バンコクモーターショーで中国勢が存在感、奇瑞汽車は複数ブランド展開で攻勢

(中国、タイ)

上海発

2026年04月10日

タイ・バンコクで325日から45日にかけて、バンコク国際モーターショーが開催された。タイ最大級の自動車展示会であり、会期中の新車予約台数が公式に公表されることから、同国の自動車市場動向を測る重要な指標とされている。公式発表によると、開催期間中の予約台数ランキング上位10ブランドのうち、トヨタ(2位)、ホンダ(10位)を除く8ブランドを中国系ブランドが占め、中国勢の存在感が際立った。

こうした中、タイ市場での事業展開を強化する奇瑞汽車は、今回チェリー、オモダ&ジェクー、レパスの3ブランドで出展した。予約台数ランキングでは、オモダ&ジェクーが3位(15,088台)、チェリーが7位(7,509台)となった。単一ブランドでは、比亜迪(BYD)(17,354台)が首位だったが、奇瑞汽車全体ではこれを上回る台数となった。

写真 奇瑞汽車のブース(ジェトロ撮影)

奇瑞汽車のブース(ジェトロ撮影)

現地生産も控え、展開広げる奇瑞汽車

奇瑞汽車は、タイでの現地生産体制の構築を進めており、420日には同社ブランドの現地法人であるオモダ&ジェクー(タイランド)にとって初となる完成車製造拠点の開所式を予定している。今回の展示ブースでは、各ブランドのバッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、都市向けコンパクトカー、アウトドア志向の車種など、用途や価格帯の異なるモデルを組み合わせた展開がされた。

主催者の公式発表によると、今回展示された都市向けコンパクトEV(電気自動車)「Chery Q」は、中国国外ではタイが初の展開市場となる。都市利用を意識した設計で、40万~50万バーツ(約196万~245万円、1バーツ=約4.9円)の価格帯で予約を受け付けた。また、より高価格帯車種の「OMODA C5 EV MAX+」は、高強度鋼材やリン酸鉄リチウム電池の採用など安全性の訴求に加えて、先進運転支援システム(ADAS)や540度パノラマビューなど機能面の充実も押し出し、629,000バーツの価格設定となっていた。

写真 「Chery Q」の展示の様子(ジェトロ撮影)

「Chery Q」の展示の様子(ジェトロ撮影)

写真 充電中の「OMODA C5 EV MAX+」の様子(ジェトロ撮影)

充電中の「OMODA C5 EV MAX+」の様子(ジェトロ撮影)

(伊藤彩菜)

(中国、タイ)

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