エジプト・中国投資フォーラム開催、中国企業2,800社進出済み、投資総額80億ドル超
(エジプト、中国)
カイロ発
2025年11月11日
エジプトのカイロで11月9日、エジプト・中国投資フォーラムが開催された。エジプトのハッサン・ハティブ投資・貿易相と、中国商務部の凌激副部長(副大臣)、廖力強・駐エジプト中国大使らが出席した。
ハティブ投資・貿易相は、「現在までに中国企業2,800社以上がエジプトに進出済みで、投資総額は80億ドルを超えている。両国が2014年に包括的戦略的パートナーシップ協定に調印以降、中国は過去10年間、常にエジプト最大の貿易相手国である」と述べた。
中国大手家電メーカーのハイアール(海爾)や美的集団(Midea)をはじめ(2025年7月2日記事参照)、中国企業はエジプトの製造業の振興と地域市場への輸出で成功を収めている。また、同相は、「新行政首都、地中海沿岸の新興都市ニューアラメイン、高速鉄道建設といったエジプト政府の国家プロジェクトにおいても、中国企業が最初のパートナーだった」と強調した。
同相はまた、「『エジプト・ビジョン2030
』(2023年5月2日記事参照)は、地域統合の促進とパートナー国間の産業貿易連携の拡大という目標において、中国の『一帯一路』政策と合致している。今後も中国からより多くの投資を誘致し、両国企業の協力による輸出志向産業を拡大し、貿易収支を均衡させることが必要だ」とした。
さらに、「エジプト投資・フリーゾーン庁(GAFI)内に中国専門部署を設置し、制度や投資機会に関する情報提供から、企業設立、運営にわたって生じる課題解決まで支援している。企業設立にあたっては、人民元建ての資本金振込も可能だ」と指摘した。
一方、凌激副部長は、「エジプトとの貿易をハイテク製品や付加価値サービスにまで拡大したい」と意気込みを述べた。
中国企業は、自動車関連製造業の進出も活発になっている。吉利汽車(Geely)は2025年1月15日、完成車組立工場を開所した(2025年1月23日記事参照)。スエズ運河経済特区(SCZone)にある天津経済技術開発区(TEDA)では中国タイヤメーカー大手の賽輪集団(SAILUN)がタイヤ工場を建設する(2025年8月18日記事参照)。
(西澤成世)
(エジプト、中国)
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