牛肉の輸入規制、輸入手続き
UAEの輸入規制
1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)
調査時点:2023年7月
1. 放射性物質規制
アラブ首長国連邦(UAE)政府は、2020年12月10日付で東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う日本産食品の輸入規制を撤廃しました。
2. 輸入地域規制
2017年6月のカタールとの断交以降、カタールとの輸出入は不可となっていましたが、2021年1月に開催された第1回湾岸協力会議(Gulf Cooperation Council: GCC)首脳会議でGCCおよびエジプトが「アルウラ声明」に署名し、カタールとの貿易や航空便などの往来も復活しました。これにより、実質的な地域的輸入規制はありません。
2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)
調査時点:2023年7月
1. 施設登録
UAEに輸出される牛肉を取り扱うと畜場および食肉処理場は、ハラールと畜証明書発行機関により承認され、UAE政府から牛肉輸出施設として登録された後、都道府県知事または保健所設置市市長に申請が必要。
2. 輸出事業者登録
輸出する商品のラベルをUAEの管理システムに評価申請・登録する際に、ラベルに製造業者、生産者、卸業者、輸入業者、輸出業者または販売会社の名称と住所が入っている必要があります。
3. 輸出に必要な書類
UAEへの牛肉の輸出において輸出者側で用意すべき書類は次のとおりです:
- 荷渡指図書(Derivery Order: D/O)
- 船荷証券(Bill of Lading: B/L)
- インボイス
- パッキングリスト
- 原産地証明書
- 輸出検疫証明書(動物検疫証明書)
- 放射性物質検査証明書(該当する場合)
- 衛生証明書(当該牛肉処理を行った認定と畜場などを管轄する食肉衛生検査所、もしくはと畜検査を実施している保健所より食肉衛生証明書を取得する必要があります。その際、ドバイ首長国向けにかぎっては、サイン証明書の書式が規格化されています。様式は農林水産省のウェブサイトから入手してください。)
- ハラール証明書(「その他」の記載を参照してください)
3. 動植物検疫の有無
調査時点:2023年7月
UAEに日本から牛肉を輸入する場合は、食肉衛生証明書と輸出検疫証明書の発給を受ける必要があります。
食肉衛生証明書は、証明しようとする牛肉が、認定と畜場などで適切に処理され、対UAE輸出が可能なものであることと、ハラールと畜証明書発行機関による証明がなされたものであること(「その他」の「ハラール認証」を参照)を確認するものです。当該牛肉処理を行った認定と畜場などを管轄する食肉衛生検査所(設置されていない場合はと畜検査を実施している保健所)に発行を申請します。
輸出検疫証明書は、輸出品について家畜の伝染性疾病を広げる恐れのないことを動物検疫所が証明するもので、輸出港を管轄する動物検疫所に輸出検査申請書を提出して検査を受けます。
詳細は農林水産省のウェブサイト「証明書や施設認定の申請
」の「アラブ首長国連邦向け輸出牛肉の取扱要綱」を参照してください。
UAEの食品関連の規制
1. 食品規格
調査時点:2023年7月
UAEは、湾岸協力会議(GCC)の標準化機構であるGSOが発行するさまざまな食品の規格(技術規則)を採用しています。UAEに牛肉を輸出する場合には、これらの規格が定める要件を満たす必要があります。
| 牛肉のGSO規格(例) | UAEの現行規格 |
|---|---|
| 牛肉(生鮮) | ・UAE.S GSO 996 : 2016 |
| 牛肉(冷凍したもの) | ・UAE.S GSO 997 : 2016 |
関連リンク
- 関係省庁
-
産業先端技術省(MoIAT)(英語)

※MOIATの規格購入ページ"Standards Store"の右側にある虫眼鏡のアイコンをクリックし、検索窓のうち、"Standard Name"に検索したい食品を英語で記入し、検索してください。
MOIATの規格購入方法
- 根拠法等
-
湾岸協力会議(GCC)標準化機構 GSO 食品規格 牛肉、羊肉、ヤギ肉 (英語)
(556KB)
2. 残留農薬および動物用医薬品
調査時点:2023年7月
UAEでは、コーデックス規格を採用し、産業先端技術省(MoIAT)の発行規格「UAE.S MRL 1 :2019農産物および食品中の農薬の最大残留許容量(Maximum Residue Limits (MRLs) for Pesticides in agricultural and food products)」で、食品の残留農薬の最大残留許容量について規定しています。規格は、産業先端技術省(MoIAT)のウェブサイトにおいて購入が可能です。
