米USAレアアース、サウスカロライナ州に12億ドルを投じて希土類金属・磁石製造拠点を新設へ

(米国)

アトランタ発

2026年06月09日

重要鉱物の採掘や加工、永久磁石の製造などを行うUSAレアアース(USAR、本社:オクラホマ州)は6月2日、希土類金属および磁石製造事業の拠点として、サウスカロライナ州チェロキー郡を選定したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同州商務省によると、12億ドル規模の投資となる見込みで、490人の新たな雇用を創出する予定だ。

新設される施設では、ネオジム・鉄・ホウ素(NdFeB)永久磁石および精製希土類(レアアース)金属が生産され、電解、金属熱還元、ストリップ鋳造、ジェットミリング、ドライプレス、焼結、熱処理、機械加工、コーティングなど、永久磁石やレアアースの生産に係る多くの工程が行われる予定だ。新施設は、2026年3月に稼働開始した同社のオクラホマ州スティルウォーターの磁石製造施設を補完するもので、2028年の試運転開始を見込んでおり、年間生産能力はNdFeB永久磁石が6,400トン、ストリップキャスト、金属、合金が5,000トンを目指している。

USARは、助成金や税額控除などのインセンティブ、信頼性が高く手頃な価格の電力、高度な製造技術を持つ熟練労働力の確保、防衛・航空宇宙分野の顧客への近接性、操業開始までの期間短縮を優先的に検討し、同州チェロキー郡を選定したとのことだ。USARのバーバラ・ハンプトン最高経営責任者(CEO)は、「同郡は米国、英国、欧州、そして世界中で構築を進めているレアアースおよび磁石のバリューチェーンにおける、次の重要な拠点となる」と述べた。

ネオジム磁石はじめ、半導体製造などに不可欠な重要素材の調達や加工の中国依存低減と、国内サプライチェーンの強化はトランプ政権の重要課題の1つだ(2025年8月19日記事参照、注)。USARは2026年1月、商務省傘下の国立標準技術研究所(NIST)CHIPSプログラム局と、国内での重要鉱物および永久磁石の一貫生産を加速させるための意向表明書(LOI)を締結した(2026年1月27日記事参照)。

(注)国内サプライチェーン強化に加えて、同盟・パートナー国との重要鉱物サプライチェーン構築に向けても積極的に取り組んでいる(2026年4月30日記事5月28日記事参照)。

(檀野浩規)

(米国)

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