インド西部で開発進む半導体前工程工場、ジェトロと国際協力銀行が視察イベント実施
(インド、日本)
アーメダバード発
2026年10月01日
国際協力銀行(JBIC)とジェトロは9月14~15日、インド西部グジャラート(GJ)州で日系企業向けの視察イベント「ドレラ特別投資地域(SIR)視察ミッション」(注)を実施した。38企業・団体53人が参加した。
同ミッションは、半導体を重点産業に位置付けるインド政府が、タタ・エレクトロニクスによる大規模半導体工場の建設を中核として関連企業やサプライヤーの集積を進めるドレラSIRの開発状況の視察を目的としたもの。初日の9月14日は、アーメダバード市内ホテルでセミナーとネットワーキングイベントを開催した。
セミナーでは、ジェトロ・アーメダバード事務所によるGJ州経済概況の説明をはじめ、州内の半導体エコシステムを支える関係者からドレラSIRの開発状況や、GJ州における半導体産業の動向、投資支援策、人材育成の取り組みなどが紹介された。登壇者は、JBICが26%を出資する国家産業回廊開発公社(NICDC)、ドレラSIRの開発を担うドレラ産業都市開発公社(DICDL)、州内の半導体投資に対する認可取得や補助金制度を整備するGJ州エレクトロニクス・ミッション(GSEM)、半導体人材の育成環境を整備するパンディット・ディーンダヤル・エネルギー大学(PDEU)、半導体事業への参入を進める再生可能エネルギー大手のプロジール・グリーン・エナジー(Prozeal Green Energy、2026年8月10日記事参照)など、官学民の幅広い顔ぶれとなった。
ジェトロによるグジャラート州経済概況の説明(ジェトロ撮影)
2日目はドレラSIRを訪問し、タタ・エレクトロニクスが建設を進める半導体工場の敷地、建設中のドレラ国際空港、変電所、水処理施設などを視察した。参加企業からは「想定よりもインフラ整備がしっかり進められている」とコメントがあった。
最も注目が集まった訪問先は、インド初の大規模な商用半導体前工程工場を建設するタタ・エレクトロニクスだ。同社工場では300ミリウエハー半導体の生産に対応し、月産最大5万枚の生産能力を計画している。工場の完成は2027年7月、生産開始は2028年初頭を目指す。同社は、同週にニューデリーで開催された国際展示会「セミコンインディア2026」に合わせて、複数日系企業による同社工場への投資・協業連携支援を発表している。
タタ・エレクトロニクスによる工場案内(DICDL提供)
また、ドレラSIRの周辺地域では、産業集積の土台となる交通インフラの整備も進められている。2026年3月に開通したアーメダバード~ドレラ高速道路に加え、ドレラ国際空港や準高速鉄道が並行して整備されている(2026年5月15日記事参照)。ドレラ国際空港については管制塔やターミナル、倉庫、滑走路の整備が進んでおり、2026年12月に開業する見込みだ。
(注)ドレラ特別投資地域(SIR)の詳細は2022年10月12日付地域・分析レポート参照。
(林田勇太)
(インド、日本)
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