また、UAEでは、食品中に残留する動物医薬品の最大残留許容量についてもコーデックス規格を採用し、産業先端技術省(MoIAT)の発行する規格「UAE.S GSO 2481:2015食品中の動物用医薬品の最大残留許容量(Maximum Residue Limits (MRLs) for Veterinary Drugs in Food)」として定められています。規格は、産業先端技術省(MoIAT)のウェブサイトにおいて購入が可能です。
これに加え、連邦気候変動環境省(MOCCAE)が、省令を通じて禁止または制限農薬のリストを公表しています。省令は随時改正されており、2018の改正省令では、禁止農薬のリストに346種類、制限農薬のリストには36種類、計382種類の農薬が含まれています。
関連リンク
- 関係省庁
-
連邦気候変動環境省(MOCCAE)(英語)
-
産業先端技術省(MoIAT)(アラビア語)(英語)
-
ドバイ市政府食品安全局(英語)
-
アブダビ農業食品安全機関(英語)
- 根拠法等
-
GCC STANDARDIZATION ORGANIZATION (GSO) Prepared by GSO Technical Committee No.TC05 「GSO 2500 / 2020 食品に使用が許可されている添加物(Additives Permitted for Use in Food Stuffs)」(アラビア語)(英語)
(6.1MB)
-
コーデックス 農薬インデックス(英語)
- その他参考情報
- ジェトロ「加工食品の輸入制度(アラブ首長国連邦(UAE))」(2014年2月)
-
連邦気候変動環境省 省令No.36 2018「禁止または制限農薬の改正リスト」(アラビア語)(英語)
(636KB)
3. 重金属および汚染物質
調査時点:2023年7月
牛肉は、重金属規制などの対象となります。UAEでは、汚染物質と毒素に関する基準として、コーデックス規格を採用し、「UAE.S CAC 193 :2013食品と飼料に含まれる汚染物質と毒素に関する一般基準(General Standard for Contaminants and Toxins in Food and Feed)」として産業先端技術省(MoIAT)がこれを公表しています。また、カドミウムや鉛などの最大許容量に関しては、GCCの標準化機構であるGSOの規格で定められています。
牛肉については、鉛(肉および食用内臓)などについて最大許容量が定められています。アフラトキシンについては、「食品と飼料へのマイコトキシンの最大許容量‐アフラトキシン(Maximum Limits Of Mycotoxins Permitted In Foods And Animal Feeds – Aflatoxins)」により食品への最大許容量は、20μg/kg(一部の食品に例外あり)となります。これらの規格は、産業先端技術省(MoIAT)のウェブサイトから購入が可能です。
| 重金属の種類 | 最大許容量(ppm) |
|---|---|
| 鉛 | 0.1 ppm |
4. 食品添加物
調査時点:2023年7月
UAEで使用できる食品添加物は、各種規格によって規定されています。コーデックス規格を採用した2013年の「UAE.S CAC 192 : 2013食品添加物の一般基準(General Standard for Food Additives)」のほか、添加物に関しては、「UAE.S 192 : 2016食品への使用が許可される添加物(Additives Permitted for Use in Foodstuffs)」や「UAE.S GSO 707 :1997食品への使用が許可される香料(Flavourings Permitted for Use in Foodstuffs)」などの規格によって規定されています。これらの規格は、産業先端技術省(MoIAT)のウェブサイトから購入が可能です。
また、ドバイ市政庁のウェブサイトによると、「GSFA Online Food Additive Index」および「European Commission Database」に掲載されていない食品添加物については、使用が禁止されているとの記載があります。また、これらの食品添加物については商品ラベルに認可物質名または国際番号とその機能の表記が必要です
ドバイ首長国の場合、ドバイ市政庁食品安全局(旧食品管理局)による禁止食品添加物と、特定品目にのみ許可される着色料のリストが掲載されており、この要件も合わせて適用されます。添加物としての使用禁止物質には次表の添加物が含まれます。また、添加物としてアルコールの使用は認められていません。
| E 番号 | 添加物名(英語) | 添加物名(日本語) |
|---|---|---|
| E-102※1 | Tartrazine | 黄色4号 |
| E-104 | Quinoline Yellow (yellow no.1) | キノリンイエロー(黄色1号) |
| E-105 | Fast Yellow AB | ファストイエローAB (アゾ色素) |
| E-107 | Yellow 2 G (Food Yellow 5) | イエロー2G(食用黄色5号) |
| E-110※2 | Sunset Yellow FCF | 黄色5号 |
