輸入する食品の写真と商品ラベルをIRS(Food Import and Re-Export Services:旧FIRS)にアップロードします。手数料を支払い、ラベル評価手続きを行います。
  • 審査結果:ラベルの審査結果は申請日から5営業日で出ると言われていますが、添加物の使い方や、登録に用いた画像が粗いなど、申請内容によっては却下の対象となります。その場合は再申請となりますので、余裕を持った申請作業が必要になります。審査が終わりましたらラベル審査報告書をプリントアウトします。
  • 食品登録:食品登録は申請日から1営業日が目安です。登録が終わりましたら食品登録証明書をプリントアウトします。

2018年2月からUAEの各エミレーツ(首長国)で共通運用する連邦気候変動環境省のポータルサイトであるZAD(アラビア語で食品の意)システムの運用が開始されています。

ZADシステム入り口外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

なお、ZADとIRSのシステムは繋がっているため、両方で商品の登録を行う必要はありません。

また、2020年にドバイトレードが統合食品輸入プラットフォーム「Zadi」を立ち上げました。このシステムを通じて食品検査と税関検査の両方に請願書の提出ができるため、時間やコストの削減が期待されています。

さらに、2022年10月にはアブダビ農業食品安全機関(ADFSA)が輸出入管理情報システムを立ち上げました。アブダビ経済開発省の下に運営される高度貿易物流プラットフォーム(Advanced Trade and Logistics Platform:ATLP)では食品輸入業者の登録、輸入食品の登録、輸入食品の申請、ほかの首長国から輸送された食品の検査、輸出食品証明書の請求、廃棄証明書の請求、税関総署と連携した税関申告書の提出といった7つのサービスが利用できます。

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2023年7月

調味料の輸入通関には、UAEへの輸入に通常必要な書類(輸入申告書、荷渡指図書(D/O)、船荷証券(B/L)、インボイス、パッキングリスト、原産地証明書)のほかに次の書類が必要になります。

  • 衛生証明書〔と畜場などを管轄する食肉衛生検査所(食肉衛生検査所を設置していない場合は、と畜検査を実施している保健所)の発行する食肉衛生証明書および動物検疫所の発行する輸出検疫証明書〕
  • ハラール証明書(「その他」の項を参照)
  • 放射性物質検査証明書(該当する場合)

UAEは2023年2月に「UAEへの輸入インボイスと原産地証明書の認証料に関する2022年の内閣決議第38号」を発効しました。これにより1万ディルハム以上の価値をもつすべての商品に対し、1コマーシャルインボイス当たり150ディルハムの手数料を支払うことが求められます。ただし、トランジットでの輸入品、消費者向けの電子商取引商品(オンラインサイトでの個人購入品)、また外交、警察、軍隊、慈善団体、国際機関にかかわる輸入品は対象外となります。これらの申請は、輸入者が輸入申告の前持実施する必要があり、UAE外務省 (UAE Ministry of Foreign Affairs : MOFA)のウェブサイトで申請後、参照番号が付与されます。その参照番号を税関での輸入申告時に申請します。また、税関での輸入申告完了後14日以内に手数料を支払う必要があります。手数料未払いの場合の罰金は1コマーシャルインボイス当たり500ディルハムとなっています。

3. 輸入時の検査・検疫

調査時点:2023年7月

湾岸協力会議(GCC)では、各食品のリスクの高さに応じた食品検査システムを導入しており、輸入食品の種類によって検査の手続きが異なります。リスク分類のカテゴリーは、高中低の3段階で、人の健康に及ぼす危険性の度合いにより分類されます。GCC諸国は、このリスクベースシステムに分類に基づいて、輸入時の検査を実施する必要があります。
UAEにおける食品検査は、輸入通関手続地の食品安全局または食品管理庁が担っています。ドバイ首長国の場合、食品のラボラトリー検査は、ドバイ市政庁食品安全局の食品輸入再輸出サービス(FIRS)システムのリスク基準に従ってサンプル抽出し実施されています。
アブダビ首長国では、食品の種類によって人間に及ぼすリスクを高中低の3段階に分け、食品検査を実施しています。この食品の分類には「調味料」というカテゴリーはありませんが、「ケチャップやからしなどの酸性食品」が中リスクの食品リストに分類されているほか、「酢」が低リスクに含まれています。中リスクに分類される食品の50~70%、低リスクに分類される食品では85~90%に対して衛生書類の確認のみが行われますが、次の表のように、貨物検査やサンプル抽出とラボラトリー検査が行われる可能性もあります。なお、リスク度ごとの食品リストに分類されていないその他の食品についても、すべての食品の10%を無作為に抽出して、ラボラトリー検査のためのサンプル抽出が行われます。リスク分類ごとの食品リストやリスクの分類は随時、変更される可能性があります。

食品のリスク分類と検査頻度
食品のリスク分類 衛生書類の確認
貨物検査
サンプル抽出・ラボラトリー検査
衛生書類の確認
貨物検査
衛生書類の確認
高リスク 80~100% 0~10% 0~10%
中リスク 15~25% 15~25% 50~70%
低リスク 5~10% 0~5% 85~90%

4. 販売許可手続き

調査時点:2023年7月

UAEで調味料を輸入・販売するにあたり、UAE国内共通のライセンスや登録はありませんが、輸入者は各国首長国において食品に特化した商業ライセンスあるいは一般商業ライセンスを取得する必要があります。商業ライセンスの発行は、各首長国の経済発展局(DED:Department of Economic Development)がそれぞれ実施しています。さらに、輸入者は、税関で登録し、会社コードを取得する必要があります。

5. その他

調査時点:2023年7月

なし