販売予約台数で中国ブランドのシェア約7割、バンコク国際モーターショー

(タイ)

バンコク発

2026年04月15日

タイ最大級の自動車展示会「第47回バンコク国際モーターショー2026」が、3月25日から4月5日まで、首都バンコク近郊で開催された。

会期中の来場者は約180万人に上り、四輪自動車は13万2,951台、二輪車は2,056台の販売予約が成約した。これは、四輪車では前回比71.8%増となり(2025年4月21日記事参照)となり、会期中だけで2025年の自動車販売台数(2026年2月5日記事参照)の2割を超える予約台数を記録した。

モーターショー主催団体の発表(注1)によると、出展した四輪メーカー40ブランドのうち、中国系ブランドが18ブランド(45%)を占めた。会期中の商談で予約が多かった上位5ブランドは、BYD(1万7,354台)、トヨタ(1万5,750台)、OMODA=JAECOO(1万5,088台、奇瑞汽車グループ)、MG(1万537台、上海汽車=SAICグループ)、DEEPAL=NEVO(8,573台、長安汽車グループ)の順となった(添付資料表参照)。

前回と比べて、上位10ブランドのうち中国系が8ブランドを占め、日系はトヨタとホンダ(10位)の2ブランドにとどまった。メーカーを国籍資本別(ジェトロ集計)でみると、中国系ブランドの総販売予約数は9万885台とモーターショー全体の68.1%を占め、日系(3万6,346台、シェア27.3%)と比べて約2. 5倍の規模となった。

メーカー別で奇瑞汽車が首位、BYDとトヨタが続く

メーカー別にみると、奇瑞汽車が2万2,597台で最多の販売予約を記録した。奇瑞汽車はSUV「JAECOO 5 EV」の好調な販売に加え、中国外では初投入となる都市向けコンパクトEV「Chery Q」や先進性とスポーティーさを兼ね備える「OMODA C5 EV MAX+」が注目されるなど、幅広いラインナップを提示した(2026年4月10日記事参照)。

自動車情報誌「オートライフ・タイランド」(注2)によると、予約が多かったモデルには、トヨタの「YARIS ATIV」(7,427台)や吉利汽車の「GEELY EX2」(6,105台)、長城汽車の「ORA5 SUV」(5,182台)、BYDの「ATTO3」(3,565台)、上海汽車の「MG S5 EV」(4,316台)が挙がった。日系ブランドでは、マツダがEVセダン「6e」を初めて市場投入し、3,062台の予約を得るなど注目を集めた。BYDはEVに加えて長航続プラグインハイブリッド(PHEV)「Sealion 6 DM-i」も予約2,406台と好調を示した(2026年4月6日記事参照)。

主催団体は、販売の伸びを「EVの拡大によるもので、アジア・欧州の主要自動車メーカーが新技術やイノベーションを発表し、消費者の選択肢が多様化している」と分析する。一方、内燃機関車もSUVやピックアップトラックといった実用性を重視したセグメントで注目を維持しているとの見方を示した。

次回のモーターショーは2027年3月22日~4月4日の開催が予定されている。

写真 奇瑞汽車「JAECOO 5 EV」(ジェトロ撮影)

奇瑞汽車「JAECOO 5 EV」(ジェトロ撮影)

写真 「MG S5 EV」とMGブースがにぎわう様子(ジェトロ撮影)

「MG S5 EV」とMGブースがにぎわう様子(ジェトロ撮影)

写真 マツダ「6e」(ジェトロ撮影)

マツダ「6e」(ジェトロ撮影)

(注1)出展ブランドのうちテスラとLepas(奇瑞汽車グループ)は販売予約数を公表していない。

(注2)モデル別販売予約を公表していないブランドがあるため、本文で列挙したモデルは最多予約モデルとは必ずしも限らない。

(藪恭兵)

(タイ)

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