中国査証申請時の指紋採取免除、2024年12月31日まで延長

(中国)

北京発

2023年12月21日

在日中国大使館は12月19日、日本から中国への渡航の査証(ビザ)申請に際し、生体認証データ(手指10本の全指紋)の採取を2024年12月31日まで引き続き免除すると発表した。この措置は8月9日に発表され、12月31日までとされていたが、1年間延長するものとなる(2023年8月10日記事参照)。

対象となるビザの種類はM(商業・貿易)、L(観光)、Q2(親族訪問)、G(トランジット)、C(乗務員)。指紋採取免除はシングルまたはダブルビザに限られる。

中国では9月以降、ビザ関連の緩和政策が相次いで発表されている。中国国家移民管理局は9月13日、外国人のビザ申請オンライン予約・照会プラットフォームのリリースを発表した。これによって、10月9日から、中国に滞在する外国人は同局の行政サービスプラットフォームで、ビザ申請のオンライン予約をはじめとする8項目のオンラインサービスが利用できるようになった(2023年9月21日記事参照)。

その後、同局は10月1日、外国人の72時間もしくは144時間トランジットビザ免除申請に関する解説を発表した。それによると、条件を満たす外国人は23都市のビザ免除口岸(通関地)で72時間もしくは144時間のビザ免除を申請することができる(2023年10月11日記事参照)。

また、中国外交部は9月20日、訪中する外国人の利便性を高めるため、ビザ申請書を簡素化すると発表した。新たな申請書では、これまで記入が必要だった申請者の学歴や家族情報、海外渡航歴など7項目を中心に、項目や記載内容を削減した。このうち、申請者の海外渡航歴を過去5年以内から1年以内に短縮したほか、学歴も最終学歴のみの記入でよいとした(2023年9月26日記事参照)。

さらに、同部は11月24日の記者会見で、中国と外国との人員往来の促進や、質の高い発展と高水準の対外開放に貢献するため、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、マレーシアの6カ国の一般旅券所持者を対象に、12月1日から2024年11月30日までの期間、ビジネス、観光、親族・友人訪問、トランジットの目的で中国に15日以内の滞在をする場合、ビザ免除措置を実施すると発表した(2023年11月29日記事参照)。

訪中ビザについて、在中国日系企業などで構成する中国日本商会は「中国経済と日本企業2023年白書外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」などで、ビザ免除措置再開や各種ビザ発給手続きの迅速化などを建議している。

(趙薇)

(中国)

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