トヨタ、日米での車載用電池生産に最大7,300億円を投資

(日本、米国)

米州課

2022年09月01日

トヨタ自動車は831日、需要が拡大するバッテリー式電気自動車(BEV)の供給に向け、日本と米国で最大7,300億円を投資し、20242026年の車載用電池生産開始を目指すことを決定した。トヨタは今回の投資について、あらゆる国と地域のさまざまな顧客のニーズに、マルチパワートレーンで柔軟に対応し、できる限り多くの選択肢を提供するために実施するものと説明した。

今回の投資により、トヨタは日本と米国合わせて、最大40ギガワット時(GWh)の生産能力増強を目指す。日本では、プライムプラネットエナジー&ソリューションズ姫路工場と、トヨタの工場・所有地に合計約4,000億円を投資する。米国ではノースカロライナ州に建設予定のバッテリー工場に25億ドルを追加投資する(2022年9月1日記事参照)。

自動車メーカーによる米国での車載用電池生産増強の動きは相次いでおり、ホンダは829日に、韓国のLGエナジーソリューション(LGES)と、北米市場向けのホンダとアキュラの電気自動車(EV)モデルに搭載するバッテリーを生産する合弁会社を設立することを発表した(2022年8月31日記事参照)。米国では816日にインフレ削減法が成立し、EV車両の購入に際して1台当たり最大7,500ドルの税額控除が受けられる(2022年8月17日記事参照)。ただし、EV優遇措置の要件を満たすには、北米での電池生産が不可欠となっているため(2022年8月18日記事参照)、自動車メーカーでは同法への対応が急務となっている。

(中溝丘)

(日本、米国)

ビジネス短信 d05ac8bd5e8510b0