スペインのビッキー・フーズ、アルジェリア工場拡張に1,900万ユーロを投資

(アルジェリア、スペイン、フランス、スイス、米国)

パリ発

2026年10月07日

スペインの主要食品メーカーであるビッキー・フーズ(Vicky Foods)は9月24日、アルジェリア西部オラン近郊に位置するシグ工場の拡張に1,900万ユーロを投資したと発表した(9月24日付同社プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

同社は、菓子パンや食パンなどの製造を手がける同族経営企業で、スペイン国外初の生産拠点であるシグ工場は2014年に操業を開始した。アルジェリア国内市場向けのパン・菓子類の製造拠点として、3つの生産ラインを備える。従業員数は383人で、2025年の生産量は1万3,154トンだった。

今回の増資に伴う拡張により、新たな倉庫に加え、スポンジケーキおよびパンの製造向けの2つの生産ラインを新設した。これにより、同工場の生産能力は従来の約2倍に拡大する。また、品質管理のための分析ラボと、新製品開発を目的とした研究開発ラボも新たに設置した。

今回の追加投資の背景には、今年進展したスペイン・アルジェリア関係の改善もあるとみられる。スペインとアルジェリアの関係は2022年以降、外交・経済両面で冷え込んでいたが、2026年7月のスペインのペドロ・サンチェス首相によるアルジェリア訪問を受け、政治・経済両面の協力再開が正式に確認され、スペイン食品メーカーの再参入に向けた動きもみられた(2026年8月7日記事参照)。

アルジェリアには、人口増加や食品需要の拡大を背景に、フランスのダノン、ラクタリスやベル、スイスのネスレ、米国のモンデリーズ・インターナショナルなどの大手欧米系食品・飲料メーカーが進出し、国内市場向けの製造活動を行っている。

一方、輸入規制措置として導入された「輸入予測計画(PPI)」(2025年9月26日記事参照)などにより、製造業の原材料調達への影響も指摘されている。欧州委員会によると、乳製品を含む農産・食品分野では、「輸入事前技術許可(ATI)」や「輸入衛生特例許可(DSI)」の発給遅延などにより輸入が阻害されている。また、米国農務省(USDA)は、アルジェリア政府の輸入事業者に対する輸入予測計画(PPI)の導入や銀行手続きの厳格化について8月に公表しており、進出企業の間では原材料輸入を巡る制度動向が引き続き注視されている。

(ピエリック・グルニエ)

(アルジェリア、スペイン、フランス、スイス、米国)

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