| E-122※2 | Azorubine | アゾルビン |
| E-123 | ||
| Amaranth (C.1. 16185. FD and C Red 2) | アマランス(C.1. 16185. FD and C 赤色2号) | |
| E-124 | Ponceau 4 R (Red 2) (CI. 16255) | ポンソー 4 R (赤色2号、CI. 16255) |
| E-129※2 | Allura Red AC | 赤色40号 |
| E-131 | Patent Blue V (C.I. 42051) | パテントブルー V (C.I. 42051) |
| E-142 | ||
| Green S (Acid Brilliant Green, Food Green S, Lissamine Green, C. 44090) | グリーン S (アシッドグリリアントグリーン、フードグリーン S、リサミンクグリーン C. 44090) | |
| E-924 | Potassium Bromate (Bread products) | 臭素酸カリウム (パン製造時に使用) |
| E-952 | ||
| Cyclamate: An artificial intense sweetener with known links to testicular atrophy in rats and monkeys. These links led to cyclamate being banned in the United Kingdom, but European Union legislation allowed cyclamate back into our food and drink. |
チクロ: 強力な甘味を持つ人工甘味料であり、ネズミおよびサルの動物実験により精巣萎縮と関係があることが知られている。 英国ではチクロの使用を禁止したが、EUではいったん使用禁止にしたものの、食品や飲料へのチクロ使用を再容認している。 |
|
| E-1510 | Ethanol (alcohol) | エタノール(アルコール) |
関連リンク
- 関連省庁
-
GCC標準化機構(GSO)(英語)
-
ドバイ市政庁(英語)
-
産業先端技術省(MoIAT)(英語)
-
アブダビ農業食品安全機関(英語)
-
CODEX STAN 193-1995 : 食品および飼料中の汚染物質および毒素に関する一般基準(General Standard for Contaminants and Toxins in Food and Feed) (英語)
(616KB)
-
食品添加物に関するコーデックス一般規格 インデックス(英語)
-
EU食品添加物データベース (英語)
/ 日本語
-
ドバイ市政庁「FAQ:許可される食品添加物について」(英語)
-
アブダビ農業食品安全機関「許可される食品添加物」(英語)
-
CODEX STAN 192-1995 : 食品添加物一般規格2016(General Standard for Food Additives 2016)(英語)
(3.8MB)
-
ドバイ市政庁食品安全局「食品の輸入および再輸出に関する要件」(英語)
756KB
- ジェトロ「食品添加物規制調査 UAE」(2016年3月)
- ジェトロ「加工食品の輸入制度(アラブ首長国連邦(UAE))」(2014年2月)
-
GSFAオンライン食品添加物索引(英語)
-
欧州委員会データベース(英語)
5. 食品包装(食品容器の品質または基準)
調査時点:2023年7月
UAEでは、牛肉を包む食品用の容器・包装に関する規制は、主に「UAE.S GSO 839 :1997食品包装‐パート1:一般的要件(Food packages - Part 1: General requirements)」および、「UAE.S GSO 1863 :2013食品包装 – パート2:プラスチック包装の一般的要件(Food packages - Part 2: Plastic package - General -requirements)」によって定められています。その他、次の規格も適用されます。
- 「UAE.S 5009 :2009酸化型生分解性プラスチック袋とその他の使い捨てプラスチック製品の規格と仕様(Standard & Specification For Oxo-Biodegradation Of Plastic Bags And Other Disposable Plastic Objects)」
- 「UAE.S GSO 1194 :2002食品パッケージに適用されるポリエチレンバッグの検査方法(Methods Of Testing Polyethylene Bags For Food Packaging Applications)」
酸化型生分解性プラスチックの食品包装については、連邦気候変動環境省(MOCCAE)の省令により2014年1月1日からその利用が義務付けられています。さらに産業先端技術省(MoIAT)の首長国適合性認証システム(ECAS)への登録と適合性認証が必要になります。これらの規格は、産業先端技術省(MoIAT)で登録して購入が可能です。
