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日本からの輸出に関する制度 青果物の輸入規制、輸入手続き

英国の食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2020年7月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

英国では、英国市場に上市されるすべての製品に対して同水準の品質を保証するという観点から、消費者に新鮮な状態で供給される農産物や水産物を中心に取引規格(marketing standard)が定められています。定義品目であるかんきつ類については、欧州議会・理事会規則(EU)No 1308/2013により取引規格が定められています。

国連欧州経済委員会(UN/ECE)新基準に合わせ、欧州委員会委任規則(EU)2019/428により一部の例外を除き、果物と野菜の一般販売基準(GMS)が定められており、次の最低条件が求められます。
ただし、産業加工用、皮をむいたカットフルーツ、動物用肥料、個人消費、ナッツ類やかんきつ類のドライフルーツなどは適用除外とされます。これらの場合「products intended for processing」 または「for animal feed」と明記する必要があります。
UN/ECE新基準に商品が準拠していることが証明できる場合は、一般販売基準(GMS)に適合するものとみなされます。軽度の鮮度の欠如や成長の原因による軽微な劣化は許容されます。

  • 無傷であること。
  • 傷んでいないこと。腐敗または品質の劣化による影響で消費に不適切になった商品は、除去される。
  • 清潔であり、視認できる異物が実質的に混入していないこと。
  • 害虫が実質的に混入していないこと。
  • 果肉が害虫の影響で損傷していないこと。
  • 外側に異常な水滴が付いていないこと。
  • 異味または異臭がないこと。
  • 商品は、次の条件に耐える状態でなければならない。
    • 輸送および取り扱いに耐えられること。
    • 良好な状態で目的地に到着すること。

熟度に関して、十分に成長している必要があるが、過度に成長していてはならないこと、果物は、十分に成熟している必要があるが、過熟していてはならないこと、商品は成熟の過程を経て良好な熟度に達することができなければならないことが求められます。

各ロットにつき品質にかかる許容範囲は数量または重量の10 %まで、腐敗に関しては当該許容範囲の2%未満となります。

さらに、10種類の青果に関しては、特定販売基準が定められています。かんきつ類のうちレモン、マンダリンオレンジ、うんしゅうみかん、クレメンタイン、マンダリン、タンジェリン、およびこれらの交配種、オレンジに関しては、特別な要件が定められており、規則(EU) 543/2011のANNEX I(Appendix)に掲載されています(ただし、かんきつ類のドライフルーツ、産業加工用は除く)。これらは、前述の最低条件にさらに、「押し傷または広範囲に渡る傷跡がないこと」「しわまたは乾燥の兆候がないこと」「低温または氷点下の影響で損傷していないこと」という条件が追加されます。

うんしゅうみかん、クレメンタイン、その他マンダリン品種およびその交配種に関する特定販売基準は次のとおりです。なお、かんきつ類の成熟度は、最小果汁含有率、最小糖酸比、色合いの要因で決定されます。

かんきつ類に関する特定販売基準
最小果汁含有率
(パーセント)
最小糖酸比 色合い
うんしゅうみかん 33 6.5:1 少なくとも果物表面の3分の1は、品種の典型的な色でなければならない
クレメンタイン 40 7.0:1
他のマンダリン品種およびそれらの交配種 33 7.5:1(1)

(1) マンドラ(Mandora)およびミネオラ(Minneola)という品種の最小糖酸比については、2023年1月1日に開始する販売年度が終了するまで6.0:1とする。

かんきつ類の品質は、「特上」級、「等級I」「等級II」の3種類の等級に分類され、形や色合いの欠陥に関して細かく定義されており、許容範囲の比率も定められています。

うんしゅうみかん、他のマンダリン品種および交配種に適用される最低サイズは、直径45 mm、クレメンタインは35mmと定められており、果物の横断面の最大直径または個数で決定されます。サイズの均一性を図るため、同じ包装におけるサイズの個体差は最小の果物の直径(包装に表示されているもの)が60 mm未満の場合は10 mmを、最小の直径が60 mm以上80 mm未満の場合は15 mmを、最小の直径が80 mm以上110 mm未満の場合は20 mmを超えてはならないとされています。

