日本からの輸出に関する制度

牛乳・乳製品の輸入規制、輸入手続き

EUでの輸入手続き

1. 輸入許可、輸入ライセンス、商品の事前登録等(登録に必要な書類)

調査時点:2019年12月

輸入ライセンス
「食品関連の規制」の「1.食品規格」で記載のとおり、農産物市場体系を確立する欧州議会理事会規則(EU)1308/2013により、乳・乳製品は、EU の共通農業政策(CAP)における農産品の共通市場制度(CMO)の対象となっていますが(第78条)、規則2016/1237(ANNEX I)により輸入ライセンスの対象品目から「乳・乳製品」は削除されています。このため、EU規制において、乳・乳製品に際して輸入ライセンスの要件は定められていません。
ただし、名称の定義については「1.食品規格」を参照してください。
事前通知
委任規則2019/1602に記載されているとおり、第三国由来の動物性食品をEUに輸出するには、輸入港の国境検疫所(Border Control Post:BCP)に貨物が到着する24時間前までに事前通知を行う必要があります。この事前通知は、EUのウェブシステム「TRACES」またはTRACESと互換性のある電子システムを通して行うことができます(実施規則(EU) No 2019/1715)。
事前通知には、輸出者、荷受人、貨物の責任者名、輸入者、原産地、貨物の出国地、衛生証明書の番号および発行日など、共通衛生入域文書(CHED) の発行にあたって要求される情報を添える必要があります(2019年12月13日までは「共通動物検疫入国証」(CVED)と非動物性製品の「共通入域文書」(CED)と分けられていましたが、CHEDに統一されました)。CHEDは、BCPでの国境検疫検査に合格すると発行されますが、事前通知において、空白や不完全な項目がある場合、関係当局は署名をしないとされています。また、完全なCHEDが提示されるまで、通関手続き(関税の支払いなど)の通過は認められません。なお、様式については、委員会規則(EC)No実施規則(EU) 2019/628で確認できます。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 「国境管理所に関するインフォメーション」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則 (EU) 2017/625(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
実施規則(EU) 2019/2007(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
委任規則 (EU) 2019/1602 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
欧州議会理事会規則 (EU) 1308/2013(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
実施規則 (EU) 2019/1715 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
EU域外から英国への動物性製品の輸入にかかる動物検疫に関するインフォメーション・ノート(英国動植物衛生庁)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(144KB)
TRACES(欧州委員会)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2019年12月

輸入港について
EU規則 (EU) 2017/625第47条および実施規則2019/2007に記載のとおり、生・冷凍にかかわらず、乳・乳製品はすべて国境検疫検査(公的統制)の対象とされています。個人消費目的の手荷物、サンプル品などを除き、動物検疫の検査が輸入港の国境検疫所(Border Control Post:BCP)で実施されます。このため、EUに輸出される乳・乳製品は、必ず、BCPが設置されている港または空港を仕向地としなければなりません。指定されたBCPと対象アイテムのリストは欧州委員会のウェブサイト「Contact details of BCPs」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで確認することができます。
必要書類
日本から乳・乳製品をEU域内に輸入する際には、通常の通関書類(インボイスおよびパッキングリスト)に加えて、動物検疫証明書(輸出検疫証明書)が必要です。詳細は「輸入規制」の「3. 動植物検疫の有無」を参照してください。
さらに、第三国由来の動物性食品をEUに輸出するには、国境管理所における動物検疫に合格した際に発行される共通衛生入域文書(CHED)が必要です。 CHEDの発行には、事前通知を行い、国境管理所における動物検疫を受ける必要があります。事前通知についての詳細は、「輸入手続き」の「1.輸入許可、輸入ライセンス、商品の事前登録等(登録に必要な書類)」、国境管理所における動物検疫につては「3.輸入時の検査・検疫」を参照してください。

関連リンク

根拠法等
委任規則 2019/1602(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。

3. 輸入時の検査・動物検疫

調査時点:2019年12月

「輸入規制」の「1.輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)」で言及された一部の混合食品を除き、生乳・乳製品の輸入時には公的管理の対象となります。動物検疫の検査は、EU規則(EU) 2017/625第47条および実施規則2019/2007に規定されているとおり、国境管理所(Border Control Post:BCP)で実施されます(個人消費目的の手荷物、サンプル品などを除く)。