関連リンク
- 関係省庁
-
産業先端技術省(MoIAT)(英語)
-
連邦気候変動環境省(MOCCAE)(英語)
- 根拠法等
-
GSO 839 :2017食品包装‐パート1:一般的要件(Food Packages - Part 1: General Requirements)(アラビア語)(英語)
(348KB)
-
UAE.S 5009 :2009 酸化型生分解性プラスチック袋とその他の使い捨てプラスチック製品の規格と仕様(Standard & Specification For Oxo-Biodegradation Of Plastic Bags And Other Disposable Plastic Objects)(アラビア語)(英語)
(198KB)
- その他参考情報
- ジェトロ「海外向け食品の包装制度調査(EU、TPP、米国、中国、韓国、台湾、インド、タイ、インドネシア、GCC、メルコスール)」(2020年3月)
- ジェトロ「加工食品の輸入制度(アラブ首長国連邦(UAE))」(2014年2月)
6. ラベル表示
調査時点:2023年7月
ラベル表示に関しては、GSO規格である「UAE.S GSO 9 :2013包装食品のラベル表示(Labeling of prepackaged food stuffs)」の要件に従う必要があります。また、各首長国の食品安全局や食品管理庁も食品のラベル表示に関する指針などを定めています。
輸入業者は、入国前に食品ラベルの評価を申請する必要があります。この工程は、UAEの食品規格および規制への適合性を評価するものでZAD(連邦気候変動環境省のポータルサイト)またはZadi(ドバイトレードによる統合食品輸入プラットフォーム)で行うことができます。
英語とアラビア語でラベルに表示しなければならない内容は次のとおりです。食品添加物の表示は、認可物質名または国際番号とその機能の表記が必要です。
- 製品名(食品の名前をラベルの目立つ位置に表示)
- 原材料(比率の高い順)
- 添加物(名称またはE-番号を添加物のグループ名とともに表示)
- 栄養成分
- 正味重量または容量 ※
- 製造業者、生産者、卸業者、輸入業者、輸出業者または販売会社の名称と住所
- 原産国
- 賞味期限、特別な保管や準備の指示(法令による保存可能期間があるものについては商品と賞味期限を申告すること)
- 原材料のアレルギー情報
- ロット番号
- 動物性油脂の出所(牛肉、水牛など)
- 過敏症を引き起こす可能性のある食材および原料
- バーコード
- 放射線照射済み食品
アラビア語のみのラベルに最低限必要な情報は製品名、原材料、原産国、保存条件(該当する場合)、使用説明書(該当する場合)、栄養情報(該当する場合)。
※GSO ISO 1000の「国際単位」およびUAE.SGSO R87「包装商品の数量」を参照すること。重量はグラム、キログラム、トンでなければならない。液体食品の正味容量はミリリットル、リットルでなければならない。固形食品はメートル法の重量単位、半固形または粘性食品はメートル法の重量単位またはメートル法の容量単位で表示する。
このほか、食品のラベル表示に関しては、栄養成分表示の要件や栄養と健康強調表示の要件に関するGSO規格があります。また食品の消費期限の詳細については、「UAE GSO 150 -1:2013食品の消費期限パートI:消費期限の義務(Expiration dates for food products - Part 1 : Mandatory expiration dates)」および「UAE.S GSO 150 -2:2013食品の消費期限パートII:任意の消費期限(Expiration dates for food products - Part 2 : Voluntary expiration dates)」で規定されています。製造年月日と消費期限を食品包装またはラベルに印刷する必要があり、記載方法は次のとおり指定されています。
- 製造日
- P:日/月/年
- 消費期限
- E:日/月/年
7. その他
調査時点:2023年7月
- 食品安全・衛生規制
-
UAEでは、牛肉を含む食品は、GCCまたは連邦レベルで規定されている法律や規格、さらに各首長国の規定に従う必要があります。輸入される食品も同様です。
また2016年1月には、連邦レベルの食品安全法(Food Safety Law)が成立しました。同法は、公衆衛生と消費者保護を確保する効果的なシステムの主要要件について定めるもので、食品安全を脅かす違反に対してはより厳しい罰が課されることになりました。
食品安全要件と表示ラベルや消費期限などの規制が順守されているかどうかの監視は、各市政庁が担っています。店舗やレストランなどで抽出検査を実施し、食品の品質を確保しています。ドバイ首長国では、食品安全局(旧食品管理局)が2020年3月に「Food Code」という食品安全全般に関する規定をまとめた文書を公表しています。
