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【イベントレポート】Reuters NEXT 2024―日本市場のポテンシャルを明かす

2025年02月27日

日本市場のポテンシャルについて語るパネリスト

グローバルリーダーがReuters NEXT 2024で日本の新興産業の可能性を強調

ニューヨークで開催された「Reuters NEXT 2024」では、グローバルリーダーが集い、今日の市場を形成する課題と機会について議論しました。JETRO(日本貿易振興機構)が主催したパネルでは、バッテリーや半導体産業のトップがグローバルな投資環境についての見解を共有しました。

ニューヨークに集結した世界のビジネスリーダー

重要な議論が展開されたReuters NEXT 2024

グローバルな多様化がイノベーションを促進

地政学的な不確実性の高まりを企業が経験する中、グローバルな多様化や協業は成長を持続させるうえで不可欠となっています。EV向け固体電池技術のパイオニアであるQuantumScapeのCEO、Siva Sivaram博士は、先進的なバッテリーへの需要増加に応えるために国際的な拡大が重要であると強調しました。「バッテリーの需要は世界的に増加しています」とSivaram氏は述べ、バッテリーが「多くの産業が発展する基盤になる」と指摘しました。さらに「日本は私たちにとって、その基盤を築く重要な柱の一つです」と述べました。

半導体製造ソリューションの主要プロバイダーであるLam Researchのコーポレートストラテジー担当シニアバイスプレジデント、Audrey Charles氏は、2030年までに1兆ドル規模の需要が予測される半導体産業にも、いかにグローバルな展開が必要であるかについて語りました。「半導体は生成AIやスマートモビリティといった変革を支えています」と述べ、成長に対応するためにはグローバルなアプローチが不可欠であると強調しました。

Siva Sivaram博士(QuantumScapeプレジデント兼CEO)

Audrey Charles氏(Lam Researchコーポレートストラテジー担当シニアバイスプレジデント)

日本:ビジネス拡大の戦略的ハブ

二人の企業幹部はいずれも、日本を新興産業の重要な市場として挙げました。Sivaram博士は、日本の「安定性と強力な官民パートナーシップ」が成功の鍵であると指摘。特に、京都の確立されたバッテリー産業基盤と一流大学の優秀な人材へのアクセスが、QuantumScapeが2022年にアジア初の拠点として京都を選んだ重要な理由だと述べました。

1990年代から日本に拠点を持つLam Researchは、半導体の革新拠点へと進化する日本を見てきました。Charles氏は、政府の支援とエコシステムの発展が、同社のグローバル顧客が日本での事業を拡大し、産業を強化する要因になっていると強調。「さまざまな地域で見られることではありますが、日本は特に注目に値します」と述べました。

ジェトロの中島丈雄イノベーション部長は、日本の投資ポテンシャルを裏付ける、説得力のあるデータを共有し、調査対象となった外資系企業の61%が日本での事業拡大を計画していると述べました。また、日本のグローバル競争力について強調し、外国直接投資の分野でトップクラスの国々にランクインしていると述べました。

ジェトロ 中島丈雄イノベーション部長

ジェトロのパートナーシップ促進の役割

ジェトロの石黒憲彦理事長は、グローバル企業に対し、日本市場を検討するよう呼びかけ、日本の安定性、革新性、そして人材の流動性を強調し、分断が進む世界の貿易環境の中で、日本の安全性と技術力がますます魅力的であると述べました。石黒氏は「日本に投資してください!まずはジェトロにご相談を」と、先見性のある企業トップへの呼びかけで締めくくりました。

ジェトロ 石黒憲彦理事長

機会に満ちた市場

パネルディスカッションは「新興産業でリードを目指す企業にとって、日本は他に類を見ない機会を提供する」というメッセージで一致して閉会を迎えました。先進的なインフラ、高いスキルを持つ人材、そして政府の支援を備えた日本は、イノベーションとグローバル成長へのゲートウェイとしての役割を果たしています。

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