動物検疫の手続きなどについては、EU規則(EU) 2017/625および関連規則に規定されています。
動物検疫は、(1)文書検査(衛生証明書などの必要書類の確認、輸入条件への適合状況の確認など)、(2)同一性検査(貨物が提出書類と対応しているかの確認)、(3)現物検査(官能検査、簡単な化学検査、ラボラトリー検査)の3段階により行われます。 (1)の文書検査において、衛生証明書は必ず原本でなければならず、コピーやファックスは認められません。また、(3)の現物検査については、過去の違反事例や健康被害リスクなどを踏まえ、検査官が必要と判断した場合に実施されます(乳、冷蔵・冷凍乳製品の現物検査の確率は3割となっています)。動物検疫の結果、輸入条件に適合することが確認されると、検査官から共通衛生入域文書(CHED)が発行され、貨物を国境検疫所から移動させることができます。

これら動物検疫上の検査に加えて、食品添加物規制や残留動物用医薬品基準など、食品衛生に関するほかのEU規制についても、適合状況を併せて検査される場合があります(規則(EC) No 882/2004 Article 14(1))。
いずれの検査についても、要した費用は請求されます。

また、公的管理の強化期間中に同じ業者または国からの貨物が同じ違反を3回繰り返した場合は、欧州委員会は第三国の発送国の当局に対して、必要な調査と是正が要請されます。

関連リンク

関係省庁
欧州委員会 指定国境検査所 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
実施規則(EU) 2019/2007(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則 (EU) 2017/625(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
実施規則(EU) 2019/625 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
実施規則 (EU) 2019/628 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
実施規則 (EU) 2019/1715 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
その他参考情報
EU域外から英国への動物性製品の輸入にかかる動物検疫に関するインフォメーション・ノート(英国動植物衛生庁)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(144KB)
欧州委員会 TRACES(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

4. 販売許可手続き

調査時点:2019年11月

食品事業者はEUの衛生法または加盟国法に従い動物性由来の原材料を含む食品を取り扱う場合、第一次産業、家庭用消費を除き、管轄当局により各施設の登録、通知、または承認を受けることが義務付けられている場合があります。(「一般食品に関する衛生規則」規則(EC) No 852/2004第6条ならびに「動物性食品に関する衛生規則」規則(EC) No 853/2004第4条)

例えば、フランスの場合、個人消費者向けの小売りについては申請(Déclaration)を様式CERFA 13984 の「Section 2 ACTIVITÉS DE COMMERCE OU DE PRODUCTION FERMIÈRE(商行為または農産物の生産)」の欄に必要事項を記入して、 管轄地域の住民保護局(DDPP : 競争・消費・不正抑止局DGCCRFに管轄される衛生面の監督局)に申請をする必要があります。
一方、と畜所、動物性食品加工業者の施設だけでなく、業務用食品卸売店に関しては、施設の衛生認定義務 (Agrément sanitaire)があり、CERFA 13983を送付し、住民保護局により認可を取得する必要があります。
取り扱う販売量や販売形態により、申請(Déclaration)で済む場合もあるので最寄りの住民保護局に確認してください。

なお、レストランの場合であっても、動物性食品を取り扱う場合、事業を開始する前に、住民保護局に申告をする必要があり、所定の様式 「CERFA 13984」の「Section 1 – ACTIVITÉS DE RESTAURATION(外食事業)」に必要事項を記入して郵送するか、オンラインで申請をする必要があります。
この申請は、宅配サービス、遠隔販売(オンライン販売)、フードトラック、慈善活動、自宅で調理した料理の提供、公共給食の場合においても同様に必要となります。

英国において食品事業を開始する際も、その施設を登録しなくてはならず、管轄の地域の自治体に開業の28日前に登録・通知しなくてはなりません。レストラン、小売り、テイクアウト、ケータリングだけでなく、遠隔販売、宅配、一時的なポップアップストアなど、食品を調理、料理、保管、流通、供給、販売など取り扱いをする事業者は登録が必要です。

また、フランス同様、食肉、生乳、卵や水産物など動物性食品を製造・加工する食品事業者は施設認定が必要となりますが、直接消費者に販売する商店(肉屋や魚屋など)は前述の登録・通知のみとなります。ただし、例外規定もあるため管轄地域の当局に問い合わせる必要があります。
詳細は英国食品基準庁(FSA)のホームページで確認できます。

関連リンク

関係省庁
英国食品基準庁(FSA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
規則(EC) No 852/2004 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
規則(EC) No 853/2004 (英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
動物性食品市場の施設の衛生認定にかかる2006年6月8日のアレテ(仏語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

5. その他

調査時点:2019年12月

なし

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