スペイン首相、アルジェリア訪問で政治・経済協力再開とエネルギー協力強化を確認

(アルジェリア、スペイン、フランス、モロッコ)

パリ発

2026年08月07日

スペインのペドロ・サンチェス首相は7月20日、アルジェリアを公式訪問し、アブデルマジド・テブン大統領との会談を通じて、両国関係を「新たな段階」へ移行させる方針を確認し、2026年10月に第8回高官級会合の開催によって、2国間関係を新たな段階へ進めることで合意した(2026年7月20日付スペイン政府コミュニケ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

スペイン政府は、フランスに先行して、2022年に西サハラ問題でモロッコ支持を表明し、これを受けてアルジェリアは2002年締結の友好協力条約を停止し、銀行取引の凍結による商取引制限や駐スペイン大使の召還などの措置を講じ、両国関係は外交・経済両面で冷え込んでいた。2024年のスペインによるパレスチナ国家承認を契機に関係改善が進みつつあったが、今回の訪問で政治・経済両面の協力再開が正式に確認された。

エネルギー分野では、アルジェリアとスペインを結ぶメッドガス・ガスパイプラインにより、アルジェリアが2026年上半期にスペインの天然ガス最大供給国となる中、サンチェス首相は同国のエネルギー産業近代化に向けたスペイン企業の役割を強調した。イランによる攻撃でカタールの液化天然ガス(LNG)供給能力が低下する見通しとなる中(2026年3月24日記事参照)、スペインはイタリアなどと同様(2026年3月27日記事参照)、アルジェリアからのガス調達拡大を重視しており、供給安定化に向けた協議が進められている。

今回の訪問には、スペインのエネルギー大手レプソル、ガス輸送大手エナガス、水素関連事業を展開しているエネルギー大手モエベなど複数の大手企業幹部が同行し、アルジェリアのエネルギー産業近代化や、再生可能エネルギー、グリーン水素などエネルギー移行プロジェクトへの参画を後押しする姿勢を示された。

産業協力では、スペイン企業の再参入が進む中、エンジニアリング、インフラ、海水淡水化などの分野で協力余地がある。今回の訪問には、エネルギー・プラント大手テクニカス・レウニダス、水処理大手アクアリア、鉄道車両メーカーCAF、食品メーカーGBフーズなども同行し、インフラ、産業分野を中心に協力拡大が図られた。

(ピエリック・グルニエ)

(アルジェリア、スペイン、フランス、モロッコ)

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