米プラグパワー、ワシントン州の空港で水素燃料電池を搭載した航空機の飛行試験を発表

(米国)

ヒューストン発

2023年03月08日

米国の燃料電池システム開発のプラグパワー(本社:ニューヨーク州レーサム)は3月2日、ワシントン州のグラント郡国際空港で、同社の水素燃料電池を搭載した航空機により、高度3,500フィート(約1,067メートル)、15分間に及ぶ飛行試験を実施したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

この飛行は米国連邦航空局(FAA)の特別耐空証明書発行の下に実施され、56人乗りの小型航空機を水素燃料電池で飛行可能となるように改造し、2025年の旅客サービス開始を目指す、2年間にわたる飛行試験の最初の試験と位置づけられている。

プラグパワーの水素燃料電池は、小型・中型・大型の車両用から航空機用に改良することが可能で、二酸化炭素(CO2)を排出せず、蓄電池に比べて重量やコストも低減可能としている。

プラグパワーのアンディ・マーシュ最高経営責任者(CEO)は「水素は、有害なCO2の排出を抑えながら、(水素燃料電池を通じて)航空機などに動力を供給可能であることを当社は長い間主張してきた。今日それを証明し、より持続可能な未来に一歩近づいた」と述べた。

プラグパワーは2022年12月に米国のニコラとのグリーン水素供給契約の締結(2022年12月16日記事参照)を発表し、1月にはカナダのTCエナジーからの水素液化装置の受注(2023年1月12日記事参照)と、ニューヨーク州での燃料電池製造施設の建造完了(2023年1月13日記事参照)、次いで、英国ジョンソン・マッセイとのグリーン水素経済圏の加速に向けた長期的戦略提携(2023年2月1日記事参照)をそれぞれ発表している。

(沖本憲司)

(米国)

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