サイズコードを適用する場合、次の表にあるコードおよび範囲を順守する必要があります。

かんきつ類のサイズコード
サイズコード 直径(mm)
うんしゅうみかん、クレメンタイン、他のマンダリン品種およびその交配種 1 – XXX
1 – XX
1 または 1 – X
2
3
4
5
6 *1
7
8
9
10
78以上
67 – 78
63 – 74
58 – 69
54 – 64
50 – 60
46 – 56
43 – 52
41 – 48
39 – 46
37 – 44
35 - 42

*1 ただし、45 mm未満はクレメンタインにのみ適用されます。

関連リンク

関係省庁
国連欧州経済委員会(UN/ECE)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国 農村歳入庁 Rural Payments Agency (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EU)No 543/2011(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EU)No 1308/2013(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
欧州委員会委任規則(EU)2019/428 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
英国政府 生鮮果物・野菜のマーケティング基準(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2020年7月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

英国では、使用可能な農薬について、ポジティブリスト制を採用しており、食品の種類ごとに、許容される残留農薬の上限量値(Maximum Residue Limit、MRL)が規定されています(欧州議会・理事会規則(EC)No 396/2005)。MRLは、当該食品1キログラムあたりに許容される農薬量(mg/kg)として示され、MRLが設定されていない農薬と食品の組み合わせに対しては、一律0.01mg/kgの下限値が適用されます。 すべての食品に対するMRLは、「EU農薬データベース」で検索可能です。データベースは科学的評価に基づき更新されるため、随時確認する必要があります。
例えば、かんきつ類などに使用されている活性成分イプロジオン(iprodione) はEUでの登録が撤回されたことに伴い2019年7月31日から、かんきつ類のMRLは0.01mg/kgに引き下げられています。詳細は、関連リンクにあるジェトロレポート「EU 農薬登録規則改正が輸出に与える影響」を参照してください。

関連リンク

関係省庁
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国安全衛生庁 the Health and Safety Executive (HSE)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC)No 396/2005(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
英国農薬データベース(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
EU農薬データベース(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ EUにおける残留農薬に関する規制(2015年2月)
農林水産省 諸外国における残留農薬基準値に関する情報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ「EU 農薬登録規則改正が輸出に与える影響」調査 報告書PDFファイル(1.5MB)

3. 重金属および汚染物質

調査時点:2020年7月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

EU(英国を含む)では、欧州委員会規則(EC)1881/2006で食品カテゴリーごとに含まれる汚染物質の上限値を規定しています。ここでの「汚染物質」とは、意図的に食品に添加されたものではなく、食品の生産(作物管理、畜産、獣医療における作業を含む)、製造、加工、調理、処理、包装、梱包、輸送および保管などのプロセスまたは生育環境に由来して、食品中に存在する物質をいいます(欧州理事会規則 (EEC) No315/93 第 1条(1))。 生鮮のごぼう、わさび、山芋を含むその他の根菜およびかんきつ類の青果が該当する、汚染物質の上限値を抜粋すると、それぞれ次のとおりとなります。

汚染物質の上限値(生鮮のごぼう、わさび、山芋を含むその他の根菜)
物質名 上限値 対象品目
0.1mg/kg アブラナ科葉菜、葉菜、生ハーブ、キノコ、海藻および実物野菜を除く野菜
カドミウム 0.1mg/kg 根菜、塊茎(根セロリ、アメリカボウフウおよびホースラディッシュを除く)、茎菜(セロリを除く)
メラミン 2.5mg/kg 乳児用調製粉乳および乳児用栄養補給調整食品を除くすべての食品
過塩素酸イオン 0.05mg/kg 下記以外の野菜と青果
0.10mg/kg ウリ科・ケール(リョクヨウカンラン)
0.50mg/kg 葉菜類・ハーブ類
0.01mg/kg 乳児用向け調理済み食品
汚染物質の上限値(かんきつ類の青果)
物質名 上限値 対象品目
0.1mg/kg クランベリー、フサスグリ、エルダーベリー、イチゴを除く果物
メラミン 2.5mg/kg 乳児用調製粉乳および乳児用栄養補給調整食品を除くすべての食品
過塩素酸イオン 0.05mg/kg 下記以外の野菜と青果
0.01mg/kg 乳幼児用向け食品など

