中国、カナダ産の一部輸入品に対する追加関税を暫定停止
(中国、カナダ)
北京発
2026年03月06日
中国の国務院関税税則委員会は2月27日、税委会公告2026年第2号
で、カナダ産の一部輸入品に対する追加関税(注1、2025年3月10日記事参照)の暫定停止を発表した。2026年1月に実施された中国・カナダ首脳会談の合意(2026年1月20日記事参照)を実施するため、関税法、税関法、対外貿易法などの関連法規と国際ルールに基づき、カナダ産の一部輸入品に追加関税を賦課する措置を調整したとしている。
公告では、カナダ産の菜種かす・エンドウ豆の輸入に課していた100%の追加関税、ロブスター・カニの輸入に課していた25%の追加関税の徴収を停止するとした。今回の調整により、関税税則委員会が2025年3月8日に発表した追加関税の対象72品目のうち、菜種かす(2品目)、エンドウ豆(4品目)、ロブスター(5品目)、カニ(5品目)の16品目(詳細は税則委員会発表リスト参照
)を追加関税の対象外にした。停止期間は2026年3月1日から2026年12月31日までとしている。
関税税則委員会は「双方の追加関税措置の調整は、両国間の経済貿易協力の深化に資するもので、健全で安定的かつ持続可能な発展を促進するもの」と説明している。
なお、当該措置に関し商務部は2月27日、商務部公告2026年第13号
で、カナダ政府が中国からの鉄鋼・アルミニウム製品輸入に対して取っていた追加関税などの制限措置の一部調整を正式に発表したことを受け、中国とカナダの経済・貿易に係る問題に関して中国側が実施している反差別的措置に関する追加関税(注2)を調整することを決定したと説明していた。
カナダ産菜種に対するアンチダンピング(AD)調査の最終裁定も発表
また、商務部は2月28日、商務部公告2026年第14号
で、カナダ産菜種(HSコード12051090、12059090)の輸入に対し、ダンピングの存在を認定する最終的な裁定を下した上で、カナダ産菜種の輸入に対して一律5.9%のAD税を徴収すると発表した(注3)。適用期間は2026年3月1日から5年間としている。
(注1)カナダ政府が2024年10月1日から中国製電気自動車(EV)の輸入に100%の追加関税を課し(2024年8月30日記事参照)、2024年10月22日から中国製の鉄鋼、アルミニウム製品の輸入に25%の追加関税を課したことを受け、中国はカナダ産の一部輸入品に追加関税を賦課する措置(税委会公告2025年第3号)を2025年3月8日付で発表し、2025年3月20日から実施していた。
(注2)中国商務部は2024年9月26日から、カナダが中国製のEV、鉄鋼・アルミニウム製品に対して実施または実施予定の追加関税賦課などの制限措置が「対外貿易法」第7条に規定する「貿易面で中国に対して行う差別的な禁止・制限もしくはその他類似の措置」に当たると指摘し、これらの措置に対して反差別調査を開始、2025年3月8日にはカナダの措置を差別的措置と判定し、カナダ産品に対する追加関税賦課を実施していた(2024年10月7日記事、2025年3月10日記事参照)。
(注3)商務部は2024年9月9日の商務部公告2024年第37号
で、カナダ産菜種に対しAD調査開始を決定し、2025年8月12日の商務部公告2025年第40号
でカナダ産菜種の輸入に対しダンピングの存在を認定する初歩的な裁定を下していた(2025年8月15日記事参照)。
(蔣春霞)
(中国、カナダ)
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