日本からの輸出に関する制度

清涼飲料水の輸入規制、輸入手続き

シンガポールの輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2018年7月

1. シンガポールの法令により輸入が禁止・制限されている品目

清涼飲料水を含む加工食品の輸入は、農食品・獣医庁(AVA)が所管する食品販売法(Sale of Foods Act)により規制されています。シンガポールへ輸出可能な清涼飲料水は、食品販売法の付属法令である「食品規制(Food Regulations)」にある食品規格を満たした製品でなければなりません。清涼飲料水の食品規格は、「食品規制」の第IV部(食品規格と個別ラベル表示要件)第180項~第184項(非アルコール飲料)に記載されています。ビー玉が入っているラムネは輸入が禁止されています。

2. 東京電力福島第一原子力発電所事故にかかる輸入規制

シンガポール政府による輸入停止措置が取られているものは、福島県南相馬市、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村産の清涼飲料水を含む全食品です。

2. 施設登録、商品登録、輸入ライセンス(登録に必要な書類)

調査時点:2018年7月

1. 施設登録

清涼飲料水を含む加工食品をシンガポールへ輸出しようとする海外(マレーシアを除く)の食品事業所は、事前に農食品・獣医庁(AVA)の事業所認定を受ける必要はありませんが、輸出国の政府管轄機関の適正な監督を受けている、あるいはAVAが認める品質保証システムを導入している事業所でなければなりません。日本においては、保健所(厚生労働省)の管理監督を受けている事業所となります。

2. 書類の準備

清涼飲料水の輸入通関にあたり、B/LまたはAWB、インボイス、パッキングリスト(P/L)に加え、必要に応じて、衛生証明書、輸出証明書、製造元工場ライセンスといった書類が必要になります。

AVAにより検査強化品目に指定されている特定食品を輸入する際には、輸出国の検疫検査機関発行の動植物検疫証明書、試験検査機関発行の分析試験検査報告書などを取得して、輸入通関の際に提示しなければなりません。検査強化品目と提示が求められる証明書や試験検査項目などについては、AVAのウェブサイトで参照することができます。
清涼飲料水のほか、ボトル詰めミネラルウオーターと飲料水は検査強化品目に指定されており、輸入にあたっては、AVAの検疫・検査グループ(QIG)に書類を提出する必要があります。必要な書類は、次のとおりです。

(A) ミネラルウオーターのみ
  1. ミネラルウオーターが本物であることを証明するために、原産国の関連管理当局によって発行された認証証明書の原本が必要です。証明書には、製品名、水の種類、梱包サイズ/種類、製造元の名前と住所が記載されている必要があります。
  2. 水源を示す配置図
(B)飲料水のみ
  • 水の処理・包装が行われた工場のライセンスのコピー
(C)ミネラルウオーターと飲料水共通
  1. 商品ラベル
    • 飲料水のラベルには、製品名、原産国、シンガポールの輸入業者の名前・住所が記載されている必要があります。
    • ミネラルウオーターのラベルには、製品名、原産国、シンガポールの輸入業者の名前・住所、水源の名前・場所、組成が記載されている必要があります。
    • フッ化物が1ppm以上含まれている場合は、"contains fluoride"と記載する必要がります。1.5ppm以上含まれている場合は、前述に加え、"The product is not suitable for infants and children under the age of seven years"(7歳未満の幼児や子供には適していません)と記載する必要があります。
  2. 衛生証明書
    • パラメータテストの結果が記載されている必要があります。指定パラメータについては、AVAのサイトで参照することができます。

その他清涼飲料水においては、製造元工場ライセンス、衛生証明書がAVAから求められる場合があります。

福島県南相馬市、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村以外の福島県内市町村の緑茶製品については、政府作成の市町村ごとの産地証明書が必要です。輸入者は、出港日の前日までに、シンガポールの農食品・獣医庁に対し、「産地(市町村)」、「品目」、「到着地(港・空港)」、「到着予定日」、「輸入者名」を通知する必要があります。福島県以外の都道府県の緑茶製品については、政府または商工会議所作成の都道府県ごとの産地証明(商工会議所の場合はサイン証明)が要求されています。なお、産地証明書の代替として品目毎に英語で原産の県名と市町村名及び数量が記載されたインボイスも認められています。

3. 輸入事業者登録

清涼飲料水を含む加工食品を輸入する際に、輸入者の輸入ライセンスは不要ですが、事前にAVAに対し「加工食品および食品容器の輸入に関する事業者登録」が必要です。登録に必要な書類は、(1)会計・法人規制庁(ACRA)に会社を登記した際に発行され、シンガポール税関に登録・有効化された個別企業登録番号(UEN)、(2)輸入許可手数料をAVAが自動引き落しするための銀行口座(GIRO)開設申請書です。
輸入事業者登録はAVAのライセンス申請サイトLicenceOne (AVA e-Licencing)を通じて行います。登録には1営業日を要し、登録費用は無料です。

4. 商品の事前登録

清涼飲料水を含む加工食品をシンガポールに輸入する際には、原則として輸入者がAVAに商品を事前に登録する必要があります。登録が完了すると、許可証番号が発行されます。必須ではありませんが、輸入者は商品として輸入する前に、輸入しようとする製品を分析のためAVA認定試験所に送り、基準などを満たしているかの品質の事前チェックを自主的に行うことが奨励されています。
事前登録制度にかかわらず、輸出入規制法に基づき、輸入許可が発行され、次の項目の情報が輸入許可に反映されている場合は、その商品は登録されたものとみなされます。

  • 商品のブランド名または生産者名
  • 輸入者の会社名
  • 輸入者の住所
  • 商品明細
  • 原産国
  • 数量、単価
  • 到着日

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2018年7月

農食品・獣医庁(AVA)により検査強化品目に指定されているボトル詰めミネラルウオーターと飲料水を除き、清涼飲料水をシンガポールに輸出する際には、動植物検疫証明書の取得は必要ありません。

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