日本からの輸出に関する制度 青果物の輸入規制、輸入手続き

品目の定義

本ページで定義する青果物のHSコード

本ページで定義する青果物は、対EUへの輸出実績などに鑑みて次のとおりです。特に断りのないかぎりは、同品目について記述しています。

0706.90
にんじん、かぶ、サラダ用ビート、サルシファイ、セルリアク、大根その他これらに類する食用の根(生鮮および冷蔵したものに限る)のうち、その他のもの(ごぼう、わさび、山芋などが含まれる)
0805.21
かんきつ類の果実のうちマンダリン、タンジェリンおよびうんしゅうみかん(生鮮および乾燥したものに限る)
0805.29
かんきつ類の果実のうちその他のマンダリン(生鮮および乾燥したものに限る)
0805.90
その他のかんきつ類の果実(生鮮および乾燥したものに限る)

調査時点では最新情報を記載していますが、2019年12月14日から2021年4月にかけて植物衛生、動物衛生、公的管理の規則が新制度に移行中のため、記載事項は常に変更される可能性がある点に留意してください。

関連リンク

根拠法等
規則(EEC)No 2658/87(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
財務省貿易統計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

EUでの輸入手続き

1. 施設登録、商品登録、輸入ライセンス等(登録に必要な書類)

調査時点:2019年8月

適合証明書の取得
EU規制において、上市される野菜および果物が満たすべき品質などの一般販売基準または特別販売基準が定められています(規則(EU) No 1308/2013)。このため、産業加工用、皮をむいたカットフルーツ、動物用肥料などを除き、特定販売基準が定められている、レモン、マンダリン、うんしゅうみかん、クレメンタイン、タンジェリンおよびオレンジなど10種類とバナナについては、EUの販売基準に適合している旨の「適合証明書」(欧州委員会実施規則 (EU) No 543/2011 Annex IIIに規定)の提出が求められます。
一般販売基準の対象である生鮮のごぼう、わさび、山芋について基本的には求められませんが、国によっては適合証明書を要求されることがあります。その場合は、事前に通知がされるため取得する必要があります。
適合証明書は、EUへの輸入時に、通関代行事業者からEU加盟国の管轄当局に対してオンラインで事前通知を行い、書類審査または実際の物品検査(目視検査)を経て通関前に取得することになります。
フランスの場合、対象の青果物の輸出入事業者は必要情報を事前にフランス競争・消費・不正抑止総局(DGCCRF) 管轄のTELEFELというシステムを通じて通知し、審査が行われます。実際の物品検査が行われた場合はDGCCRFから「適合証明書 (Certificat de conformité)」が、書類審査のみの場合は「許可証明 (Bulletin d’admission) 」が発行され、通関手続きを行います。TELEFELでの申告にはEORI 番号(EU圏内の通関時に必要な番号)が必要なため、基本的には通関代行事業者が依頼します。一度、TELEFELで必要情報を入力した後は、輸出入処理システムのProdouane経由で情報を共有することができます。
英国(スコットランド・北アイルランドを除く)の場合、国税庁の輸出入処理システムのCHIEF (Customs Handling of Import/Export Freight)へ登録し、電子システムのPEACH (Procedure for Electronic Application for Certificates)を通じて、青果物の輸入を検査機関に通知し、適合証明書を検査官から入手することとなります。PEACHの場合、同時に動植物検疫の通知も行い証明書を入手することができます。ただし、空輸の場合はPlant Health and Seeds Inspectorate (PHSI)に稼働日4日前までに通知が必要です。
主なEU加盟国および英国の管轄機関
国名 管轄機関
フランス Direction Générale de la Concurrence, de la Consommation et de la Répression des Fraudes – DGCCRF
Service de la Protection des consommateurs et de la régulation des marchés
ドイツ Bundesanstalt für Landwirtschaft und Ernährung - BLE (Federal Agency for Agriculture and Food)
オランダ Ministerie van Landbouw, Natuur en Voedselkwaliteit (Ministry of Agriculture, Nature and Food Quality)
Nederlandse Voedsel en Waren Autoriteit
イタリア Dipartimento delle Politiche Europee e Internazionali e dello Sviluppo Rurale (Department of European and International Policies and Rural Development)
Direzione generale delle politiche internazionali e dell'Unione europea (Directorate-General for the European Union and International Policies)
スペイン Secretaría de Estado de Comercio (Secretariat of State for Trade)
Dirección General de Política Comercial y Competitividad (Directorate-General for Commercial Policy and Competitiveness)
Subdirección General de Inspección, Certificación y Asistencia Técnica del Comercio Exterior (Sub-Directorate-General for Inspection, Certification and Technical Assistance for International Trade)
英国 Department for Environment, Food and Rural Affairs (DEFRA) Rural Payments Agency (RPA)
輸入ライセンス
野菜・果実は輸入ライセンス対象セクターですが、定義品目である生鮮のごぼう、わさび、山芋およびかんきつ類の青果に関して、規則(EU)No 2016/1237により規定されていないため、輸入ライセンスは求められません。
なお、輸入業者含め、販売に関与する青果物の取引業者に関する規制は、「4. 販売許可手続き」の項を参照してください。

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2019年12月

日本からEU域内にかんきつ類の青果を輸入する際には、適合証明書(もしくはそれに準ずるもの)および日本で発行された植物検疫証明書が必要です。
2019年12月14日から、公的管理の新規則 (EC) 2017/625 が適用開始となり、貨物の到着1日前までに共通衛生入域文書(CHED : Common Healthy Entry Document)がTRACES経由で国境管理所(BCP Border Control Post)に通知される必要があります。

