BYD、ペラ州のCKD工場建設計画の中止を発表、現地企業と協業方針

(マレーシア、中国)

クアラルンプール発

2026年09月28日

中国の大手電気自動車(EV)メーカー、比亜迪(BYD)は9月11日、マレー半島北部ペラ州における完全現地組み立て(CKD)工場の建設計画を中止すると発表した。自社工場ではなく現地パートナーと連携し、CKDを行う方針だ。BYDは2025年8月に工場建設計画を発表したが、その後、マレーシア投資貿易産業省(MITI)が輸出志向型の生産体制や調達、販売価格についての条件を新たに導入したことを受け、2026年3月末に計画を再検討していることが報じられ(注)、同社の最終判断に注目が集まっていた。

現地報道によると、BYDマレーシアのマネージング・ダイレクターのジェイコブ・マー氏は、マレーシアの自動車産業エコシステムへの最適な参画方法を検討した上で、同国での事業の方針を見直した結果、今回の決定に至ったと説明した。また、「昨年から現地企業との協議を続けており、既存の産業基盤を活用した協業を進める方針だ」と述べた。

BYDは、2022年にマレーシアの自動車市場に参入して以来、順調に販売台数を伸ばしてきた。マレーシア道路交通局(JPJ)によると、2026年8月末時点でBYDの累計登録台数は約3万5,000台。2025年の登録台数は前年比68.1%増の1万4,407台となり、メーカー別で6位となった。2026年1~8月は7,472台(同9位)で、前年同期比では1.1%増と増加したものの、2025年同期の31.9%増と比較して伸び率は大きく鈍化した。2025年12月末のEV完成車向け税制優遇措置が終了したことに加え、7月1日から施行されたEV完成車の輸入条件の変更も販売の伸びに影響しているとみられる(2026年5月20日記事参照)。各報道によると、現時点で一部モデルの供給が限られているものの、BYDは国内需要に対応できる十分な在庫を確保しており、直ちに周辺国の工場から輸入する計画はないという。

(注)MITIは3月末に、同社の投資計画の事実関係やマレーシア政府による自動車政策の狙いを説明する声明を発表している。詳細は2026年4月27日記事参照。

(戴可炘、山口あづ希)

(マレーシア、中国)

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