国家発展改革委員会、対外投資管理弁法(改正意見募集稿)を発表

(中国)

北京発

2026年09月04日

中国国家発展改革委員会は8月21日、「対外投資管理弁法(改正意見募集稿)」を発表した(注1)。意見募集の締め切りは9月20日となっている。同意見募集稿は、国務院が2026年7月1日に施行した「対外投資に関する規定」(2026年6月5日記事参照)を踏まえ、対外投資の発展と安全を制度面からより適切に保障するために策定された。

現行弁法からの主な変更点として、総論では、本弁法制定の根拠法令に「対外投資に関する規定」が追加されたほか、第1条の弁法制定の目的に関する文言が同規定に沿って修正された。また、中国「境内」の投資家に「その他の組織および個人」が追加され、投資家の「境外」再投資を対外投資として扱うことが明確化された(注2)。さらに、国が、投資家による市場原理に基づく対外投資を支援することや、投資家が国際ルールを守り公平に競争すべきことが示された。このほか、投資家に対し、オンラインシステムを通じた認可・届け出手続きと関連情報の報告を義務付けた。

対外投資の監督管理では、投資家が対外投資プロジェクトの許認可・届け出などの手続きを分類・等級別に応じて行い、境外再投資報告書などを提出することを規定した。また、国家の安全に影響を及ぼす、またはその恐れがある対外投資および関連する資産、権益などの譲渡・処分について、規定に基づく対外投資安全審査の対象となることを明確化した。さらに、中国側の投資額が1億ドル以上、または中国と関係国との外交関係に関わる対外投資について、投資家が対外投資に係る事前活動状況報告書を提出することを義務付けた。

対外投資の保護では、国家発展改革委員会による海外権益安全保護体制の整備推進を盛り込んだほか、投資家およびその支配下にある境外企業によるコンプライアンスや内部統制の強化を規定した。重大な不利益が生じた場合(注3)には、投資家に即時報告を義務付けた。また、外国の組織・個人による差別的措置や不合理な剝奪・制限を受けた場合には、投資家の要請に基づき、国家発展改革委員会が職責の範囲内で1つまたは複数の措置を講じることができるとした(注4)。

さらに、法的責任では、「対外投資に関する規定」で明確化された法的責任を踏まえ、罰則を具体化した。

(注1)同意見募集稿は全6章76条から構成される。現行の企業境外投資管理弁法外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、全6章66条の構成で、2017年12月26日に公布され、2018年3月1日に施行された。

(注2)投資家が直接またはその支配下にある企業その他の組織を通じて香港・マカオ・台湾への投資を行う場合は本弁法を参照して実施する。

(注3)例えば、外国側が技術・データの提供、株式・資産の処分を要求し、それによって国益や国家安全保障を脅かしたり損なったりする場合。

(注4)次の措置のうち1つまたは複数を取ることができる。

  1. 関係する外国の組織・個人による、境内での投資の禁止または制限すること。
  2. 境内の組織・個人と関係する外国の組織・個人との取引や協力などを禁止または制限すること。
  3. 投資家とその対外投資の合法的権益を保護するため、そのほかの実行可能な措置を講じること。

(蔣春霞)

(中国)

ビジネス短信 5a185a6d00b3464b