外資系企業動向

ドイツの産業用研究レーザーを開発・製造するMenlo Systemsが、静岡県に日本法人を設立

2023年04月20日

Menlo Systemsは、2001年にマックスプランク量子光学研究所からのスピンオフとして、ドイツ・ミュンヘンに設立された精密測定用の測定機器の開発・製造する企業。2005年に共同設立者のテオドール・ヘンシュ教授がノーベル物理学賞を受賞した光周波数コム（注）技術で知られている。海外には、米国、中国にそれぞれ拠点を構え、従業員は世界に170人以上を擁する。従業員の多くが物理学や工学の博士号を保持し、光学分野における精密測定に精通した人材から成る。

拠点設立: 2021/03
進出先: 静岡県

機械・半導体
ドイツ

同社の主な製品ラインは光周波数コム、時間一周波数分布、テラヘルツシステム、超高速・安定レーザー、制御電子回路であり、規格品以外にもレーザーをベースとした精密測定機器向け、カスタムメイドのソリューションを開発・提供する。同社の中核となる技術は光周波数コム生成用の安定化レーザーに由来しており、量子技術、分光法、天文学および宇宙計測などの用途に利用されている。研究室のテーブルトップサイズの機器から通信およびハイテク産業における標準機器まで、精密測定用光技術の発展を促進し、測定可能範囲の限界を押し広げる事を使命としている。

同社は日本での事業拡大および日本国内における顧客との連携強化のため、2021年3月、静岡県にメンローシステムズ株式会社を設立した。

同社の日本拠点設立に際し、ジェトロ対日投資・ビジネスサポートセンター（IBSC）は、市場情報の提供、コンサルテーション（登記、税務、労務）、サービスプロバイダー（司法書士、税理士）の紹介を行った。