対外投資管理弁法が12月1日から施行、対外投資安全審査や域外再投資の報告制度を整備

(中国)

北京発

2026年11月05日

中国の国家発展改革委員会(発改委)は10月22日、同月16日付で「対外投資管理弁法外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(同委員会令第49号)を公布し、12月1日に施行するとした。同弁法は2018年3月に施行された「企業域外投資管理弁法外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を2026年7月1日から施行された「国務院による対外投資管理に関する規定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(2026年6月5日記事参照)などに基づき改定したもので、8月21日から9月20日にかけて草案の意見募集が行われていた(2026年9月4日記事参照)。

発改委は弁法と同時に公表した談話において、中国の対外投資は一帯一路などが牽引する中でフローおよびストックが顕著に増加(注)しており、中国の製品・サービス・ブランド・標準(規格)などの海外展開も進展していると評価した。他方、外部環境の変化が複雑かつ深刻であり、単独主義・保護主義の高まりや局地的な紛争の多発など、対外投資が直面するリスクも高まっていると指摘した。

発改委は同弁法の主な内容として、対外投資を行う主体の多様化に合わせて対外投資者の定義を明確化したこと、対外投資権益保護のための制度を整備したこと、域外におけるリスクの防止や対応に関する措置を盛り込んだ点などを挙げた。

対外投資権益の保護に関しては、近年、少数の国・地域が差別的措置を取り、中国側に技術・データの提供や株式・資産などの処分を要求する場合もあり、中国側の権益を損なっているとして、重大な不利益となる状況の報告制度を整備するとした。

また、投資者が対外投資の年度報告において、外国の組織・個人による差別的措置の影響を受けている、あるいは外国の組織・個人から不合理なはく奪や制限を受けたと報告した場合、発改委は状況を踏まえて、関係する外国の組織・個人による中国域内への投資の禁止・制限や当該組織・個人との取引・協力の禁止・制限、投資家およびその対外投資による合法的権益を守るその他の措置を取ることができるとした。

域外のリスクの防止・対応に関しては、投資金額が大きくセンシティブでない投資プロジェクト(域外再投資)の状況報告制度やプロジェクトの完了状況報告制度を設けるとした。同時に、投資金額が大きく、中国と関係国の外交関係に係るプロジェクトについては事前状況報告制度を設けるとした。

このほか、国家安全に影響する、あるいは影響する可能性がある対外投資および関連する資産・権益などの譲渡・処分に対しては、規定に基づき対外投資安全審査を行うと定めた。関連する組織・個人は同審査の決定に協力し、これを順守しなければならず、拒絶・妨害してはならないとされた。

(注)発改委によると、中国の対外直接投資額(フロー)は2017年の1,583億ドルから、2025年には2,136億ドルまで増加した。また、同期間の対外投資残高(ストック)は1兆8,000億ドルから3兆4,000億ドルまで増加したとしている。なお、商務部の発表によると、2026年1~9月の中国の対外直接投資額は全業種で前年同期比0.2%減の1,286億2,000万ドル、金融業を除いた非金融類では同8.8%減の1,009億7,000万ドルとなっている。

(小宮昇平)

(中国)

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