ジェトロ、バングラデシュ投資セミナーを共催

(バングラデシュ、日本)

アジア大洋州課

2022年10月24日

ジェトロは1017日、在日バングラデシュ大使館とバングラデシュ経済特区庁(BEZA)が主催する「バングラデシュ投資セミナー」を住友商事、香港上海銀行(HSBCグループ)の協力の下、国際協力機構(JICA)とともに共催した。

写真 バングラデシュ投資セミナーの会場風景(ジェトロ撮影)

バングラデシュ投資セミナーの会場風景(ジェトロ撮影)

1部の「バングラデシュの投資環境」では、同国のシャハブッディン・アーメド駐日大使と、アリフル・ホック公使(商務担当)のあいさつで開会した。ジェトロの安藤裕二ダッカ事務所長がオンライン参加で、同国の生活環境や現地進出日系企業が抱えるビジネス課題、直近で多かった相談事項など、経済状況や投資環境を紹介した。JICA南アジア部南アジア第四課の永井進介課長は「バングラデシュにおけるJICA事業」と題した講演で、同国での協力方針や支援実績を示し、今後は円借款や技術協力などの従来型スキームに加えて、中小企業と持続可能な開発目標(SDGs)ビジネス支援事業や海外投融資事業などの民間連携事業にも注力していきたいと述べた。HSBC東京支店グローバル・バンキングの松村洋平ダイレクターとコマーシャル・バンキングの柴田祐孝ダイレクターは、バングラデシュ市場への進出方法や、銀行取引での留意事項などについて具体的に解説した。

2部「日系進出企業の操業状況」では、既に2000年から同国で事業展開しているYKKの営業本部の今井篤ボトムス・婦人服戦略推進室長が、地域に根ざしたファスニング事業活動の変遷と現状について、事業と市場環境の両面から説明した。また、バングラデシュの主要産業のコットンパンツに向け、新たにアルミ製品を投入する取り組みなどを紹介し、モノづくりの拠点としての同国の魅力を伝えた。

住友商事海外工業団地部の田川智晴部長付は、2019年からBEZAとの合弁で開発を進めて2022年内に操業を予定しているバングラデシュ経済特区(BSEZ)を紹介した。BSEZはダッカから車で約1時間のアライハザール地区に位置し、日系企業が開発する初の経済特区として、内外の注目を集めてきた(2021年9月17日付地域・分析レポート2022年3月28日記事2021年3月12日記事2020年2月7日記事2019年5月31日記事参照)。同区の主な特徴としては、日本とバングラデシュ政府間の合意(G2G)案件で、周辺インフラ整備などに約370億円の円借款供与で開発されていることが挙げられる。また、国際水準のインフラが整備されたバングラデシュ初の経済特区であることや、ワンストップサービスセンター(OSS)による各種許認可手続きのサポートが受けられることなどが指摘できる。田川部長付は、開発状況を録画した動画によるプレゼンテーションを行い、BSEZのミッションは産業多角化と雇用創出にあるとした。

写真 住友商事の田川氏による講演(ジェトロ撮影)

住友商事の田川氏による講演(ジェトロ撮影)

セミナーの最後はシェイク・ユスフ・ハルンBEZA長官が動画を使って、バングラデシュの親日ぶりを強調し、投資ポテンシャルの高さを強調した。

今回のセミナーは、新型コロナウイルス感染拡大の第7波が沈静化しつつある中でのリアル開催となり、会場の東京コンベンション大ホールには、経済発展の著しいバングラデシュでの事業展開や新規の経済特区に関心を寄せる約90社が参加した。

(寺島かほる)

(バングラデシュ、日本)

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