日本からの輸出に関する制度

牛肉の輸入規制、輸入手続き

香港の食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2019年10月

ここで述べられている以外の牛肉に特化した食品規格の設定はありません。
包装済み食品についてはコーデックス委員会(CODEX)の食品規格にあるように食品の成分とその添加物について適切に表示しなければなりません。

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2019年10月

香港では使用される農薬について、ポジティブリスト制を採用しています。
「残留農薬に関する規則」(Cap.132CM Pesticide Residues in Food Regulation)Schedule 1に挙げられている、農薬と食品との組み合わせごとに定められている最大残留基準値/外因性最大残留許容量に照らし、含有量が規定値を超えている場合、該当する食品の輸入・販売などは禁止されています。また、Schedule 2には規制対象外の農薬が挙げられています。

3. 重金属および汚染物質

調査時点:2019年10月

重金属規制: 2019年10月31日まで有効
香港では、「重金属に関する規則」〔Cap.132VFood Adulteration(Metallic Contamination)Regulations〕のSchedule 1とSchedule 2に挙げられている物質が規定量を超えている場合、該当する食品の輸入・販売などは禁止されています。
ヒ素および重金属などの許容量リスト(牛肉)
物質 許容量
ヒ素 Arsenic 1.4ppm
アンティモニー Antimony 1ppm
カドミウムCadmium 0.2ppm
クロムChromium 1ppm
鉛Lead 6ppm
水銀Mercury 0.5ppm
スズTin 230ppm
なお、2019年11月1日以降、「食品混入不純物(金属汚染物質含有量)(改正)規則」(Cap.132V Food Adulteration (Metallic Contamination)(Amendment)Regulation)が適用されます。改正規則のもとでは、当該食品に関する活動が2019年11月1日の直前に実施されており、同時点で発効している規則に違反していない場合にかぎり、2020年10月31日までの猶予期間が認められています。ただし、(a)保存工程を経ていない、あるいは(b)冷凍でなく冷蔵として保存された「畜産動物の食用肉・食用内臓」に該当する場合には猶予期間の適用はありません。
重金属規制: 2019年11月1日から有効
2019年11月から施行される「食品混入不純物(金属汚染物質含有量)(改正)規則」(Cap.132V Food Adulteration (Metallic Contamination)(Amendment)Regulations)では、規制対象となる「特定金属」の含有上限量とそれに対応する「特定食品」を列挙しており、当該食品が「特定食品」を原料として含む場合には、同法の基準に従う必要があります。
なお、規制対象となる「特定金属」と「特定食品」の組み合わせおよび含有上限量ついては、「食品混入不純物(金属汚染物質含有量)(改正)規則」の付表第2部(Part 2 Maximum Level of Metal in Food)にリスト化されています。
複数の原料から構成される「合成食品」についても、「特定食品」が配合されている場合には規制対象となります。また、改正規則3(4)に規定されたとおり、「合成食品のすべての原料が特定食品に該当する場合」には、当該「合成食品に含まれる特定金属の上限量は、各原料の特定金属の上限量を、この合成食品に含まれる各原料の割合、重量により乗じた値の合算」となります。
加えて、「特定金属」ではない金属であっても、危険値であるまたは有害性が疑われるような量の金属を含有する食品はいかなるものでも、ヒトの消費用に輸入・委託・配送・製造・販売することを禁止されています。
牛肉における「特定金属」の含有上限量は次のとおりです。ただし、前述のとおり、その他の食品と組み合わせた「合成食品」に該当する場合は基準値が変化するため、関連リンクなどを参照のうえ、確認してください。
牛肉における特定金属の含有上限量
特定金属 特定食品 含有上限量(mg/kg)
アンチモン 畜産動物の肉 1
ヒ素(総ヒ素として) 畜産動物の肉 0.5
畜産動物の食用内臓 0.5
カドミウム 牛肉 0.05
牛の肝臓 0.5
牛の腎臓 1
クロム 畜産動物の肉 1
牛肉 0.1
牛の食用内臓 0.5
水銀(総水銀として) 畜産動物の肉 0.05
畜産動物の食用内臓 0.05
有害物質
有害物質に関しては「有害物質に関する規則」(Cap.132AF Harmful Substances in Food Regulations)のSchedule 1に挙げられている物質が規定量を超えている場合、また同Schedule 2に挙げられている物質が含まれている場合、該当する食品の輸入・販売などは禁止されています。