その他、英国では、環境残留性と生物蓄積性が高く環境と健康にリスクをもたらすダイオキシン類・ポリ塩化ビフェニル(PCB)・DDTなどの残留性有機汚染物質(POPs)に関して、英国での生産、販売および使用が禁止または厳しく制限されています。2019年6月から、旧規則(EC) 850/2004は新規則(EU) 2019/1021により改正されており、同規則ANNEX1に記載されている物質は英国内における上市、使用が禁止されます。

EU(英国を含む)の化学品に関するREACH規則含め、詳細はジェトロEU 輸入品目規制「特定危険化学品に関する規制」で確認ができます。

関連リンク

根拠法等
規則(EC)No 1881/2006(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EEC)No315/93(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EU)2020/685 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EU) 2019/1021 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
ジェトロ EU 輸入品目規制「特定危険化学品に関する規制」PDFファイル(520 KB)

4. 食品添加物

調査時点:2020年7月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

一般に、生鮮のごぼう、わさび、山芋、かんきつ類の青果に対して食品添加物は使用されないと考えられるため直接関係する規制はありませんが、食品添加物に関する規則(EC) 1333/2008第15条により、一部例外を除き、食品添加物は果物や野菜などの未加工食品には使用してはならないとされています。また、規則(EC) 1925/2006第4条により、未加工品に、ビタミンとミネラルが添加されてはならない旨も規定されています。

その他、かんきつ類を包装する材料に関して保存剤やその他の化学物質の規定があります。詳細は、「5. 食品包装」と「6. ラベル表示」を参照してください。

関連リンク

関係省庁
英国 食品基準庁(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC) 1333/2008 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC) 1925/2006 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
英国政府 承認された食品添加物・E番号一覧(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

5. 食品包装(食品容器の品質または基準)

調査時点:2020年7月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

包装されたうんしゅうみかん、クレメンタインなどかんきつ類の青果に関して、欧州委員会委任規則(EU)2019/428において農産物を適切に保護できる方法で包装しなければならないと定められており、次の条件が求められます。

  • 包装の内側に使用する材料は、清潔でなければならず、農産物に外側または内側から一切の損害を引き起こさない品質を備えていなければならない。
  • 取引の規格が記載された紙またはスタンプについて、材料の使用は、無毒性のインクまたは糊で印刷またはラベル貼付を行っていること。
  • 農産物に個別に貼り付けられたステッカーは、取り除いた時に糊の跡が残っていてはならず、また、果皮の欠陥を引き起こしてはならない。
  • 果物ごとにレーザーで刻印を行う場合、果肉または果皮に欠陥を引き起こしてはならない。
  • 果物を包む場合は、薄くて乾燥した新しい無臭の紙(*注)を使用しなければならない。
  • 味、香りなどかんきつ類が有する天然の特徴を変化させうる物質(*注)については、使用が禁止される。
  • 包装物品は、異物が混入していてはならない。
    (*注)果皮に異臭を残すおそれのある保存剤やその他の化学物質は該当するEU規則に適合する場合のみ、認められます。

また、これらの青果の各包装の内容品は同じ原産地、品種、または市販タイプ、品質およびサイズならびに成熟度が均一でなければならないとされています。異なる種のかんきつ類からなる混合品をひとつの販売用包装にまとめて包装することは可能ですが、それぞれの品質、品種、市販タイプ、原産地が均一であることが求められます。

さらに、英国では、食品用の容器・包装をはじめ、調理器具や食品製造機械、食品輸送用のコンテナなど、食品と接触することが意図されているまたは通常の使用条件において食品と接触することが合理的に予見されるあらゆる素材・製品(Food Contact Material:食品接触素材)について、健康被害を引き起こしてはならない、食品成分に許容できない変化を引き起こしてはならない、食品の味・香り・食感などを劣化させてはならない旨が定められています(欧州議会・理事会規則(EC)No 1935/2004)。

