スイス中銀、政策金利を5会合連続で0%に据え置き、為替介入の姿勢も維持

(スイス)

ジュネーブ発

スイス中央銀行(SNB)は9月24日、政策金利を0%に据え置くと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2025年6月の会合で政策金利を0%に引き下げて以降、今回まで5会合連続で政策金利を据え置いた(2025年6月20日記事、2025年9月26日記事、2025年12月15日記事、2026年3月25日記事、2026年6月22日記事参照)。

消費者物価指数(CPI)上昇率(インフレ率)は2026年6月の金融政策評価以降、さらに上昇しており、主にエネルギー価格の上昇がその要因となっている。インフレや経済動向に関する不確実性は依然として高く、特にエネルギー価格のさらなる動向とその影響が懸念材料となっている。SNBは状況を引き続き監視し、必要に応じて金融政策を調整し、適切な金融環境を確保するとしている。また、必要に応じて外国為替市場へ介入する意向も示している。

インフレ率は5月の0.6%から8月の0.8%へとわずかに上昇。これは財インフレ率の上昇に起因しており、8月の財インフレ率は2024年5月以来、初めてプラスとなった。主に石油製品の価格上昇により引き起こされたとしている。

現時点でのSNBによる政策金利0%の下でのインフレ予測によると、インフレ率は2026年第4四半期にやや上昇した後、2027年を通じて再び低下する見通しだ。これは、現在大幅に高い水準にあるエネルギーのインフレ率が今後の数四半期で再び低下するとみられるためだ。その後、この条件付きインフレ率はわずかに上昇すると予測している。

SNBは短期的なインフレ見通しを2026年6月の金融政策評価から上方修正し、これは石油製品の価格が予想を上回ったためだと説明している。中期的なインフレ見通しも、スイス・フランの弱さなどを反映し、6月の予測よりも少し上方修正している。2026年の年間平均インフレ率は0.7%、2027年は0.8%、2028年は0.8%と予測している。

スイスの経済見通しをみると、第2四半期のGDP成長率が非常に力強かった。特に化学・製薬業界の異例なほど堅調な業績によるものであったが、この要因を除いても成長は堅調で幅広い分野に支えられていた。企業への聞き取りなどを含め、最近の経済指標もこうした状況を裏付けており、第3四半期も好調な推移が継続していることを示している。今後数四半期においても緩やかな成長が見込まれている。さらに、金融政策と最近のスイス・フランの下落も景気を下支えしているとSNBは説明している。2026年通年では現在、1.5~2%の成長を予測、2027年も約1.5%の成長を引き続き見込んでいる。

スイス経済見通しに対する主なリスクは、世界経済の動向で、特に中東情勢がさらに悪化し、経済活動をより強く抑制する可能性があり、貿易政策を取り巻く環境や為替変動も引き続き不確実性の源になっているとSNBは指摘している。

(田中晋)

(スイス)

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