関連リンク
UAEでの輸入手続き
1. 輸入許可、輸入ライセンス等、商品登録等(輸入者側で必要な手続き)
調査時点:2023年7月
UAEにおける食品の輸入手続きは、各首長国の税関および食品安全局(Food Safety Department:食品安全部)や農業食品安全機関(Agriculture and Food Safety Authority)が実施を担っています。
ドバイ首長国の場合、牛肉を含むすべての食品の輸入に際して、輸入者によるドバイ市政庁のE-Governmentウェブサイトにおいて食品の登録と評価の申し込みが必要となります(輸入者の要件は「輸入手続き」の「4.販売許可手続き」の項を参照してください)。
輸入者は輸入前に食品ラベルの評価も実施する必要があります。登録と輸入申請のための手順は次のとおりです。
- 企業の登録:商業ライセンスを持つ輸入者がドバイ市政庁のE-Governmentウェブサイトに登録してアカウントを作成し企業を登録します。 ・ ・ ・
- 食品の登録とラベル評価手続き:輸入する食品の写真と商品ラベルをIRS(Food Import and Re-Export Services:旧FIRS)にアップロードします。手数料を支払い、ラベル評価手続きを行います。
- 審査結果:ラベルの審査結果は申請日から5営業日で出ると言われていますが、添加物の使い方や、登録に用いた画像が荒いなど、申請内容によっては却下の対象となります。その場合は再申請となりますので、余裕を持った申請作業が必要になります。審査が終わりましたらラベル審査報告書をプリントアウトします。
- 食品登録:食品登録は申請日から1営業日が目安です。登録が終わりましたら食品登録証明書をプリントアウトします。
2018年2月からUAEの各エミレーツ(首長国)で共通運用する連邦気候変動環境省のポータルサイトであるZAD(アラビア語で食品の意)システムの運用が開始されています。
なお、ZADとIRSのシステムは繋がっているため、両方で商品の登録を行う必要はありません。
また、2020年にドバイトレードが統合食品輸入プラットフォーム「Zadi」を立ち上げました。このシステムを通じて食品検査と税関検査の両方に請願書の提出ができるため、時間やコストの削減が期待されています。
さらに、2022年10月にはアブダビ農業食品安全機関(ADFSA)が輸出入管理情報システムを立ち上げました。アブダビ経済開発省の下に運営される高度貿易物流プラットフォーム(Advanced Trade and Logistics Platform:ATLP)では、食品輸入業者の登録や、輸入食品の登録、輸入食品の申請、ほかの首長国から輸送された食品の検査、輸出食品証明書の請求、廃棄証明書の請求、税関総署と連携した税関申告書の提出といった7つのサービスが利用できます。
2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)
調査時点:2023年7月
牛肉の輸入通関には、UAEへの輸入に通常必要な書類(輸入申告書、荷渡指図書(D/O)、船荷証券(B/L)、インボイス、パッキングリスト、原産地証明書)のほかに次の書類が必要になります。
- 衛生証明書〔と畜場などを管轄する食肉衛生検査所(食肉衛生検査所を設置していない場合は、と畜検査を実施している保健所)の発行する食肉衛生証明書および動物検疫所の発行する輸出検疫証明書〕
- 輸出検疫証明書(動物検疫証明書)
- ハラール証明書(「その他」の項を参照してください)
UAEは2023年2月に「UAEへの輸入インボイスと原産地証明書の認証料に関する2022年の内閣決議第38号」を発効しました。これにより1万ディルハム以上の価値をもつすべての商品に対し、1コマーシャルインボイス当たり150ディルハムの手数料を支払うことが求められます。ただし、トランジットでの輸入品、消費者向けの電子商取引商品(オンラインサイトでの個人購入品)、また外交、警察、軍隊、慈善団体、国際機関にかかわる輸入品は対象外となります。これらの申請は、輸入者が輸入申告の前に実施する必要があり、UAEの外務省(UAE Ministry of Foreign Affairs : MOFA)のウェブサイト「eDAS」で申請後、参照番号が付与されます。その参照番号を税関での輸入申告時に申請します。また、税関での輸入申告完了後14日以内に手数料を支払う必要があります。手数料未払いの場合の罰金は1コマーシャルインボイス当たり500ディルハムとなっています。
関連リンク
- 関係省庁
-
eDAS(MOFA)
-
ドバイ税関(英語)
-
アブダビ税関(英語)
-
ドバイ市政庁(英語)
-
アブダビ農業食品安全機関(英語)
- 根拠法等
-
GCC統一関税法(Common Customs Law : Rules of implementation and explanatory note 2015)(英語)
2.5MB / GCC統一関税法(Common Customs Law : Rules of implementation and explanatory note 2015)(英語)
