台湾、米国と「相互貿易協定」を締結、双方向で貿易・投資など7分野での市場アクセスを緩和
(台湾、米国)
調査部中国北アジア課
2026年02月25日
台湾の行政院は2月13日、米国との間で1月15日に交渉が妥結した相互関税率15%とする対米投資MOU(2026年1月19日記事参照)に加え、貿易や投資など7分野に及ぶ米国との相互貿易協定
を締結したと発表した(米国通商代表部の発表は2026年2月16日記事参照)。
協定のポイントは次のとおり。
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貿易・非関税障壁:合意品目について、相互に関税率を撤廃または引き下げる(具体的な品目は付表
を参照)。行政院によれば、台湾の対米輸出品目のうち、2,072品目が相互関税の免除対象となる。非関税障壁の撤廃として、台湾は米国食品医薬品局(FDA)が米国内で製造された医療機器に対して行った承認および医薬品に付与された販売許可を、台湾での販売許可要件を満たすための十分な証拠として受け入れる。また、米国で安全基準を満たし販売されている乗用車を台湾内で追加手続きなしで輸入・販売を認める。 - 農業関連措置:台湾は、付表1に記載された米国産農産物に対して、差別的でないまたは優遇された市場アクセスを提供する。残留農薬許容量については、台湾の管轄機関が残留許容量を定めていない場合、米国の管轄機関が採用する残留許容量、またはコーデックス委員会(Codex)の対応する残留許容量を採用する。
- 地理的表示:台湾は米国の地理的表示(GI)の保護または認定を確保する。
- 労働・環境:台湾は、強制労働によって採掘や製造された商品の輸入を禁止する。
- 貿易円滑化・デジタル貿易:2024年12月10日に発効した台湾と米国の貿易協定(2024年12月11日記事参照)第2章に基づき、関務および貿易円滑化に関する権利・義務を認識し、維持または実施する。これには、デジタル通関の導入などが含まれる。
- 経済安全保障:台湾は、先進的な半導体、関連設備、工作機械、先進コンピューティング製品およびその他の重要技術が「対象国」(注)へ流出しないよう、追加規制措置を設ける。台湾は防衛予算をGDPの3%以上に維持することを表明。
- 投資促進:台湾は、米国からの重要鉱物、電力、半導体、人工知能(AI)などの重要分野への投資を促進する。台湾は、米国と協力して米国に科学園区を1カ所以上設置し、人材育成や研究開発協力などを重点に、台湾の投資家が行政・規制上の許可を円滑に取得できる環境を整備する。台湾は米国からの液化天然ガス(LNG)の長期購入を増加させる。
(注)2023年合衆国法典第10編第4872条で定義されており、北朝鮮、中国、ロシア、イランが含まれる。
(江田真由美)
(台湾、米国)
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