米デンバリー、ルイジアナ州でCCSプロジェクト開発へ

(米国)

ヒューストン発

2022年12月14日

二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)や回収・有効利用・貯留(CCUS)事業を手掛ける米国のデンバリー(本社:テキサス州プレイノ)は12月13日、CCS事業の実施に向け、ルイジアナ州南西部の大規模土地所有者とCO2貯留サイトの開発および運営で合意したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

対象地は、ルイジアナ州アレン郡、ボーレガード郡、バーノン郡にまたがる3万1,000エーカー(約125平方キロ)の土地で、デンバリーが保有するパイプラインから北に約25マイル(約40キロ)の地点に位置している。同社は、この土地に最大2億5,000万トンのCO2を貯留できる可能性があり、最速で2026年の操業開始を予定している。また、テキサス州ボーモント、ポートアーサー、ルイジアナ州レイクチャールズの重工業地帯に近接しており、戦略的な立地条件から、貯留の可能性があるとしている。このCO2貯留サイトの近くには、年間6,000万トン以上のCO2が排出されているという。

デンバリーのCCUS担当シニアバイスプレジデントであるニック・ウッド氏は「われわれは、米国で最も効率的で信頼性の高いCO2プラットフォームを提供することを目指し、このサイトを開発することを楽しみにしている」と述べた。

デンバリーはCCS事業を積極的に展開しており、7月にルイジアナ州の土地所有者と、CCSサイトとして約1万8,000エーカーの土地のリース契約締結を発表した(2022年7月26日記事参照)。10月には、米国レイクチャールズ・メタノールのルイジアナ州内に建設を予定するブルーメタノール製造施設に対してCCSサービスを20年間提供する契約を締結し(2022年10月31日記事参照)、米国のクリーン・ハイドロジェン・ワークス(CHW)と、CHWが建設予定の水素・アンモニア製造施設から回収したCO2を輸送・貯留することで合意した(2022年11月2日記事参照)と発表した。12月には、米国林業大手ウェアーハウザーと、CCS事業の実現に向け、ミシシッピ州のCO2貯留サイトの評価および開発で合意したと発表した(2022年12月14日記事参照)。

(沖本憲司)

(米国)

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