ベルリン州議会選挙、左翼党が初の第1党に躍進、現与党のCDU・SPD連立は過半数割れ
(ドイツ)
ベルリン発
2026年09月24日
ドイツの首都ベルリン州と北東部メクレンブルク・フォアポンメルン州(2026年9月24日記事参照)で9月20日、州議会選挙が実施された。このうちベルリン州議会選挙では、左翼党が初めて第1党となった。現与党のキリスト教民主同盟(CDU)と社会民主党(SPD)はいずれも議席を減らした。
9月21日時点の同州選挙管理委員会公表の暫定結果
(ドイツ語)によると、比例代表票(第2票:Zweitstimme、注1)の得票率は、左翼党が25.7%〔前回2023年選挙(注2)の得票率比:13.4ポイント増〕と躍進した一方、CDUは18.8%(同9.5ポイント減)に後退。ドイツのための選択肢(AfD)が16.3%(同7.2ポイント増)で第3党となった。緑の党が14.3%(同4.1ポイント減)、SPDが12.1%(同6.3ポイント減)と続いた。投票率は74.2%と前回選挙の62.9%を大きく上回った。また、今回の選挙は、ベルリン州議会選挙として初めて選挙権年齢を16歳に引き下げて実施された。
州議会158議席の議席配分は、左翼党が47議席、CDUが34議席、AfDが29議席、緑の党が26議席、SPDが22議席となる見通し。現行のCDU・SPD連立政権は過半数(80議席)を確保できず、継続は困難な状況となった。
公共放送ZDFは、家賃と住宅市場が今回のベルリン州議会選挙における最も重要な争点だったと分析。左翼党は「ベルリンを手頃な価格の街にする(Berlin bezahlbar machen)」を掲げ、違法に高額な家賃への対策機関の設置、州所有住宅の家賃上限設定、大手住宅会社が保有する住宅の「社会化(Vergesellschaftung、注3)」などを訴えた。
公共放送ARD「ターゲスシャウ」は、AfDとの連立を他党が拒否しており、現実的な連立の枠組みは、左翼党主導の緑の党・SPDとの3党連立か、CDU主導の緑の党・SPDとの3党連立の、2択であると報じている。左翼党の州首相候補のエリフ・エラルプ氏は選挙後、連立政権の形成を見据え、緑の党とSPDとの協議に入る意向を示した。一方、CDUの州首相候補のシュテファン・エバース氏は9月21日、地元放送局rbb24のラジオ取材に対し、「まずは今後数日から数週間の動向を見守りたい。私たちはいかなる協議も拒まない」と述べた。現状、新政権の枠組みは流動的であり、連立協議の行方が注目される。
(注1)第2票は政党に対して、第1票(Erststimme)は候補者個人に対しての投票。
(注2)州議会は本来5年ごとに実施されるが、2021年選挙で複数の選挙規則違反が発生し、2023年2月にやり直し選挙が実施されていた(2023年5月1日記事参照)。
(注3)大手住宅会社が保有する住宅を補償付きで公的所有に移す政策。
(中山裕貴)
(ドイツ)
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