2.5MB
-
ドバイ市政庁「GCC統一関税法および実施規則の承認(2022年)」(英語)
555KB
- その他参考情報
-
ドバイ市政庁食品安全局「食品の登録および評価申請方法」(英語)
-
「食品及び農産物の輸入規制及び基準:国別調査報告」(アメリカ合衆国農務省)(英語)
(3.7MB)
-
ドバイ市政庁食品安全局「食品の輸入および再輸出に関する要件」(英語)
756KB
-
福岡商工会議所「ドバイ向け衛生証明(サイン証明)書式の一部変更について
- ジェトロ「輸出入手続き(アラブ首長国連邦)」
- ジェトロ「1万ディルハム以上の輸入に証明書取得が必須に(アラブ首長国連邦)」
- ジェトロ「加工食品の輸入制度(アラブ首長国連邦(UAE))」(2014年2月)
3. 輸入時の検査・検疫
調査時点:2023年7月
湾岸協力会議(GCC)では、各食品の持つリスクの高さに応じた食品検査システムを導入しており、輸入食品の種類によって検査の手続きが異なります。リスク分類のカテゴリーは、高・中・低の3段階で、人の健康に及ぼす危険性の度合いにより分類されます。GCC諸国は、このリスクベースシステムの分類に基づいて、輸入時の検査を実施する必要があります。
UAEにおける食品検査は、輸入通関手続地の食品安全局または食品管理庁が担っています。ドバイ首長国の場合、食品のラボラトリー検査は、ドバイ市政庁食品安全局(旧食品管理局)の食品輸入再輸出サービス(FIRS)システムのリスク基準に従ってサンプルを抽出し、実施されています。
アブダビ首長国では、食品の種類によって人間に及ぼすリスクを高・中・低の3段階に分け、食品検査を実施しています。肉類は高リスクに分類され、輸入される肉類の80~100%に対して衛生書類の確認と貨物検査に加え、サンプル抽出とラボラトリー検査が行われます。衛生書類の確認のみが行われる、衛生書類の確認と貨物検査が行われる割合は、それぞれ0~10%となっています。このリスク分類ごとの食品リストやリスクの分類は、随時変更される可能性があります。
| 食品のリスク分類 |
衛生 書類の確認 貨物検査 サンプル抽出・ラボラトリー検査 |
衛生書類の確認 貨物検査 |
衛生書類の確認 |
|---|---|---|---|
| 高リスク | 80~100% | 0~10% | 0~10% |
| 中リスク | 15~25% | 15~25% | 50~70% |
| 低リスク | 5~10% | 0~5% | 85~90% |
関連リンク
- 関係省庁
-
ドバイ市政庁(英語)
-
アブダビ農業食品安全機関(英語)
-
ドバイ市政庁食品安全局(英語)
- 根拠法等
-
アブダビ首長国法No.2, 2008食品法(Food law)(英語)
(2.2MB)
-
アブダビ首長国規則No.2, 2008アブダビ首長国国境からの輸入食品検査のリスクベースアプローチ(Risk - Based approach for the control of imported foods via border of the emirate of Abu Dhabi)(英語)
- その他参考情報
-
2016年GCC輸入食品管理ガイド(GCC Guide For Control On Imported Foods 2016)(英語)
(1.81MB)
-
アブダビ農業食品安全機関「食品輸入者の手引き」(英語)
4. 販売許可手続き
調査時点:2023年7月
UAEで牛肉を輸入・販売するにあたり、UAE国内共通のライセンスや登録の必要はありませんが、輸入者は各首長国において食品に特化した商業ライセンスあるいは一般商業ライセンスを取得する必要があります。商業ライセンスの発行は、各首長国の経済発展局(DED:Department of Economic Development)がそれぞれ実施しています。さらに、輸入者は、税関で登録し、会社コードを取得する必要があります。
関連リンク
- 関係省庁
-
ドバイ政庁経済発展局(英語)
-
アブダビ政庁経済発展局(英語)
- 根拠法等
-
ドバイ首長国Law No. (14) of 2015[Law No.(13) of 2011 改正〕 経済活動行為規制法(Regulating the Conduct of Economic Activities in the Emirate of Dubai)(英語)
-
連邦法No.2 2015会社法(Law on Commercial Companies)(英語)
(0.98MB)
- その他参考情報
-
ドバイ市政庁食品安全局「食品の輸入および再輸出に関する要件」(英語)
756KB
-
アブダビ農業食品安全機関「食品輸入者の手引き」(英語)
-
ドバイ市政庁食品安全局「Food Code」(英語)
1399KB
- ジェトロ「加工食品の輸入制度(アラブ首長国連邦(UAE))」(2014年2月)
5. その他
調査時点:2023年7月
なし





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