4. 食品添加物

調査時点:2019年10月

香港では着色料・甘味料・食品保存料に関する規則があります。 着色料に関しては「着色料に関する規則」(Cap.132H Colouring Matter in Food Regulations)にて、生鮮、冷蔵および冷凍の牛肉については、Cap.132H第4条により、原則として着色料の使用は認められていません。牛肉加工品で使用可能な着色料はSchedule 1を参照してください。
甘味料に関しては「甘味料に関する規則」(Cap.132U Sweeteners in Food Regulations)の Scheduleに挙げられている甘味料を使用することができます。 食品保存料に関しては「保存料に関する規則」(Cap.132BD Preservatives in Food Regulation)のSchedule 1に挙げられている食品保存料を、規定量の範囲内で使用することができます。
それ以外の食品添加物については、その使用に特定の規則は定められていません。しかし、「公衆衛生および市政条例」第V部に従い、食品販売業者は各自使用するものが安全で食用に適していることを確保しなければなりません。

5. 食品包装規制(食品容器の品質または基準)

調査時点:2019年10月

なし

6. ラベル表示

調査時点:2019年10月

日本からの輸出に際しては「対香港輸出食肉を取り扱うと畜場等の認定要綱」に従い、都道府県知事から同別添4「不正防止の基準」を満たす検印を受けたうえで、厚生労働省の生活衛生・安全部長の承認を得なければなりません。

香港においては、牛肉(包装済み)のラベル表示は、「食品および薬物(成分組成および表示)規則」(以下、表示規則と表記)により規制されています。次の項目を英語または中国語、あるいは英語と中国語の併用で表示することが求められます。

  1. 食品名
  2. 原材料リスト(原材料、アレルギー性物質、添加物を含む)
    ※ただし、単一の原料で構成されているものについては不要
  3. 賞味期限または消費期限
  4. 保管に対する特別な条件、または使用上の注意に関する説明
  5. 製造者または包装業者の名前と住所
    ただし、次の条件が満たされる場合には、表示義務が免除されます
    1. 次の(i)~(iii)の情報が印字またはラベル表記されている場合
      1. 原産国
      2. 香港における販売業者や商標所有者の名称
      3. 香港における販売業者や商標所有者の登記済み事務所または本社の所在地
    2. 香港における販売業者や商標所有者により、原産国における食品製造業者や包装業者の正式所在地が書面で当局に通知されている場合
    3. 次の(i)および(ii)を満たす場合
      1. 原産国のラベル表記に加え、当該国での製造業者または包装業者を特定するコードが表示されている
      2. コードおよびコードに紐づけられた製造業者や包装業者の詳細が、当該製造業者または包装業者、あるいは香港における販売業者または商標所有者により、書面で当局に通知されている
    4. 食品の製造工場または包装工場その他の場所が、原産国の政府により所有、操業、または経営されており、当該食品が当該政府の製品であることを示す方式で印字またはラベル表記されている場合
  6. 数、重量または容量
  7. 栄養成分(必須項目:エネルギー、タンパク質、炭水化物、総脂質、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、ナトリウム、糖。免除項目は表示規則の付表6を参照)
    ※ただし、生鮮、および包装食品でほかの成分が添加されていないものについては、栄養表示は不要

なお、柔らかく加工した肉(Tenderized Meat)については、包装容器または肉そのものに英語大文字で“TENDERIZED MEAT”および漢字で「加工製嫩肉類」との記載・貼付が必要です。

表示またはラベル貼付規制の免除は、表示規則の付表4「付表3の規定を免除される項目」で確認ください。

7. その他

調査時点:2019年10月

前述のとおり、生鮮、冷蔵および冷凍の牛肉を輸出する際には「輸入猟獲物、肉類、家禽及び卵規則」(Cap.132AK)に従い、厚生労働省が認定した施設でと畜・食肉処理を行うとともに、指定された衛生証明書の取得が必要です。

牛肉加工品については、食品衛生に関する規則はありません。サンプル検査に関しては香港特別行政区食物安全センター(CFS)の食品調査プログラム(Food Surveillance Programme)を参照してください。

また、問題や事故の起きた食品や農水産物について、その流通経路をさかのぼって追跡・確認を可能にするため、食品輸入業や食品卸売業を行うすべての者に対し、食品環境衛生署(FEHD)への登録を義務付けた食物安全条例(Food Safety Ordinance)が、2011年に施行されました。事業者には本条例の順守が求められています。ただし、FEHDに香港ホーカー(屋台)のライセンスを取得済み、FEHDに食品輸入業者として登録されているなどの場合、卸売業業者の登録は免除されます。

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