広東省、2024年の知的財産権保護状況を発表

(中国)

広州発

2025年05月19日

中国の広東省政府新聞弁公室は4月24日に記者会見を開き、同省における2024年の知的財産権の保護状況を発表した(「南方日報」4月24日)。また、広東省市場監督管理局は同日、知的財産権の出願や保護の状況をウェブサイトで発表した。

広東省市場監督管理局が発表したデータによると、2024年に広東省で登録された専利権(注1)は69万2,600件で、中国全体に占める割合は18.7%だった(注2)。2023年における同省の専利権登録件数は70万3,700件で(「南方プラス」2024年5月17日)、前年からほぼ横ばいの水準だった。

2024年に全国で登録された特許権104万5,000件のうち、同省で登録されたのは16万8,800件で、全体の16.1%を占めた。また、2024年末時点における同省の有効な特許権保有数は79万2,300件(全体の13.9%)で、同データによると全国トップだった。

2024年の広東省における商標登録件数は82万4,500件だった。同年末時点の同省の有効な商標権数は906万4,600件で、全体の18.2%を占めた。

また、2024年の広東省における著作権登録件数は33万2,200件だった。うち、コンピューターソフトウエア著作権の登録件数は28万2,700件(全体の10%)で、同データによると全国トップだった。

2024年の広東省におけるPCT(特許協力条約)国際特許出願件数は2万3,400件で、全体の31.3%を占めた。同省における2024年末時点の累計PCT国際出願件数は30万4,700件で、同データによると全国首位を占めた。

世界知的所有権機関(WIPO)によると、2024年の全世界におけるPCT国際特許出願件数上位20社の中には中国企業7社がランクインしており、そのうち1位:華為技術(ファーウェイ)、11位:中興通訊(ZTE)、14位:広東欧珀移動通信(OPPO)、19位:維沃移動通信(VIVO)の4社が広東省企業だった。いずれもデジタル通信技術を手掛けている。

(注1)中国における特許権や実用新案権、意匠権の総称。

(注2)中国全体に占める割合については、国家知識産権局が発表した全国のデータからジェトロが集計した。

(謝暁儀)

(中国)

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