日本産精米輸入解禁受け、ワークショップ初開催で手応え
(メキシコ、日本)
メキシコ発
2023年06月01日
日本の農林水産省、在メキシコ日本大使館、ジェトロは5月30日、メキシコへ日本産精米の輸入が解禁されたのを受け(2023年3月17日記事参照)、ワークショップをメキシコ市で初開催した。同ワークショップには、輸入業、卸売業、小売業、政府関係者およびメディア関係者約80人が参加した。会場には、名古屋大学に留学経験を持つビクトル・ビジャロボス農業・地方開発相も参加した。同相はあいさつで、「日本人にとってのコメは、メキシコ人にとってのトウモロコシに当たるくらい愛情を持った食べ物だ」と、両国の主食を引き合いに出して日本産精米の輸入解禁の重要性を示した。
ワークショップでは、農水省が日本産精米の輸入解禁内容を説明し、ジェトロはメキシコにおける日本食普及活動や日本産食材サポーター店認定制度について紹介した。また、日本産米とカリフォルニア産米のおにぎりの食べ比べも行われた。日本産食材の大手輸入業者コメルシアル・トヨ(Comercial Toyo)が初輸入した富山県産コシヒカリと、メキシコで一般的に消費されているカリフォルニア産中粒種(カルローズ米)の塩むすびを食べ比べた。おにぎりは、九本和氏(日本産食材サポーター店インタビュー「Kazu’s Kitchen」参照)、浅井康夫氏(日本産食材サポーター店インタビュー「Asai Kaiseki Cuisine」参照)、エド・コバヤシ氏の3人の日本食普及の親善大使より提供された。メキシコ人参加者からは「カルローズ米は食べ慣れている味ではあるものの、同時に2つを比較すると、日本産では甘味やしっとり感の違いがよく分かる」とのコメントがあった。
日本食業界のプレイヤー9社がブース出展
ワークショップ会場内では9社がブースを構え、ビジャロボス農業・地方開発相は全ブースにおいて試食などを体験した。また、来場者もそれぞれのブースにおいて新商品を試食・試飲し、その場で商談も行われた。出展企業は次のとおり。
- コメルシアル・トヨ(Comercial Toyo)(日本産精米、清酒、抹茶)
- ガパ・フード・メヒコ(GAPA FOOD MEXICO)(日本産精米、和牛、ハマチ)
- クメ・インポルタシオネス(Kume Importaciones)(清酒、炊飯器、水産加工品)
- ワギュウ・テソロ・デ・ハポン(Wagyu Tesoro de Japón)(和牛)
- ウニソル(Unisol)(和包丁)
- 髙岡屋(Takaokaya)(のり、日本茶、フリカケ)
- カネフク(KANEFUKU USA)(辛子めんたいこ製品)
- オーテック(AUTEC)(すしロボットの動画・パンフレット)
- 尾西食品(アルファ米)
(志賀大祐)
(メキシコ、日本)
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