英国において、食品接触素材に関する独自規制はみられません。

その他、木箱やパレットなど木製の梱包に関する規制は、 「日本からの輸出に関する制度 花き」(ジェトロ)を確認してください。

6. ラベル表示

調査時点:2020年7月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

かんきつ類の青果に関して、荷印に係る規定があり、それぞれの梱包包装に、「識別」「農産物の性質」「農原産地」「取引の規格」の事項を読みやすく消えない文字で、外から見えるように同面にまとめて記載する必要があります。ただし、梱包箱の中の販売用包装には適用されませんが、販売用パッケージに既に次の項目が記載されており、外から見える場合は外箱への記載は不要とされます。販売用の事前包装の詳細については、後述する「一般食品のラベル表示」を参照してください。

かんきつ類の荷印に係る規定

識別
  • 包装業者および/または出荷業者の名称および実際の所在地(番地/市町村/地域/郵便番号/原産国と異なる場合は国名など)。
  • ただし、事前包装を除く一切の包装については、公式に発行または承諾されている、包装業者または出荷業者の識別コードで代用することができる。その場合は、「包装業者または出荷業者」(または同等の略語)の記載の付近に表示する。
  • 一方、事前包装の場合には、EU内に事業所を有する販売業者の名称および所在地と「・・・用包装」または同等の文言を付近に記載する。この場合、ラベルに包装業者または出荷業者を表すコードも記載する。
農産物の性質
  • 農産物が外から見えない場合は、「レモン」、「マンダリン」または「オレンジ」、明らかに異なる種のかんきつ類からなる混合品の場合は、「かんきつ類の混合品」または同等の名称および異なる当該種の通称名。
  • 「ネーブル」および「バレンシア」のオレンジについてはそれぞれの品種グループの名称。
  • 「うんしゅうみかん」および「クレメンタイン」については、種の通称名(品種の名称は任意)。他のマンダリンおよびその交配種については、品種の名称を表示。
  • 10粒以上のたねを含むクレメンタインの場合は、「たね有り」と記載。
  • 「たね無し」の表記は任意で、偶然にたねを含んでいてもよしとされる。
農産物の原産地
  • 国名(必須)。任意で生産地区または呼称、地域もしくは地方の地名。
  • 明らかに異なる種であり、原産地も異なるかんきつ類からなる混合品については、各原産国を関連種の名称の隣に見えるように表記。
取引の規格
  • 等級
  • 次のいずれかで表すサイズ
  • 最小および最大サイズ(mm)
  • サイズコード。任意で最小および最大サイズを加えることができる。
  • 個数
  • 収穫以降の段階で保存剤その他一切の化学物質が使用されている場合は、当該保存剤または化学物質の記載

梱包にパレットを使用しているときは、少なくともパレットの2面の分かりやすい位置に注意書きを添付し、かかる注意書きにこれらの内容を記載する。
なお、事前包装がされている場合もされていない場合も、消費者を惑わせる表示や医学的効能を宣伝する表示が禁止されているほか、オンライン販売などの手法により遠隔地から販売する事業者にも同様の規定が適用されます。

一般食品のラベル表示

その他、一般食品のラベル表示は、欧州議会・理事会規則(EU)No 1169/2011で規定されています。同規制は英国内で流通する食品全般(ケータリング向け食品含む)に適用され、輸入食品にも適用されます。英国 市場で流通し消費者に販売される時点から、輸入者もしくは販売者に表示の義務が課されます。アレルギー物質や栄養素の表示など、日本よりも義務表示の対象が広い項目もあるため、注意が必要です。

青果を事前包装せずに販売する場合は、アレルゲン物質に関する項目のみが表示義務ですが、ごぼう、わさび、山芋、かんきつ類はアレルゲン物質に指定されていないため、実質的な表示義務項目はありません。ただし、事前包装されていない食品に対して、各国が独自の表示義務を課している場合があります。
生鮮のごぼう、わさび、山芋およびかんきつ類の青果を事前包装して販売する場合、同規則Article 9に基づき次の項目を表示する義務があります。

