日本からの輸出に関する制度

菓子の輸入規制、輸入手続き

品目の定義

本ページで定義する菓子のHSコード

1704 :砂糖菓子(ホワイトチョコレートを含む)ココアを含有しない
1806 :チョコレートとその他のココアを含有する調製食料品
190531:甘いビスケット
190590:HSコード190510から190540まで以外のその他のパン・ペストリー、ケーキ、ビスケットその他のベーカリー製品(ココアを含有するかしないかを問わない)および、医療用に適するオブラート、シーリングウエハー、ライスペーパー、その他これらに類する物品
210500:アイスクリーム、カカオを含有するかしないかを問わない

インドネシアの輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2020年5月

東京電力福島第一原子力発電所事故の後、日本から輸出される加工食品(水産品除く)には指定機関作成の放射性物質検査報告書が求められていましたが、インドネシア政府より宮城県、山形県、茨城県、栃木県、新潟県、山梨県、長野県の7県を除く40都道府県産の加工食品および農産物に対する放射性物質検査報告書要求を解除する旨の通知がありました。
したがって、前述の7県を除く40都道府県産の菓子の輸出にあたっては、2020年1月27日より放射性物質検査証明書が不要となりました。7県産については、指定検査機関作成の放射性物質検査報告書が求められます。これまで認められていた87検査機関のうち、インドネシア政府が指定した日本国内の47検査機関(ISO/IEC 17025の認定を受けている機関)で報告書を作成する必要があります。報告書がない場合は、インドネシアにおいて全ロット検査が行われます。

2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)

調査時点:2019年8月

輸入を始める前に該当品目を国家医薬品食品監督庁(BPOM)に登録し、「加工食品流通許可書」を取得する必要があります。流通許可書を取得するためには、原産国の食品製造業者はGMP、HACCP、ISO22000の認証取得、同種の認定証明書、原産国政府の監査結果のいずれかを提出し、適正製造規範を満たしていることを証明する必要があります。
また、輸出国の商標保有者は、輸入業者との間にインドネシアにおける販売者に指定するディストリビューター指名書の契約を締結する必要があり、衛生証明(Health Certificate)または自由販売証明書(Certificate of Free Sale)の提出も求められます。
菓子の輸入には、原産国における船積み前検査が義務付けられています。検査はインドネシアの商業大臣が指名する検査機関によって行われ、検査内容は次のとおりです。

  • 原産国と船積み港
  • 船積み時期
  • 船卸港
  • HSコードと品目説明
  • インドネシア国家規格(SNI)認証番号(SNIの適用製品のみ)
  • 物品登録番号
  • 流通許可承認書

検査結果をまとめた検査会社によるサーベイヤーレポート(LS)は、通関義務履行時に船卸港の税関に提出しなければなりません。

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2019年8月

なし

インドネシアの食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2019年8月

菓子のうちビスケットは、インドネシア国家規格(SNI) 2973 : 2011の適用が義務付けられています。
対象となる製品は、カカオを含まない甘いビスケット(ビスケット、クラッカー、パイ)(HS1905.31.10など)、カカオを含む甘いビスケット(ビスケット、クラッカー、パイ)(HS1905.31.20など)、その他甘くないビスケット(ビスケット、クラッカー、パイ)(HS1905.90.20など)、その他 HS1905.90.90などです。

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2019年8月

残留農薬規制は原則、食品の国際規格であるCODEX規格(コーデックス委員会)が採用されていますが、残留農薬の監督を行うインドネシアの保健省と農業省は、1996年に保健・農業大臣合同決定No.881/Menkes/SKB/VIII/1996,No.711/Kpts/TP.270/8/96で218種類の農薬について独自の残留/汚染上限を設けました。これらの基準を超える食品の輸入および国内販売は禁止されており、これらに規定されていない農薬の残留は認められていません。

3. 重金属および汚染物質

調査時点:2019年8月

規制されている細菌は、一般生菌、大腸菌群、サルモネラ、リステリア・モノサイトゲネスで、BPOM令2019年第13号でにて許容混入値が定められています。規制されている化学物質は、マイコトキシン、ダイオキシン、3-クロロプロパン-1,2-ジオール(3-MCPD)、多環芳香族炭化水素(PAH)で、BPOM令2018年第8号で残留濃度上限値が定められています。規制されている重金属は、ヒ素(As)、鉛(Pb)、水銀(Hg)、カドミウムで、BPOM令2018年第5号にて最大残留基準値が定められています。

