ネタニヤフ首相、米ワシントンへ出発、ガザ交渉やイラン問題などを協議へ
(イスラエル、米国、パレスチナ、イラン、レバノン)
テルアビブ発
2025年07月07日
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は7月6日、米国ワシントンへの外交訪問に出発するにあたり声明を発表した。今回の訪問では、ドナルド・トランプ米大統領との会談をはじめ、米政府高官や議会指導者との協議が予定されている(2025年7月3日記事参照)。
イスラエル首相府によると、ネタニヤフ首相は声明の中で、「トランプ氏が6カ月前に大統領に当選して以来、3度目のワシントン訪問となる。ホワイトハウスにこれほどの友人を持ったことはかつてない」と述べ、両国の関係の強さを強調した。また、イランとの戦争における勝利について触れ、「英雄的なパイロットがイランの空を飛び、イスラエル国防軍(IDF)やモサドが驚異的な成果を上げた。レバノンではヒズボラに、ガザ地区ではハマスに打撃を与えた」と語った。
さらに、これらの成果が「大きな義務と大きな機会」を生んだとし、「この成果を維持し、イランの核兵器開発再開に対して警戒を怠らない」義務があり、「平和の輪を、以前には想像もできなかったほど広げる」機会だと述べた。
ガザ地区に関しては、「255人の人質のうち205人を解放し、そのうち148人が生存している」と報告し、残る人質についても「生存者20人、死亡者30人を含め、全員を取り戻す」と決意を示し、「トランプ大統領との会談が、私たち全員が望んでいる結果を確実に前進させる助けになると信じている」と締めくくった。
同日午前には、アイザック・ヘルツォーク大統領がネタニヤフ首相と会談を行った。イスラエル大統領府によると、同大統領は「首相のワシントン訪問は、全ての人質を帰還させるための重要な使命であり、これは国家的かつ道義的な最優先事項だ。困難で複雑、そして痛みを伴う決断であっても、私はこの努力を全面的に支持する」と述べた。
関連情報は、ジェトロのイスラエルとハマスの衝突の特集、イスラエルとイラン情勢の特集を参照。
(中溝丘、イバン・ステシェンコ)
(イスラエル、米国、パレスチナ、イラン、レバノン)
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