  1. 食品名
  2. アレルゲン物質(該当物質については、同規則ANNEX IIを参照。ただし、ごぼう、わさび、山芋およびかんきつ類はアレルゲン物質には該当しないため、実質的な表示義務はない)
  3. 正味量
  4. 特別な保管条件/使用条件(ある場合)
  5. (当該商品について責任を負う)EU域内の事業者あるいは輸入業者の名称と住所
  6. 使用方法(指示がないと使用が困難と思われる場合)

また、密閉した包装容器内の空気を除去し、窒素などその他のガスを充てんしたガス充てん包装がなされた食品については、「packaged in a protective atmosphere」と表示する義務が追加されます(同規制ANNEX III)。

食品のラベルに使用される言語は、EUの公用語であれば複数の記載も可能ですが、当該製品を販売する国の公用語を必ず使用する必要があります(同規則Article 15)。
また、ラベル表示に使用する文字の大きさについても、同規則において次のとおり指定されています。

  • 包装面の最大面積が80 cm2以上の場合、「x」の文字の高さ(図中の6)は1.2mm以上
  • 包装面の最大面積が80cm2未満の場合、「x」の文字の高さは0.9mm以上

さらに、英国政府の食品ラベル表示に関するガイダンスでは、英国の市場へ出る商品のラベルの規則が整理されています。当該ガイダンスは英国とEU間という視点で作成されていますが、日本で生産されて英国で販売される商品のラベル表示について参考になる内容も含まれているため解説します。
ガイダンスでは、英国(イングランド、ウェールズ、スコットランド)内で販売する商品は、2022年9月30日までにラベル表示を変更する必要があることが書かれています。ラベルの変更実施の責任機関は英国(イングランド、ウェールズ、スコットランド)の自治体にあり、別市場のラベル付け要件に準拠する必要がある場合は、ラベルにほかの情報を含めることは可能です。ただし、権限委譲行政機関および英国国会での手続きが必要との但し書きがあります。

北アイルランドで販売される果物と野菜の混合物については、ラベルに原産国が記載されていない場合は「EU」と「非 EU」を記載できます。
英国(イングランド、ウェールズ、スコットランド)で販売される果物と野菜の混合物については、2022 年 9月 30 日まで「EU」と「非 EU」を引き続き記載できます。2022 年 10 月 1 日以降、ラベルに各原産国が記載されていない場合は、「英国以外」または「英国と英国以外」を使用する必要があります。

承認済みトレーダースキーム(Approved Trader Scheme)に参加している場合は、英国の食品ラベルから EU のエンブレムを削除する必要があり、代わりの英国ラベルを使用します。

英国において、青果物に適用されうるラベル表示の独自規制はみられません。

7. その他

調査時点:2020年7月

英国では、EU離脱後も2020年末までは移行期間として現行のEU規制が適用されます。また、2018年EU離脱法(2020年EU(離脱協定)法にて改正)に基づき、移行期間終了後も、現行のEU法は、原則的に英国国内法体系に、直接組み込まれます(EU規則は、国内法となり、EU指令に基づく国内法の効力も維持)。そのため、以後、EU法としての記述は、そのまま英国国内法規定として読み替えてください。

  1. EU(英国含む)域外から輸入される食品については、欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002に基づきEU規制(英国を含む)が求める衛生基準などとの同等性(輸出国と特定の合意がある場合はその合意事項)を満たす必要があります(同規則第11条)。
  2. 英国の食品輸入事業者は、輸入した食品が 英国の食品衛生要件を満たしていないと判断した場合、即時に製品を市場から回収する手続きをとり、加盟国の所管当局に通知する義務があります(欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002 Article 19)。また、同規則では、食品がヒトの健康や環境に甚大なリスクをもたらす可能性があると判断された場合、英国政府が当該食品の上市停止などの緊急措置をとることが認められています(同規則Article 53)。取られた措置についてはRASFF(食糧・飼料緊急アラートシステム)で確認できます。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
欧州食品安全機関(EFSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC)No 178/2002(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。