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第3四半期GDP成長率は前年同期比マイナス0.7%、生産・物流インフラ被害が拡大
(ウクライナ)
キーウ発
2026年11月05日
ウクライナ国家統計局の発表(11月4日)によると、同国の2026年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率(速報値)は前年同期比マイナス0.7%となった。前期比(季節調整済み)ではマイナス0.5%だった。
ウクライナ国立銀行(NBU、中央銀行)が毎月実施するビジネス活動期待指数(BAEI:50を上回ると企業活動の改善を示す)をみると、2026年3~7月は5カ月連続で基準となる50以上の数値を記録し、好調を維持していた一方で、8~10月は48.3、48.2、47.1と悪化が続いた。生産・物流インフラへの攻撃激化や黒海港湾の閉鎖、燃料価格の高騰や熟練労働者不足などが影響した。10月の調査結果(11月2日公表)では、特に建設業の指数が38.5(前月比10.3ポイント減)と悪化し、全業種で最も低い水準となった。道路・インフラ復旧事業に対する国家資金拠出の停止、労働力不足、季節要因が要因として挙げられた。
2026年夏以降の戦争による経済活動への影響拡大により、各機関は相次いで2026年のGDP成長率予測を引き下げている。ウクライナ国立銀行(NBU、中銀)は、7月のインフレ報告(8月6日公表)では1.8%と予測していたが(2026年8月10日記事参照)、10月29日の政策金利決定と合わせて行った経済見通しではマイナス0.4%へ下方修正した(2026年11月4日記事参照)。IMFは、6月の拡大信用供与措置(EFF)の第1次レビュー時点では1~1.6%と予測していたが、最新の「世界経済見通し(10月13日公表)」では1.0%と予測。また、欧州復興開発銀行(EBRD)は9月公表の「地域経済見通し」で1.5%と予測しており、6月公表時より0.7ポイント引き下げた。
ウクライナで活動する企業は、2027年以降も戦争に起因するあらゆる制約を受けながらの事業活動を想定する。欧州ビジネス協会(EBA)が加盟企業の88人の役員に対して実施した「ビジネス予測2027(2026年9月14日公表
)」によると、98%の回答者が2027年も戦争継続のシナリオを事業計画に織り込んでおり、39%の回答者は業績へのマイナス影響を予測している。予算策定における回答者の使用レートは平均1ドル=49フリブニャ(約172円、1フリブニャ=約3.5円)で、さらなるフリブニャ安の進行を見込んでいる。なお、11月4日時点のNBUの公式為替レートは1ドル=45.7フリブニャで、史上最安値となっている。
(柴田紗英)
(ウクライナ)
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