台湾、米国の301条関税10%案に期待、自動車部品・木材製品など232条関税引き下げを評価

(台湾、米国)

調査部中国北アジア課

2026年06月05日

米国通商代表部(USTR)が6月2日に公表した、1974年通商法301条に基づく調査の実施結果としての台湾を含む60カ国・地域に対する追加関税の提案(2026年6月3日記事参照)に関し、台湾の行政院は6月3日、台湾に関わる内容ついて見解を公表した。米国側は米台の相互貿易協定(2026年2月25日記事参照)において、強制労働製品の輸入禁止に関する具体的なコミットメントが盛り込まれている点を評価し、2段階税率(10%または12.5%)のうち、低い10%が適用される14カ国・地域の1つに台湾を分類したと説明した。

行政院は、台米間の協議は前向きに進展しているとした上で、今回の米国による公表は301条調査の一環に過ぎず、最終的な税率は確定していないと指摘した。そして、7月末までに示される最終結果において、これまでの台米協議の成果が十分に反映され、対米貿易赤字国・地域の中で相対的に優遇された待遇を確保できるとの期待を示した。

また、米台投資MOU(覚書)(2026年1月19日記事参照)に基づき、米国が台湾製の自動車部品や木材製品などに対する1962年通商拡大法232条に基づく追加関税の引き下げ措置を5月28日の官報で公示し、5月1日に遡及(そきゅう)適用したことに関し(2026年5月29日記事参照)、台湾行政院の鄭麗君副院長は同日の記者会見でコメントした。鄭副院長によれば、本措置は台湾側の要望を受け、米国が4月に適用に同意した後、対象品目リストの精査などを経て実施されたものとした(対象品目については添付資料表参照)。行政院は、これら品目における対米輸出の比重が高いことに触れた上で、今回の関税引き下げは台湾関連産業の米国市場における競争力向上に寄与すると評価した。

米台投資MOUに含まれる半導体および関連製品については、今回の官報で言及はなかったものの、鄭副院長は、台湾企業が対米投資計画を継続していることを踏まえ、「免税枠(注)」などについて米側との協議を進めていると述べた。これにより、台湾企業に対して事前に優遇措置を確保し、対米投資に伴う不確実性の低減を図るとしている。

(注)米台投資MOUにおいて、半導体および関連製品企業による対米投資について、一定の配分枠に対する免税措置を獲得し、枠超過分もMFN税率が適用されるとしている(2026年1月19日記事参照)。

 

(富永笑美子)

(台湾、米国)

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