米プラグパワーと英ジョンソン・マッセイ、長期戦略的提携発表、水素経済加速へ

(米国、英国)

ヒューストン発

2023年02月01日

米国の燃料電池システム開発のプラグパワー(本社:ニューヨーク州レーサム)は1月31日、英国で水素事業を手掛けるジョンソン・マッセイ(本社:ロンドン)と、グリーン水素経済圏の加速に向け長期的戦略提携を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

この提携により、ジョンソン・マッセイは、プラグパワーが必要とする触媒、膜、触媒コーティング膜(CCM)の相当部分を提供する。また、両社は世界最大規模となる5ギガワット(GW)、将来的には10GW規模のCCM製造施設に共同投資する方針だ。同施設は米国に建設され、2025年に生産を開始予定としている。両社は、気候変動対策投資を支援するインフレ削減法(2022年8月17日記事参照)などの政府インセンティブを活用し、水素業界の飛躍的な成長を後押ししていくという。

プラグパワーのアンディ・マーシュ最高経営責任者(CEO)は「今回の提携は当社のサプライチェーンを強化し、燃料電池や水電解装置(注)に対する需要の高まりに対応する能力を支えるものだ。ジョンソン・マッセイのようなパートナーとともに、当社はグリーン水素経済のグローバルリーダーとなるべく、確固たる地位を築いていく」と述べた。

なお、プラグパワーは、2022年12月に米国のニコラとグリーン水素供給契約の締結(2022年12月16日記事参照)を発表し、1月にはカナダのTCエナジーから水素液化装置の受注(2023年1月12日記事参照)、ニューヨーク州で燃料電池製造施設の建造完了(2023年1月13日記事参照)を発表している。

(注)固体高分子電解質(Polymer Electrolyte Membrane:PEM)を用いて水を電気分解することにより、グリーン水素を製造する技術。

(沖本憲司)

(米国、英国)

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