4. 食品添加物

調査時点:2019年8月

保健大臣規則2012年第33号は、菓子を含む食品に使用が禁止される食品添加物として、次の19の物質を挙げています。

  • ホウ酸
  • サリチル酸とその塩
  • ジエチルピロカーボネート
  • ズルチン
  • ホルムアルデヒド
  • 臭素酸カリウム
  • 塩素酸カリウム
  • クロラムフェニコール
  • 臭化物食用油
  • ニトロフラゾン
  • ズルカマラ
  • コカイン
  • ニトロベンゼン
  • アントラニル酸シンナミル
  • ジヒドロサフロール
  • トンカ豆
  • ショウブの根茎からとれる精油(Calamus oil
  • ヨモギギクの精油(Tansy oil
  • サッサフラスの精油(Sasafras oil

また、使用が認められる食品添加物は保健大臣規則2012年第33号に、使用規制量はBPOM令2019年第11号に記載されています。

5. 食品包装(食品容器の品質または基準)

調査時点:2019年8月

食品用の容器包装は、2019年国家医薬品食品監督庁(BPOM)規則第20号に、食品包装として使用が禁止されている原料と、使用が許可されている原料のリストが掲載されています。使用が許可されている原料の中には、食品への移行量の規制があるものと、ないものがそれぞれ掲載されています。
このほか、食品包装として使用が認められる原料としては、プラスチック(モノ/マルチレイヤー)、ゴム/エラストマー、紙とカートン、ふた/ガスケット/封印、レジン/ポリマーレイヤー、陶器、ガラス、金属があり、食品への移行量の規制つきでリストが定められています。
なお、工業大臣規則No.24/M-IND/PER/2/2010により、食品包装には食品に適した安全な容器を使用していることを示すロゴの表示が義務付けられています。プラスチック容器については、リサイクルのコードと、使用しているプラスチックの種類を表記することが定められています。

6. ラベル表示

調査時点:2019年8月

インドネシア語、アラビア数字、アルファベット表記での表示が義務付けられています。次の項目は必ず表示しなければなりません。

  1. 菓子の名称
  2. 原料品名
  3. 内容量
  4. 製造元・輸入者の名称と住所
  5. ハラール証明(条件付けられている場合)
  6. 製造日と製造コード
  7. 賞味期限
  8. 加工食品流通許可番号(ML番号)
  9. 特定の原料の由来

このほか、必要に応じて次の表示を行います。

  1. 栄養についての説明
  2. 食品の放射線照射についての説明
  3. 有機食品についての説明
  4. 遺伝子組み換え食品についての説明
  5. 使用方法または作り方
  6. 保存方法
  7. 摂取についての説明、アドバイス
  8. 用途についての説明
  9. ヒトの健康に対する影響について必要なその他の説明
  10. 警告

豚からの原料を含む食品は、図のように、“mengandung babi”(豚含有の意)を赤文字で記載し、その横に豚の絵を配し、これらをさらに赤線の四角で囲んだ表示が必要です。文字のサイズは最低1.5mmで、ラベルの面積に比して適当な大きさで示す必要があります。

豚を含む商品に付けるラベル

これに加え、今後は食品自体に豚由来の成分が含まれない場合でも、同じ製造ラインや同じ施設内で豚を含む食品を製造している場合は、“Pada proses pembuatannya bersinggungan dan/atau menggunakan fasilitas bersama dengan bahan bersumber babi”(同じ製造ラインや同じ施設内で豚を含む食品を製造している意味) を赤文字で記載し、赤線の四角で囲んだ表示が必要です。

同じ製造ラインや同じ施設内で豚を含む食品を製造している場合に付けるラベル

このほかアルコール、アレルゲン、人工甘味料、食品添加物の含有などについても表示が必要です。
製品名および注意文は、2ミリのArialフォントによる小文字の「o」と同じかそれより大きいサイズで記載しなければなりません。
ラベルは「加工食品流通許可書」の取得時に承認されている必要があり、承認済みのラベルと同一のものが、インドネシア国内に搬入される際に貼付されている必要があります。

7. その他

調査時点:2019年8月

食品安全・衛生規制
2004年政令第28号にて、食品の安全・衛生、食品添加物、遺伝子組み換え食品、食品の放射線照射、食品の包装、食品の品質保証とラボラトリー試験、汚染食品に分けて規定されています。