米プラグパワー、フォークリフトに水素燃料電池導入サービス提供開始

(米国)

ヒューストン発

2023年03月22日

米国の燃料電池システム開発のプラグパワー(本社:ニューヨーク州レーサム)は3月21日、倉庫で100台未満の蓄電池式フォークリフトを運用する顧客に対し、水素燃料電池導入サービスの提供を開始したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

プラグパワーは、今回発表した水素燃料電池導入サービスのメリットとして、同社の水素製造工場から低コストにグリーン水素を供給可能、コンパクトな水素供給設備のため設置や許可が容易、フォークリフトに燃料電池を搭載することで使用電力を削減可能、という点を挙げている。また、今回ソリューションの提供対象となるフォークリフトは米国で販売されるフォークリフト全体の25%以上を占めるとしている。

同社の水素燃料電池は、蓄電池と比較した場合、年間で26万~100万ドルのコスト削減が可能だとしている。米国の顧客には2023年第4四半期(9~12月)に本サービスの提供を開始し、欧州の顧客向けにも同様のサービスを提供する予定としている。

同社の燃料電池アプリケーションおよびグローバルアカウント担当ゼネラルマネジャーであるホセ・ルイス・クレスポ氏は「(同社の水素燃料電池導入サービスにより)倉庫で100台未満のフォークリフトを運用する顧客は、水素燃料電池に移行するという選択肢が増え、ビジネス目標を達成するために、より安価で信頼性が高く持続可能な燃料源の利用が可能となる」と述べた。

なお、プラグパワーの最近の動きでは、2023年1月に、カナダのTCエナジーからの水素液化装置の受注(2023年1月12日記事参照)、ニューヨーク州での燃料電池製造施設の建造完了(2023年1月13日記事参照)、英国ジョンソン・マッセイとのグリーン水素経済圏の加速に向けた長期的戦略提携(2023年2月1日記事参照)の発表などがある。また、3月には、ワシントン州の空港で水素燃料電池を搭載した航空機の飛行試験(2023年3月8日記事参照)を発表した。

(沖本憲司)

(米国)

ビジネス短信 cba6e4e7839c6551