米ヒューストン港の2023年第1四半期の貨物取扱量、堅調に推移
(米国)
ヒューストン発
2023年04月19日
米国のヒューストン港は4月17日、2023年第1四半期(1~3月)の貨物取扱量が前年同期比4%増の1,285万330トンとなり、堅調に推移したと発表した。全米で輸入が軟調に推移する中、ヒューストン港では3月の輸出用コンテナで大きな需要があったとしている。
2023年第1四半期の輸出コンテナ取扱量は、前年同期比26%増の34万9,964TEU(20フィートコンテナ換算)となった。2023年3月の輸出コンテナ取扱量は前年同月比10%増で、ヒューストン港の歴史上最も多い月間輸出量になったとしている。2023年3月の空コンテナ輸入量も、樹脂や石油化学製品の輸出の高い需要に応えるため、輸送会社がコンテナをヒューストンに再配置したため、前年同月比で2.1倍に増加したという。
同港のロジャー・ゲンター事務局長は「全米およびヒューストンで輸入需要が軟調に推移する中で、2023年3月の輸入コンテナ取扱量は前年同月比で12%減となった。しかし、ヒューストンは輸出が盛んであり、輸出と輸入の顧客に優れたカスタマーサービス、熟練した労働力、効率的なゲートウェイを提供できるため、総コンテナ取扱量は相殺されている」と述べた。
ヒューストン港の鋼材取扱量は好調で、3月は前年同月比15%増の46万1,552トンと2015年以降で最多になった。第1四半期の自動車輸入台数は前年同期比で35%増加した。
なお、2022年のヒューストン港の貨物取扱量は5,500万トンを超え、過去最多を記録している(2023年1月19日記事参照)。
また、同港は脱炭素化の取り組みも進めており、2050年までにカーボンニュートラルを実現する目標を設定しているほか(2022年4月14日記事参照)、ゼロエミッションの電気トラックを導入(2022年6月9日記事参照)するなどしている。
(沖本憲司)
(米国)
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