フランスの場合、産業加工用など販売基準が求められない青果の場合、輸入申告の際にコード2879 「Fruits et légumes frais non soumis à normes de commercialisation à l’importation/exportation」と記入する必要があります。

前述のとおり英国(スコットランド・北アイルランドを除く)の場合、電子システムのPEACH (Procedure for Electronic Application for Certificates)を通じて、動植物検疫の通知も行い証明書を入手することができます。

EU域内に日本から生鮮のごぼう、わさび、山芋を含むその他の根菜を輸入する際には、通常の通関書類(インボイスおよびパッキングリスト)と植物検疫証明書が必要になります。 また、残留農薬などに関するサンプリング検査の対象となった場合には、関係資料・データなどの提出を求められることがあります。

さらに、有機食品の場合は関連する輸入事業者がTRACESに登録されている必要があります。詳細は、「その他」の「有機食品に関する規制」を参照してください。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会(英語)  外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
仏税関 ポータルサイト(仏語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EU)No 543/2011(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
指令2000/29/EC(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
規則(EC) 2017/625(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
英国 環境・食料・地域省 (DEFRA)「PEACHシステムについて」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

3. 輸入時の検査

調査時点:2019年11月

「輸入規制」の「3.動植物検疫の有無」に記載のとおり、かんきつ類の青果、生鮮のごぼう、わさび、山芋を含むその他の根菜の輸入時には、公的管理の対象となるため、輸入元国での植物検疫が課され、国境管理所(BCP Border Control Post)において書類検査または同一性検査、あるいは現物検査が行われます。

また、公的管理の強化期間中に同じ業者または国からの貨物が同じ違反を3回した場合は、欧州委員会は第三国の発送国の当局に対して、必要な調査と是正が要請されます。

フランスにおいては、税関に植物検疫証明書が必要な植物や植物製品が到着するとともに、植物検疫検査がservice d'inspection vétérinaire et phytosanitaire aux frontières(SIVEP)により行われ、書類確認または、現物チェック、検疫検査が終わると(あるいは、フランスの検疫当局と協定を結んでいるほかの加盟国の検疫検査当局による検査が終了している場合は)、「防疫移動書類(Document Phytosanitaire de transport)」が検査終了までに発行され、「Laissez-Passer phytosanitaire(植物通行許可証)」が発給されると通関を切ることができます。到着した税関とは別の税関局を通った場合に、さらに検査が必要と判断された場合は追加の検査が行われます。

さらに、規則(EC)No 882/2004 Article 14(1)の規定に基づき、残留農薬基準など、EUの食品衛生基準に適合しているかどうかのサンプリング検査が輸入時に実施される場合があります。
残留農薬検査のサンプリング手法は、欧州委員会指令2002/63/ECに定められていますが、同指令の内容はCODEX(コーデックス委員会)の推奨するサンプリング手法を踏襲しているため、CODEXの手法と原則同じ内容です。
検査に要した費用は請求されます。

関連リンク

根拠法等
規則(EC)No 882/2004(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
指令2002/63/EC(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
残留農薬のMRLへの適合を判定するための推奨サンプリング法(CODEX) PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(213KB)
RECOMMENDED METHODS OF SAMPLING FOR THE DETERMINATION OF PESTICIDE RESIDUES FOR COMPLIANCE WITH MRLS (CAC/GL 33-1999), Codex Alimentarius Commision, FAO(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(126KB)
その他参考情報
国境管理所(BCP Border Control Post)

4. 販売許可手続き

調査時点:2019年12月

日本側で発行される植物検疫証明書や植物パスポートが必要とされる植物を輸入する事業者や物流業者は、「専門事業者の登録(Professional Operator)」が必要とされています((EU)2016/2031 第65条)。 従来からあるシステムですが、新規則において、より専門家の役割が重視され、植物、植物製品、およびその他の製品に関する定植、育種、生産、繁殖、EUへの入域、EU域内での移動、上市などの活動に法的責任を負い、専門事業者として関与するという意味で、登録が義務付けられました。

手続きは各国で異なるため、確認してください。

フランスの場合、植物検疫証明書や植物パスポートが必要とされる植物を輸入する事業者や物流業者の「専門事業者」の登録は書類での申請でしたが、電子化が進められており、2019年11月末以降はすべて電子システムでの登録が義務付けられました(現在、電子システムは移行中のため、うまくいかない場合は、書類での申請となります)。 登録申請は管轄の地域の食品農林地域局(Directions régionales de l'Alimentation, de l'Agriculture et de la Forêt:DRAAF)のサイトから行い、フランスでの登記番号(SIRET)が必要となります。既に「専門事業者」の登録をしている場合は特に更新は必要ありません。

英国の場合、対象となる植物・地域を英国動植物衛生庁(APHA :Animal and Plant Health Agency)のウェブサイトで確認できます。植物パスポートが必要な場合は、専用の申請書をAPHAへ提出するか、オンラインシステムeDomeroを通し、登録番号の発給を受けたうえで、その登録番号など所定の項目を記載した植物パスポートを作成し、当該植物とともに流通させます。

なお、新規則にのっとり「専門事業者」の登録の場合、次の様式をオンラインか郵送でAPHAに申し込みます。

  • 植物パスポートの発行にかかる正式登録の申請書(AppREG)
  • 植物パスポートの発行の承認申請書 (AppAUTH)

専門事業者として適正か、APHAによる検査が行われます。検査料は£123.16 + £61.58 (15分ごと) ~が必要となります。(様式の郵送による場合は追加で£20.66が必要)

木材の専門事業者については別様式となります。

5. その他

調査時点:2020年1月

なし

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