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「KL20」総括イベントが開催、知的財産を活用したテックスタートアップ支援策など紹介
(マレーシア)
クアラルンプール発
2026年10月30日
マレーシア経済省は10月19日、政府が推進するスタートアップ・イニシアチブ「KL20」(2024年4月25日記事参照)の一環として、9月のペナン、ジョホールバル開催に続く総括イベント「KL20@Kuala Lumpur2026
(以下、KL20クアラルンプール)」を開催した(注1)。ジェトロは、外国機関としては唯一のカントリーパートナーとして参画した。「メード・バイ・マレーシア(マレーシア国産)」をテーマとした同イベントでは、スタートアップを中心とする地場企業によるIP(知的財産)の創出・活用を促進する政府の施策が紹介された。具体的には、半導体企業向けの12億リンギ(約468億円、1リンギ=約39円)の支援や、スタートアップ育成に向けた4億5,000万リンギの戦略的投資に加え、IPを有するテック系スタートアップを対象とした1,000万リンギ規模の「IP資金調達パイロットプロジェクト」を紹介した。同プロジェクトは、融資を受ける際に物的担保が乏しいスタートアップが、自社のIPを担保として、新たな資金調達を行えるようにする取り組みだ。技術力のあるスタートアップの競争力向上とイノベーションの商業化を目的としている。
メインステージの様子(ジェトロ撮影)
チャン・リー・カン科学技術・イノベーション(MOSTI)相は、同省が推進し、傘下の技術革新アクセラレーター(MRANTI)などが主導する「国家技術・イノベーション・サンドボックス(NTIS)」(注2)の取り組みについて言及した。同氏によると、NTISはこれまでに101件以上の実証を支援し、総額1億7,180万リンギを超える規模の商業化を後押ししてきた。イベントに参加したベンチャーキャピタルのビンキャピタル(Vynn Capital)創業者のビクター・チュア氏は「KL20を中心としたマレーシア政府のスタートアップ支援策は同国への事業拡大を目指す日本企業にとっても強力な後押しになる。マレーシアの優れたテック人材や政府の共同出資の機会をうまく活用することが重要だ」と述べた。
また、同イベントでは、マレーシアのSiliconXと日本のトウキョウアーチザンインテリジェンス(TAI)が、カスタム再構成可能なAI(人工知能)チップの商業化に向けての共同開発とプロトタイプ制作に取組むと発表した。両社の連携において、Silicon Xは再構成可能なチップアーキテクチャーとFPGAハードウエアIPを提供し、TAIは独自のエッジAIアルゴリズムとAI演算ソフトウエアスタックを提供する。
出展ブースの様子(ジェトロ撮影)
ステージでジェトロのサービスについて紹介する様子(ジェトロ撮影)
(注1)「KL20」は2030年までにクアラルンプールを世界のスタートアップ・エコシステム・ランキングでトップ20入りさせることを目指す政府のスタートアップ・エコシステムの支援施策。関連イベントは、9月24日に半導体をテーマとしてペナンで、9月29日にクリエーティブ産業をテーマとしてジョホールバルでイベントを開催した(2026年10月9日記事および2026年10月15日記事参照。詳細は公式ウェブサイト
も参照。
(注2)2020年から始まったイノベーション促進イニシアチブで、NTISに採択された新技術(ドローン、自動運転、AI医療、アグリテックなど)の実証実験に際して、一時的に規制当局の規制を緩和して実証できる取り組み。
(ハズミ・マンソール、都築佑樹)
(マレーシア)
ビジネス短信 228cabe3b549caf6





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