ジェトロ、広東省仏山市で「国際水素と燃料電池技術、製品展覧会(CHFE2025)」に出展

(中国)

広州発

2025年10月30日

中国広東省仏山市で10月22~24日、「中国(仏山)国際水素と燃料電池、製品展覧会(CHFE2025)」が開催された。今回で9回目の開催で、水素・燃料技術のイノベーションの成果が幅広く展示された。主催者によると、200社を超える企業が出展し、1万5,000人近くの来場があった。会場は屋内と屋外エリアに分かれ、屋外エリアでは水素燃料冷蔵車や燃料電池牽引車、水素二輪車、水素船など、環境に配慮した車両の試乗コーナーが設けられ、来場者向けに水素燃料バスも運行していた。

写真 屋外展示場(左)と来場者向けの水素燃料バス(ジェトロ撮影)

屋外展示場(左)と来場者向けの水素燃料バス(ジェトロ撮影)

ジェトロは、水素・燃料技術関連の製品・サービスを販売する日本企業の海外展開を支援し、海外バイヤーとの取引を増やすことを目的に、2023年の開催時から3年連続でジャパンパビリオンを設置した。今回は12社の日系企業を取りまとめて出展した。また、一部の出展企業は展示会期中に開催されたセミナーにも登壇し、自社製品をPRした。参加した企業からは、「ポテンシャルの大きな市場で、いろいろな分野の来場者と話ができ、有意義だった」「中国では水素・燃料技術などをさまざまなアプリケーションに応用しており、日本よりもはるかに速いスピードで応用が進んでいる市場だと感じた」といったコメントが寄せられた。次回の同展示会は2026年10月21~23日に同市で開催される予定だ。

広東省は2021年9月に水素燃料電池自動車のモデル都市群に選定されており、その中核を担う仏山市では、同市政府が「仏山市水素エネルギー産業発展規画(2018~2030年)」「仏山市エネルギー発展『第14次5カ年(2021~2025年)』規画」を発表し、水素エネルギー産業をさらに発展させる目標や取り組みを打ち出していた(2022年5月9日記事2022年10月18日記事参照)。中国中央政府が発表した「水素エネルギー中長期発展規画(2021~2035年)」(2022年3月29日記事参照)の規画年のうち、2025年末で最初の5年を終えようとしている中、水素関連企業は今後の中国政府の方針や補助金など動向を注視している。

写真 ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

(西村京子、石倉傑)

(中国)

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